何と言っても、天ぷらは、揚げたてを食べるのが一番である。志摩の新鮮な海産物を売りにしている近所の小さな天ぷら屋で、何でも、刺身付きで天ぷら定食が、安く、食べられるというではないか。税務署の確定申告の予約相談会に、例年通り、女房殿に、ご足労戴き、無事、提出も完了したので、ささやかながら、そのお礼にということで、昼食をご馳走することにあいなった次第である。天ぷらには、いくつかの想い出がある。昔、子供だった頃、近所に、「藪伊豆」という老舗の蕎麦屋があり、そこの出前の天丼は、何とも海老の大きいこと、衣のサクサク感、出し汁が、(恐らく、今にして思えば、揚げたての天ぷらを、出し汁に、丸ごと、漬けていたのではないだろうか?)何とも、衣に、しみ込んで、柔らかく、丁度ほどよく、蓋を開けると、ブヨッとしていて、海老の白い肉と外側の赤身との甘みと相俟って、実に美味しかったものである。今では、甲殻類アレルギーで、流石に、天丼は、食べられないが、、、、、、。外人の接待には、昔は、決まって、ステーキ・ハウスか、天ぷら屋と相場が、決まっていた。中でも、水天宮、日本橋浜町の「花長」は、カウンター席の向側の天ぷらを揚げる席が、半月形で、絡繰り人形ではないが、三島雅夫似の禿頭の店主が、座布団の上に座って、ぐるりと、顔を出して、当時、7-8人だっただろうか、カウンター席の人に、揚げたての天ぷらのコースを振る舞い、一段落して、終了すると、今度は、有り難う御座いましたと、お礼を述べて、ぐるりと反転して、裏の席に、とんぼ返りする仕掛けで、とても、外人には、受けたモノである。又、別の有名な天ぷら屋では、海老の生きが大変良いので、決まって、海老の天ぷらは、頭をみそ丸毎、カラッと、揚げて、更に、海老の尻尾までも、これまた、食べることを、勧められた。それからというもの、決まって、天ぷら屋の車エビの海老天は、尻尾まで食べることにしている。別に通ぶるわけではないが、、、、、。所詮、寿司も天ぷらも、その昔は、立ち食いの江戸前のファースト・フードだったが、、、、そんなことを英語で、外人に、説明すると、喜ばれたモノである。懐かしい良き時代の接待の頃の想い出である。それにしても、小エビのかき揚げも、やはり、殻ごと、まるごと、揚げると、美味しいモノである。本当に、海老が、美味しいと感じられた。今日は、じんま疹が出ないことを祈ろう。今日は、久しぶりに、車エビの海老天ぷらとかき揚げを食べたので、アレルギーの薬を多目に、飲んでおくとしよう。