参院選比例代表は政党名ではなく候補者名を書くべきだ

知っての通り参院選の比例代表は政党名でも候補者名でも好きな方を書いて良い。しかし政党名を書くのは「もったいない」ことなのだ。自分の一票を十全に活用したければ候補者名を書くべきだ。

それはこういうことだ。政党名だけだとその政党に一票入るが、誰が当選するかは他の人が候補者に入れた次第で、得票数が多い順になってしまう。自分が参議院議員にしたい候補者が当選するかどうか他人任せになってしまうのだ。だから候補者名を書いて自分が当選させたい候補者の得票数を増やすべきなのである。もちろん自分が候補者の名前を書いたとしても一票しか入らないが。

例えば自民党のA候補者の名前を書けば自民党に一票入りかつA候補者の得票数にもなる。自民党と書くだけでは自民党の得票にはなるがA候補者の得票にはならない。自民党の候補者が当選してもA候補者には入れていないから当選に近づかないのだ。だから比例代表は候補者名を書くべきなのである。

3年前の参院選から比例代表に「特定枠」というものができた。自民党が選挙区の合区により選挙区から比例代表に回る候補者を絶対に当選させるために作った制度だ。各党2人まで特定枠に候補者を入れることができ、優先順位が1位、2位になる。仮に一票も投票がなかったとしてもその政党の比例当選者が入れば優先的に当選する。れいわ新選組が重度障害者の舩後靖彦と木村英子を特定枠候補として当選させたことが有名だろう。

調べるのが面倒臭いからそこまでしなければならないなら棄権する、というのでなければ比例代表は政党名ではなく候補者名を書く方が良い。国会議員が誰でも良いのは公明党と共産党くらいで他の政党は誰が国会議員になるかでその政党の方向性が決まることさえあり得るのだ。だから自分が一番国会議員にしたい候補者の氏名を書くのが良い。

少し戦略的に自分が一番推しているA候補者はマスコミの事前調査ではどうやっても落選しそうにないから二番目に推しているB候補者を書くことにする、というのもありだろう。もちろんその場合A候補者が落選してしまっても私は責任を負いかねるが。

自分の一票を十全に活用したければ政党名ではなく候補者名を書く方が良いのである。わかって貰えただろうか。

政党の方も候補者名で票を集めるためにいわゆる「タレント候補」を多く擁立する。国民は知らない候補者の氏名は書かないから知名度があるタレント候補は票を集めるのだ。政治を何も知らないタレント候補が参議院議員になるなんて莫迦莫迦しいと思うのだが、それが現実だ。

また「悪名は無名に勝る」という言葉通り悪名であっても無名であることよりは氏名を書いて貰える可能性が高いのである。維新の候補者である「猪瀬直樹」は75歳でもう引退すべき年齢だし、何より周知の通り都知事時代に5000万円借りた経緯を都議会で上手く説明できず辞任に追い込まれている。

しかしマスコミの事前調査では維新の候補者のなかではトップ当選するようなのだ。まさに「悪名は無名に勝る」だ。新自由主義かつ構造改革派の政党である維新はそれだけでも嫌いだが、猪瀬直樹や中条きよしなどを比例候補者として擁立することもさらに嫌悪感が増す。なぜ猪瀬直樹や中条きよしなんかを候補者にするのか理解不能なのだ。もう少し若くてマトモな候補者がいくらでもいるだろうに。

立憲民主党は比例代表でも苦戦していて有田芳生や白眞勲などが落選しそうだ。反日議員が落選するのは素直に嬉しい。しかしせっかく総選挙で比例復活も許さず落選した辻元清美はトップ当選するようなのだ。勘弁して欲しい。選挙区では消去法で立憲民主党の候補者に入れなくてはならないかもしれないが、比例代表では他の政党の選択肢がある。比例代表では小政党に入れられるのだ。死票になるのが嫌だとすると少し選択肢が狭まるが、そこは個人の判断だ。

私は比例代表ではれいわ新選組の長谷川ういこに投票しようと考えていたのだが、れいわ新選組は外交安全保障で問題が大きすぎるし、長谷川ういこは脱原発の急先鋒なのだ。私は原発は再稼働すべきだと考えているからその点でも投票を躊躇わせる。

マッチングサイトを特に参考にするつもりはなかったが、NHK党と一番一致するのだ。NHK党は消費税減税かつ積極財政を主張しており、防衛費もGDPの2%まで引き上げ、敵基地攻撃能力の保有も主張している。なかなか良い。しかしどうにも「イロモノ」的な感じがするし、比例代表でも一議席も獲得できないかもしれない。死票覚悟で入れたくはないなあと考えているから躊躇いがあるのだ。投票日まで悩むことになるだろう。