面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

敵基地攻撃能力保有は良いのだが

2022-12-02 22:32:59 | 外交・安全保障・国際
政府は敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有に踏み切る。戦後の安全保障政策の大転換だ。朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、琉球新報などの左翼紙は猛烈に反対しているが、国民世論は6割が敵基地攻撃能力保有に賛成していることもあり、政治は左翼紙の反対をほぼ無視している。

それは良いのだが、敵基地攻撃能力(反撃能力)保有は安全保障政策の大転換だ。内閣総理大臣がその趣旨の説明をすべきであり、専守防衛は変わらないなどと誤魔化すべきではない。

私は日本人に生まれて良かったと思っているし、日本が好きだが、この責任をうやむやにして誰が決めたかわからない決定をするのは嫌いである。責任逃れだからだ。有名な真珠湾攻撃も誰が決めたのか定かではないのである。内閣総理大臣が敵基地攻撃能力(反撃能力)保有を決断することに責任を持たねばならない。

左翼の反対論に反論しておこう。

必ずしも抑止力にならないとはその通りだ。完璧な抑止力などない。しかし北朝鮮にしろ支那にしろ独裁者は自分達の命が一番大事だ。敵基地攻撃能力(反撃能力)で攻撃される恐れがあるからこそ攻撃を躊躇う。北朝鮮にしろ支那にしろミサイルが日本列島各地に照準を合わせている。反撃能力を持つことで攻撃を躊躇わせることができるのだ。一方的に攻撃できるなら攻撃を躊躇う必要などない。

敵基地攻撃は核攻撃の口実になりかねないというものだが、専守防衛でミサイル防衛に徹しているだけでは北朝鮮や支那のミサイルが尽きるまで攻撃が終わらないのではないか。米国に泣きつくだけで良いのか。敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有して敵に攻撃された際は実際に反撃しなければならない。それが国際社会の現実だ。

真珠湾攻撃が米国の無差別爆撃の口実になった面は確かにある。しかし敵の慈悲に最初からすがるのも愚かというものだ。敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有して選択肢を増やしておくべきだ。日本以外の國は保有しているのだから。外務省、防衛省にシミュレーションさせておき、どの程度の反撃が効果的か平時に考えておくべきである。

軍事力に頼るのではなく外交に力を入れろとは日本が外交の手を抜いてきたと考えているのか。外交は精一杯やってきた。下手だから仕方ないのだ。そして左翼は軍事力が外交の裏付けということをわかっていない。あるいは故意に無視している。弱体な軍事力では外交もできない。舐められて終わりである。

北朝鮮が世界や米国から相手にして貰えるのは核兵器と長距離ミサイルがあるからだ。つまり軍事力だ。軍事力なき外交は幻想に過ぎない。土下座して謝罪するしかなくなる。それは国益を損ない、国民の生命と財産を損なう。軍事力の強化も立派な外交なのだ。

際限のない軍拡競争に陥るというものだが、北朝鮮とロシアは経済力いっぱいまで既に軍拡している。これ以上軍拡すれば國が潰れる。支那は軍事力を増やす余地はあるが、これ以上の軍拡は経済に悪影響だ。だから際限のない軍拡競争に陥ることはない。

日本はNATO基準のGDP比2%にまで増やすのであり、これくらいならむしろ経済には好影響だ。軍需産業に利益を与えられるし、新しい技術開発ができるからだ。日本学術会議の妨害をなんとかしなければならないが。

敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つことで専守防衛ではなくなる。誤魔化しは不誠実だ。憲法9条がある以上やむを得ない面もあるが、うやむやにして説明を果たさずなし崩しに既成事実を積み上げる日本のやり方は民主主義ではないし、はっきり言って嫌いだ。責任逃れでしかないからだ。

国民世論は敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有に6割が賛成しているのだ。これを背景に丁寧に説明することは難しいことではないはずだし、民主主義国家として義務でさえある。とにかく日本は国民への説明を蔑ろにしてきた。それは間違いだし、許せない。

由らしむべし知らしむべからず。国民に理解されることは難しいが、敵基地攻撃能力(反撃能力)保有には6割が賛成しているのだ。内閣総理大臣が敵基地攻撃能力(反撃能力)の意義を説明することは難しくないはずなのだ。それをしないのは民主主義ではない。

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