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若苗を 植うるごとくに よきことを 君の心に 語らはましを
*「語らふ」は、繰り返し話すという意味です。「まし」は推量の助動詞ですね。活用語の未然形につき、反現実的な願望を表して、「~すればよい(かった)のに」などと訳されます。
美しい若苗を植えるように、あなたの心に、美しいことを繰り返し語り掛ければよかったのに。
本当に、そんなことができれば、こんなことにはならなかったろうに。あなたがたは、好きだと思う女性に、話しかけることすらできないのだ。
美しい女性を見て、心惹かれない者はいない。反感を覚える者でも、つい見てしまう。美しいということに心を惹かれるのは、そこに愛の記憶を見るからだ。
美しい人は、神に似ている。神が自分たちを愛して何をしてくれたかを、人間は霊魂の世界で知っている。だから美しい人を見る時、時に人は神に出会ったかのような気がして打たれるのだ。
だが、女性は神ではありません。神が愛を塗ってくれているが、人間の女性です。男が正しい心と態度で声をかければ、すこしおびえつつも、それなりの態度で答えてくれる。一生懸命に心を尽くせば、そばにいて深く愛してくれるようにもなる。いろいろな努力をしていけば、深い絆を紡ぐこともできる。
愛し合うことができる。
そんなすばらしいものなのに、馬鹿な男は自分に自信がなくて、断られたり逃げられたりするのが嫌で、裏に回って、馬鹿なことをして、無理矢理女性を自分のものにしようとするのです。
真面目に自分をやって働いていけば、豆畑で働いて豆を育てて稼げるお金だけでも、よい女性は満足してくれるものですよ。無理をして、人からいろいろなものを盗んで、高い地位や稼ぎを得て、見せつけても、本当によい女性は寄って来てくれません。そんな臭いものに惹かれるのは、まだ何もわかっていない間の、馬鹿な女性だけです。
愛をまだ知らない、見栄えだけの立派なものや、いろいろなものが買えるたくさんのお金などのものにしか興味のない、阿呆だけなのです。そんな子をいっぱい周りに集めても、嘘ばかりつくだけで、誰もあなたを愛してはくれません。
本当に愛する女性と、愛し合い、長く一緒に暮らしていきたいのなら、正しくまじめに働き、正直な自分の稼ぎを見せなさい。そして正直に言うのです。これだけ働いて稼ぐことが自分にはできますから、あなたと一緒に生きていきたい。考えてみてはくれませんかと。
あふれるほど嘘をつく、馬鹿みたいな金持ちのぼんぼんよりも、そんな正直な働き者の方に、本当の美しい女性はやってきます。嘘など欲しくはない。本当の善い女性というものは、男の誠が欲しいのです。
金と権力と謀略を使って、大勢で罠にかけようとしても、だれも天使の美女をからめとることはできなかったでしょう。かのじょが選んだのは、愚かではあるが、まじめに働いてくれる、平凡な男性でした。
これがわかったら、もう女性を得るために、ずるいことをしてはなりませんよ。自分として正しい働きをして、真面目な仕事を見せて、女性の心に良いことを語り掛けなさい。自分の誠をわかってもらえるまで、そうしなさい。
もうそろそろ、男が偉いことにするためにやってきた、すべての馬鹿なことをやめなさい。