~~引用ここから~~
わたしは断言してもよいが、中立を保つことは、あまり有効な選択ではないと思う。
とくに仮想にしろ現実にしろ敵が存在し、その敵より弱体である場合は、効果がないどころか有害だ。
中立でいると、勝者にとっては敵になるだけでなく、敗者にとっても、助けてくれなかったということで敵視されるのがオチなのだ。
―――『手紙』―――
~~引用ここまで~~
ロシアのウクナイナ侵略についてロシアにはロシアの正義と立場があると繰り返し書いてきた。そして日本はそれに配慮することなく日本の立場と国益を追求しなければならないと。
マキャベリが述べているように中立を保つことは、賢明ではないし、極めて難しいのだ。第二次世界大戦でスイスは中立を保ったが、連合国に爆撃されるわ、戦後、70年近くも経ってからユダヤ人に賠償請求されるわで大変な目に遭っている。
ベルギーも中立を保ったのだが、第一次、第二次世界大戦ともにドイツに侵略されている。中立を宣言するだけで独立を保つことはできないのだ。
近年でも日本は二度ほど中立的な立場を保つことにより失敗している。湾岸戦争と北朝鮮の核問題だ。
湾岸戦争では憲法9条を理由に多国籍軍に参加しなかった。時の首相は海部俊樹だ。海部は死んでも誤りに気づいていないだろう。日本は米国と軍事同盟を結んでいるのだから中立ではない。明らかに西側、米国の側に立っている。それで中立を保ちたいは通らない。
自衛官に命を懸けてくれと命じるのは容易いことではないが、イラクのクウェート侵略を見過ごせば戦後秩序が崩壊してしまう。
サダム・フセインのクウェート侵略にもロシアのウクナイナ侵略と同程度にはイラクの正義と立場があったのだが、それに配慮するわけにはいかない。イラクのクウェート侵略を見過ごせば戦後秩序が崩壊してしまうからだ。
小沢一郎が臨時増税してまで多国籍軍の戦費を支払ったが、米国にもクウェートにも感謝されることはなかった。自民党や外交・安全保障関係者には湾岸戦争のトラウマとなった。
北朝鮮の核開発で米国のクリントン大統領は爆撃を企図したのだが、日本の反対で断念した。日本が協力しないと補給もままならないからである。時の首相は細川護煕と村山富市。両名ともまだ生きているのだ。
北朝鮮を庇い北朝鮮の側に立ったことでクリントンは爆撃を断念せざるを得なくなり、日本を経済的に苦しめた。現在はもう北朝鮮はミサイルに核兵器を搭載できるので爆撃はできない。日本の安全保障にも多大な問題が生じてしまったのだ。
韓国がロシアにも良い顔をしたくて制裁を渋っていたが、流石に國際社会の空気を読んで制裁を実行した。しかし形だけだ。ウクナイナから感謝されることはないし、米国からは軽く制裁されている。「中立」は賢明ではないのだ。
れいわ新選組が衆参の国会決議に反対したことには失望した。れいわ新選組の理由はわけがわからない。国会決議にはそもそも具体論などないし、ロシアのウクナイナ侵略が悪いのだから「中立」の立場から仲裁することはあり得ない。日本は米国と軍事同盟を結んでいるのだから。
経済最優先とはいえ、最低ラインがある。れいわ新選組は最低ラインを踏み越えてしまった。これでは支持できない。
れいわ新選組は最低ラインを踏み越えてしまった - 面白く、そして下らない
「義勇兵」も送れば良いのになぜ政府が反対しているのかわからない。誓約書でも取っておけば良いではないか。「戦争で命を落としても文句を言いません」という類いのそれだ。70人では戦況は変わるまいが、外交的に日本の立場を強化しよう。
またロシアのヘリコプターが領空侵犯して来た。日本への牽制だろう。それならばやはり北海道で自衛隊に「演習」させれば良い。ロシアはウクナイナだけに注力できなくなる。ウクナイナへの側面支援になる。
だが駐日ウクナイナ大使が要望を述べているが、戦後の復興にウクライナに金を出すのは最低限にしたい。そんな金があるなら日本国内のインフラを整備するべきだからだ。ウクライナにそこまでする義理も義務もない。
日本の途上国化 - 面白く、そして下らない
(参考記事)
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