長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

邦楽演奏会@吉祥寺

2023年10月15日 06時15分41秒 | お知らせ
おはようございます。
矢継早やのお知らせで恐縮ですが、来週末(今週末?)にも演奏会がございます。



ご予定の多い錦繍の秋、
お時間叶いましたら是非お越し下さいませ。
お待ちしております。
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世田谷loveな皆さまへ

2023年10月14日 12時25分55秒 | お知らせ
今年はまだか…と案じていた金木犀が、昨日、東京都内では一斉に花開いた様子。

当方のアゲハチョウの幼児たちも、今季何世代かを繰り返し(写真撮影はしているのですが、ご報告未だ成らず…同好の皆さまには御免なさい)、終齢幼虫が十数匹、青虫に成る前のゼブラちゃん達共々合わせて三十数匹居るのではないか…と思いながら10月の声を聞いて、アッと言う間の中旬、

幼虫の数が蛹化のための旅立ちばかりだけでなく、奇妙な減り方が夥しい…と、不思議に思っておりましたところ、擬似鳥の糞がどうやら本物のフンらしい…と気がつくに及び、これは…最早手遅れかもしれないが、と、蝶のお母さんが卵を産みやすいよう張り出させていたベランダの檸檬樹の枝に、鳥避けの網をすっぽり、被せました。

さて、今日と明日の2日間、小田急線の成城学園前駅より徒歩4分ほどの成城ホール(世田谷区砧総合支所)にて、
世田谷区民の総合文化祭が行われます。

下北沢に稽古場を構えます当社中も、明日15日、現代邦楽曲「むさしの」を演奏致します。
謡曲、三曲、日本舞踊の伝統芸能のほか、吟詠、合唱、ダンスなど多彩な舞台がお楽しみ頂けます。
お昼には、世田谷郷土伝統保存会 三土代会による、もちつき大会も行われ、ご来場の皆さまに振る舞われます。
世田谷の郷土色豊かな文化の博覧会、
皆さまどうぞお越し下さいませ。

追記:むさしの 出番は13時55分~14時10分の予定です。
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雄々しき虫

2023年10月13日 17時55分55秒 | ベランダ実記
 夕暮れ時に、檸檬の枝先でキッパリと世界を睥睨する青虫が居た。



彼の視線の先が気になって…



ベランダの結界である網の先なので、巧く撮れなかった幼虫の後ろ頭。
恐らく、彼が羽化した後の住処である、井の頭公園の御殿山雑木林を見ているものと思われる。

咲き初めた金木犀の香を愉しむが如き、こうべの上げようも頼もしく、
幼虫の無事と未来の棲み処の安寧なるを願う。



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吾妻錦絵と長唄、謡曲の饗宴~鈴木春信展@下北沢

2023年08月19日 23時55分13秒 | お知らせ
 Charmingな春信美人画展~長唄と謡の空間において
      開催のご案内を申し上げます
                                 
九夏三伏の砌、皆さまいかがお過ごしでしょうか、
さて、このたび、小田急線と京王井の頭線がクロスする文化の街、下北沢・武蔵屋画廊様に於きまして、横山實コレクションと、歌舞伎の三味線音楽である長唄、また能楽の謡曲のライブ上演をお愉しみいただける、展覧会を行うこととなりました。

この催しは、予てより、日本が世界に誇る江戸時代の浮世絵と、世界を一にする同時代の音曲を同じ空間で鑑賞して頂きたい…との願いから、幾たびか行って参りました試みですが、今回は劇場ではなく、ギャラリーという、ごく身近に作品の息吹を感じて頂ける空間で行います。

21世紀も二割方進みました今日、日本人が、自らの歴史の中で育み、紡いできた自分たちの伝統文化に触れる機会が激減しているという統計を目にしました。
西洋文化とは異なる立脚点、価値観のもとに生まれ、世界に類を見ない独特の日本文化に、日常的に親しんで頂きたいとの願いを込めまして、企画いたしました。

会期は来月9月19日㈫から24日㈰の6日間、入場無料です。
初日のみ夕方4時開場、会期中は連日11時開場で、夜7時まで
吾妻錦絵の開祖、鈴木春信の名品20点をご覧いただけます。

横山實先生による解説が毎日、午後2時半から
22日㈮、23日㈯には2回目が、夕方5時半から行われます。

また、今回は、春信が活躍した江戸時代の明和年間(1764~1772)に作曲された歌舞伎音楽である長唄を選曲しまして、日替わりで連日2回、正午と夕方4時半から演奏いたします。

さらに、今展覧会の目玉でもある見立て絵『風流やつし七小町 通い』にちなみまして、金春流シテ方・森瑞枝師による謡曲「通小町」のライブ公演が、19日夕方5時、22日と24日の午後3時半にございます。

ご多用のところ恐縮ではございますが、お運び頂けましたら幸甚に存じます。
皆さまのご来場をお待ちしております。        
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池のほとりに

2023年08月14日 15時51分56秒 | 折々の情景
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今週末の演奏会@成城ホール

2023年06月16日 06時32分02秒 | お知らせ
おはようございます。
今年は花の暦が早いようで、菖蒲園の様子が気になる一方、夏の高原からはニッコウキスゲ開花のニュースが届きます。
梅雨の晴れ間に覗く空がこんなに青いのならば、私もどこかへ行きたいもの…

揺すぶられる旅情を胸に秘め、
さて皆さま、今週末、こちらへお出かけになるのは如何でしょう?

