いつはりの かほを捨てよと きこゆれば ためらふ人の とこしへのやみ
*最後の7が少し弱いですね。
意味としては、まよひの奈落、とか、回転地獄、とかがいいような気がするが、それだときつい。迷った末に、「とこしへのやみ」にしたのですが。
嘘のつくった顔を捨てなさいという声が聞こえたら、ためらってそれをしない人は、永遠の闇の中にいる。
うーん、意味としてはやはり、回転地獄、がいいですかね。ちょっと書いてみましょう。
いつはりの かほを捨てよと きこゆれば ためらふ人の 回転地獄
どうでしょうか。少しいやらしくなったかな。
まあとにかく、言いたいのは、嘘の顔を捨てて本当の顔に戻りなさいなどと言われたら、嫌がる人は、永遠の回転地獄の中にいるということです。
嘘でもきれいになりたい。だけど嘘は美しくない。美しくない自分はいやだ。嘘でもきれいになりたい。だけど嘘は美しくない…
もう何度も言われていることですね。偽物の美人は永遠にこの苦悩の繰り返しの中にいる。これをここでは、とこしへのやみといったり、回転地獄だといったりするわけだが。
この地獄から救われるには、嘘の顔を捨てて本当の自分の顔にもどり、その顔を正しくまっとうに生きていくよりないのです。
その顔は、実に自分そのものを表している。どんなことをしている人間かがまるわかりという顔なのです。それを見るのは痛いでしょう。神に本当の自分を言いぬかれるようなものだ。しかしそれこそが本当の自分なのです。
偽物の顔をかぶり、永遠の闇の中で呻吟しているよりは、本当の自分の顔に戻って、すべてを失ってでも、本当の自分を生きていくほうが美しいのです。それこそが、神の心の元、まっすぐに生きていくということだからです。