昨夜、勤医協苫小牧病院の「第29回友の会・春のつどい」に参加してきました。苫小牧に勤医協病院を開設して28年目?を迎えました。私が在職していたのが18年前(4年間)でした。「無差別・平等」の医療。患者さんの立場にたった医療を実現するため、苫小牧で初めて「夜間診療」(働く人の受診機会をつくる)を実施。また、「健康なまちづくり」をと、「健康まつり」を取り組みました。こうした取り組みは、他の医療機関にも波及して、色々なとりくみが実施されています。こうした歴史のなかで、「自分の健康と健康なまちづくり」をめざしながら勤医協を支える「友の会」がつくられ、今では11.000人を超える組織になりました。
昨日のオープニングでは、普段なかなか聞く機会のない「ピアノ」 の生演奏に感激しました。演奏者は20代のアマチュア活動している下田隆太さん。3曲演奏していましたが私の知っていたのはショパンの「ノクターン第2番op.9-2」でした。6月にはN響関係者の演奏会もあり、少し「文化的」行事にもふれてみたい気持ちになりました。
以前に紹介しましたが、「貧困と格差」の広がるなかで、「お金がなくて医療にもかかれない」、「(国保税の滞納で)保険証がなく、病院にかかれない」など国民皆保険制度は有名無実の実態。憲法第25条で保障されている社会保障は崩壊されています。「少子・高齢化」対策が必要と言いながら、毎年2.200億円を削減し、医療・介護・年金などは悪くなるばかりです。そんななかで注目されているのが、勤医協で行っている「無料・低額診療制度」です。マスコミでも大きく取り上げられました。勤医協苫小牧病院だけでも、非正規労働者、ホームレス、非自発的失業者など経済的困難な方々が昨年1年間で50件を超える利用があった、との報告に驚きました。
「お金のあるなしで命に差別をつくる」ことは絶対にあってはならない。「貧困と格差」は自己責任ではなく、政治災害であり、そうした政治の中身を変えていかなければ本当の意味での社会保障は実現できません。小泉元首相が厚生大臣の時代に「今のまま年金を欲しいのなら掛け金を増やします。それが嫌なら、年金支給を延ばします」と発言したことを思い出しました。自・公政治は、社会保障はすべて自己責任論です。民主党は、「消費税を年金の財源に」(マニフェスト)と言っていました。私たちの生活実態、雇用実態を見たとき、これ以上の増税は耐えられません。個人消費が日本の経済を支えていることを政党・政治家はわかっているはず。逆に言葉巧みに有権者を欺く「愚策」に気づいている方が増えています。私たちが納めた税金は私たちに還元する。国から与えられている、という「錯覚」が植え付けられそうですが、もう騙されません。「政治への賢さ」を今度の総選挙で生かしていきましょう。