6月も早や3週目の今週末18日(日)、
小田急線 成城学園前 駅北口 徒歩3分、
成城ホール(世田谷区/砧区民会館)にて、邦楽の演奏会がございます。

13時開演で終演は16時ごろ。
入場は無料、お出入り自由にて、
長唄、笛、囃子、小唄など、伝統的な古典邦楽から新作の現代邦楽などがお愉しみいただけます。
また、企画番組として長唄杵家流御家元・杵家弥七師の「三味線のお話」もございます。



杵徳社中は、
三味線三重奏曲「ペーパードール」
長唄「もみじ橋」
そして、歌舞伎舞踊「近江のお兼/おうみのおかね」としてご存じの方も多いかと存じますが、
古典長唄「晒女/さらしめ」を演奏いたします。

團十郎娘(だんじゅうろうむすめ)、というタイトルでもお耳になさった方もいらっしゃるかも、
7代目市川團十郎が、文化十(1813)年六月に江戸森田座で初演いたしました、八変化舞踊のうちの一曲です。

舞台は琵琶湖畔、花道を暴れ馬を追いかけて、田舎娘キャラを表す濃い緑色のきものに、布ざらしのたらいを抱えた力自慢の女の子・おかねが派手やかに登場します。

相撲の組み手の振りをして男衆と立ち廻りをしたり、まだ知らぬ恋へのあこがれを盆踊りの風情でしっとり舞い、越後獅子にもございます晒(さらし)の合方(あいかた)では、長尺の布を…現代で言えば新体操のように振り回しなびかせて踊るとても面白い番組で、開幕から3か月ものロングランの大人気を博したそうです。
近江の地名を詠み込んだ歌詞も、ご当地ソング的な旅情を誘います。

一口に晒の合方と言っても、バリエーションが豊富ですから、
越後獅子は三下りで、出稼ぎである大道芸の心情を描いた都市の憂鬱をも内包する曲調ですが、
晒女は二上りで、朴訥としたカントリーで鄙びた明るい農村、里の牧歌的雰囲気です。
三味線音楽の奥深さと申しましょうか。

七代目の團十郎と言えば、歌舞伎十八番を制定し、その豪奢な暮らし向きにお上から睨まれ江戸追放になり、また、子息・八代目に團十郎(のちに自殺しますが昭和の歴史やミステリー作家たちの格好のネタでして、20世紀には面白い小説が沢山ありました)を譲り、自分は五代目海老蔵を名乗り…云々と、エピソードのとても多い名優で、
四谷怪談の民谷伊右衛門に代表される色悪と、市川家のお家芸である荒事の両方を得意とした、思い馳せるだに、タイムマシーンで観に行きたい役者のひとりです。
今回は踊りは無く、地(じ)の演奏のみですが、江戸時代文化文政年間の芝居町の賑わいをご想像頂いて、ご観覧いただけましたら嬉しいです。

「近江のお兼」と申しますと、新橋演舞場での先代の七世中村芝翫丈の舞台が想い出されます。
当時、芝翫丈は体調を崩されて、私が物凄く愉しみにして伺った日は、当代の芝翫=当時・橋之助が代演でした。客席から悔しげに睨んでいた一観客に申し訳なさそうに踊っていた橋之助丈には、いま思うと、しみじみとごめんなさいです…30年以前の記憶。
芝居好きな人間というものは、自分の贔屓俳優に激しい執着をいだいているものなのです。

伊豆半島西海岸の松崎町に、江戸時代に左官の名工として名を馳せた入江長八(いりえ ちょうはち)の記念館がございます。
長八は、漆喰で彫塑する独自の技法を編み出した職人で、もう二十年近く以前、同記念館に参りましたところ、「近江のおかね」という画題での作品があり、びっくりしました。
長八は文化12年生まれとのことですから、七代目團十郎が活躍した同時代に生きて同じ江戸の空気を吸っていた人間です。
同記念館の土産用絵はがきがあったので記念に買い求めたのですが、いつだったかの午年の、年賀状の返礼に友人に送ったので、もう手元になく、写真でお見せ出来ないのが残念です。

…というように、キリがない近江のお兼に対する私のシンパシー…
冷静に真心を込めて演奏いたします。

ご来場をお待ちしております。

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長唄の発声・歌唱法ワークショップがあります。

2023年06月09日 21時15分20秒 | お知らせ
関東地方は梅雨入りしたようでございます。
空も晴れぬが、心も晴れぬお年頃の皆さまに、ひととき、浮世を離れ日本の伝統文化に触れていただければ、ほのかに明るいともしびが胸のうちに灯るかも知れません…

