忘れても 忘れてもまた かへりくる 昔のわれの 罪の思ひ出
*今週も一首だけ詠めました。あまりよいできではありませんが、それでも何とか詠めたことがうれしい。今のわたしたちは、感性の中枢に蓋をされていて、歌を詠もうにも何も言葉がうかばないのです。こういう状態のときに詠む歌は、やはり低調ですね。さて。
人間、まちがったことをしたことのない人はいません。かのじょ自身も、まだ何も知らなかった子供のころに、人に迷惑をかけたことや、人を傷つけてしまったことなど、たくさんの間違いをしたことがあります。
記憶を共有しているわたしにも、時折かのじょの過去の記憶がよみがえってきて、苦しむことがあります。
あんなことなどしなければよかったと。小さな子供のころのことなのに、いまだに後悔の念にさいなまれる。
忘れたいと思っても、そういう思い出は、ことあるごとによみがえってくる。そのたびに苦しむ。そういう思いを、どうすればよい方向に向けられるかと考えます。
もう二度とすまいと心に誓い、美しく自分を律して生きていく。また、自分のおごりを戒める材料にもできる。
人の失敗を見ても、大上段に立って責め立てることはできない。自分だって失敗したことがあるじゃないかと思う。そうすれば、失敗した人に愛を向けられる。心を共にし、がんばってやり直していこうと、声をかけることもできる。
人間は失敗する生き物ですから、それにつまずいて前に進めなくなるのはつらい。そこから学び、自分を立て直し、やり直し、美しい自分を育てていく。
そうすれば、過去の苦い経験も、生かしていけると思うのです。