新聞などで「夜間尿には八味丸」という広告をよく見るが、 これを試して満足する人は殆ど居ないだろう。 だが縮泉丸は,小便頻多,頻繁起夜の専門治療薬である。
縮泉丸の“泉”という字は,膀胱を意味する。 縮泉とは,尿量の減少,とくに夜間尿を改善する。
出自は《魏氏家蔵方》で,益智仁、烏薬、山薬, の三味から成る。
その原因は 元気欠損,中気下陥,腎陽虧虚,気化不利, である。
“腎”は“先天の本”。腎は水を主り,水液を固め,二便を司る。 腎精が不足すれば,腎陽虧虚となり,尿液を統御できなくなる。
“脾”は“后天之本”で,統血、運化、升清を負い,腎との相互作用により, “水液”を司る。
縮泉丸は 益気安神,温腎助陽,健脾助運,することにより 小便頻多を治す。
三味薬材の作用:
1、益智仁。又の名は“状元果”,味辛、温,脾経、腎経に入り, 温脾散寒,暖身止瀉により小兒の多涎や遺尿を治療する。 もし陰虚、火旺などの症状があれば使ってはならない。
2、烏薬。古くから“長生不老薬”といわれ,また“香葉子樹”ともいう。 烏薬は味辛、温で,肺、脾、腎、膀胱経に入り,功效は温腎散寒,行気止痛である。 夜尿頻多の,主要な原因は膀胱と腎に寒気があるからで,烏薬は理気散寒し, 益智仁と配合すると,効果を増す。気虚、内熱があれば使ってはならない。
3、山薬。脾、肺、腎経に入り,薬力平和,温脾健胃,止瀉止帯,滋腎陰,補腎気, 腎気が充足すれば,水液の運行を助けて順暢にし,尿意も減少する。
益智仁、烏薬、山薬はみな温補の薬材だが,益智仁は主に腎陽を補い, 烏薬は散寒により胃を暖め,山薬は健脾益気である。 同用すれば 脾腎同補,固水鎖尿 となる。
腎気丸 (八味丸)と同服すれば,さらに 強腎、固水、通便 となる。
中药名方“缩泉丸”,为啥能治夜尿频繁?中医怎么说 http://youjyodo.cocolog-nifty.com/kimagure/2022/11/post-834df6.html