立候補

２本目は「立候補」です。
いわゆる泡沫候補と言われる、箸にも棒にも引っかからない選挙立候補者を追いかけたドキュメンタリー映画です。

３００万円という供託金を没収される可能性もあるのに、なぜ彼らは立候補をするのか？
私も常々不思議に思ってたんですよね。
例えば都知事選に必ず出馬するドクター中松さんとか、ありとあらゆる選挙に出馬してはことごとく落選している羽柴秀吉さんとかは、一体何がしたくて立候補するんだろう？
売名行為というか、目立ちたいだけなんだろうと思ってましたが、この映画を観て、彼らが本気で選挙で当選して日本を変えようと思ってるんだってのが分かりました。

ヤツらは本気だったんだ・・・。
結構衝撃でした。
その本気度をまっすぐに、時にはナナメから捉えて描き出したこの作品には、非常に好感が持てました。
面白かった！

ニッポンの嘘 報道写真家福島菊次郎９０歳

４月２３日（水）

昭和館でドキュメンタリー映画特集２本立てを観て来ました。
１本目は「ニッポンの嘘　報道写真家福島菊次郎９０歳」です。

敗戦直後の広島の原爆被害者を始めとし２５万枚にも及ぶ写真を通じて、日本の裏側を撮りまくった福島菊次郎翁。
カラカラに乾ききったような細い体で、強い風に煽られながらも、この日本の嘘と言う嘘を精力的に撮影する姿は、神様のように見えてきます。
日本と戦っていると自負する菊次郎翁は、年金も拒否し、子ども達にも頼らず、１１歳のワンちゃんと２人暮らし。そのワンちゃんとレンジでチンするご飯を１日１パック、半分こして食べるんだって。

この日本に生まれ育って、そして多分死ぬまで暮らしていくけど、知らないことと言うか、知らされないことってきっと山のようにあるんだろうな。
私は菊次郎翁のように日本の嘘を真正面からは見れない。見て見ぬふり、気が付かないふりして生きて行くんだと思う。弱い生き方、卑怯な生き方かも知れないけど、そうして生きて行くんだと思う。