12月23日(土)
うちのダンナさんがキチ○イみたいに大好きな横溝正史シリーズの映画「
犬神家の一族」を観て来ました。
今までに映画でもドラマでも、もう何作も作られた事のある作品で、
うちのダンナさんは「誰それの金田一は小奇麗でダメやね」とか
「あの金田一はしっくり来るね」とか、一家言ありそうです。
しかも全部のストーリーを覚えているらしく、誰が犯人かも知ってると言うのです。
(そんなら観なくてもいいのでは?)
と言う、私の心の声はとりあえず押し殺し、観て来た次第。
私はと言えば、今までに一緒に何度も観てる筈なのに、今日全く初めて観るように何も覚えていませんでした。
バカなん?私・・・。
まあ、おかげで新鮮な気持ちで観れたんですけどね。
なんでも30年前に作った映画と、カメラワークやセリフが殆ど変わっていないと言う噂も小耳に挟み、
うちのダンナさんにそう言った所
「ああ、そう言うシーンあったよ。あのシーンまるっきり一緒やないん?」と言うので
「それどこ?」って聞いたら
「忘れた」だって・・・。
アンタほんとに金田一ファン?
さてさて作品ですが、これがとっても面白かったのです。
ストーリーを全く忘れている私は、さっきも言ったように本当に新鮮な気持ちで、
初見のように観てしまったのですが、「結局犯人は誰なん!」とソワソワしながら観てました。
佐清役の尾上菊之助とその母親役の富司純子は、実際にも親子なんだけど
なんかすごくしっくりくる親子でしたね。
富司純子の抜群の上手さが一際目を引きました。
それに比べて松坂慶子のダメ振り。
この人、綺麗なだけの女優さんだったんだなーとなんか寂しい気がしました。
それからホテルの女中役の深キョンに、最初は不安を覚えましたね。
だって深キョンって何やったって深キョンって感じじゃないですか?
富豪刑事のイメージが余りにも強すぎて、深キョンが何やっても富豪刑事に見えちゃうってのもあるし。
松嶋菜々子はすごい良かったです。
そして金田一の石坂浩二。
変わらないですねー、昔から。
確かに年取って頬の肉が落ちてきてましたが、老けないなー。
うちのダンナさんは古谷一行派らしいのですが、私はすごくしっくりきました。
この映画の中で、一番気に入ったのは衣擦れの音が聞こえる事でした。
時代設定が昭和22年なので、女性は殆どが着物を着ているのですが、
その衣擦れの音が聞こえてくる度に「日本映画っていいなー」と感じました。
大満足の1本でした。