というわけで、
JR中央・総武線 及び 京王井の頭線 吉祥寺駅 北口徒歩3分の
コピス吉祥寺A館7階
(以前は伊勢丹百貨店 吉祥寺店でした。往年のTVドラマ「俺たちの旅」オープニングテーマで、中村雅俊と秋野太作、田中健が水浴びする池はこの前庭に在りました)
吉祥寺美術館 音楽室にて

6月17日 土曜日 夜19時より受付まして、20時ぐらいまで、
長唄の発声・歌唱法のワークショップがございます。
参加費は無料です。どなたでもご参加頂けます。
講師は生まれも育ちも生粋の吉祥寺ネイティブ、長唄杵徳会家元・杵屋徳衛です。

この季節にぴったりの"いたこ=潮来出島"(カタカナじゃないほうですょ…)
雨に濡れながらひそやかに咲く、水辺のあやめ草に恋心をそこはかとなく唄い込んだ素敵な曲を体験します。
 ♪いたこでじまの マコモのかげで アヤメ咲くとは しおらしや…

当月歌舞伎座で当代市川中車丈が熱演中の「ども又=傾城反魂香/けいせい はんごんこう」は、琵琶湖畔の土産物・大津絵がテーマになったお芝居です。
その大津絵の画題の一つが"藤娘”というキャラクターで、
昭和時代にⅥ尾上菊五郎が新演出で藤音頭入りの歌舞伎舞踊「藤娘」を再編し、人気曲に仕上げたのは有名なお話ですが、
そのはるか以前の、安政元年(1854=日米和親条約、締結さる)に落語でお馴染みの初代ではないほうの中村仲蔵が、
今回みなさまに唄って頂く「潮来」入りの趣向で上演して以来、
いたこ入りで踊る形態の藤娘もございます。しみじみして佳いものです。

ご参加下さった皆さまに、当日の教材の、特製「潮来/いたこ」杵徳譜の楽譜をプレゼントいたします。
定員は15名様で、予め前日の金曜日までに、
電話0334680330か、メールou.kinetoku@gmail.com
へ、ご予約をお願い致します。

とある古典芸能従事者の方が、体験レッスンをなさったとき、
メールでご予約があったので待っていたところ、いらっしゃらないので、ご連絡したら、
「予約はしたけれど行くとは言っていません」との、ご返事を頂いたとか。
なぞかけのような世の中になって参りました。

きっかけは軽い気持ちでありながらも、前向きなご参加をお待ちしております。
限られた時間でも、豊饒なひと時が皆さまにもたらされますように…
嬉しくお待ちしております。

【追伸】
同企画は7月15日(土)にもございます。
まったく同じ内容です。ご参加受付しております。
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明日の演奏会@吉祥寺

2023年06月03日 12時29分38秒 | お知らせ
新暦なれど6月2日の悪天候にて、昨日被災された皆さまに御見舞い申し上げます。

さて今日は旧暦四月十五日、夕暮れには美しい月も昇りましょうほどに、先ずは表題写真のご説明。
一年間双葉のままだった檸檬の実生がありまして、どうなるのかなぁ…と気にしておりましたところ、このほど目出度く脇芽が生えて参りました。
令和の一年寝太郎噺とでも申しましょうか、気長に暮らすと佳いことがあるものです。

ご案内が遅くなりましたが、明日4日(日)は、吉祥寺駅南口 徒歩2分の 武蔵野公会堂にて、
武蔵野邦楽連盟による、“邦楽 春の会”が開催されます。

開場は12時半、開演は13時。終演は16時の予定です。
古来よりの日本の伝統文化である長唄、箏曲、現代邦楽の演奏をお楽しみ頂けます。
入場は無料、お出入りは自由です。



ご来場をお待ちしております。
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さなぎの季節

2023年05月21日 10時14分32秒 | ベランダ実記
新年度からの公事、私事に紛れ、旧暦の三月尽(今年は新暦5月19日でした)も瞬く間に過ぎ、迚ても気に懸かっていることも出来ぬまま、
今春、最初の幼虫たち10匹君中、最後の一匹が今朝がた青虫になり、三日ほど前に前蛹化した最初の1ぴきが先ほど、無事サナギに脱皮しました。



朝9時頃↑



↑10時過ぎ。あっという間の早業です。

レモンの樹の枝でそのまま蛹化するのが、今季の傾向らしく、



↑今朝がた前蛹化したもう一匹。
いつもならモグモグと、一心不乱に蚕食する忙しない他の青虫も何となく姿が見えず、
陽射しは日中の暑さを予感させるものの、シーンとした檸檬の日曜日のAM風景でした。

新しい卵もそろそろ孵化しそうです。


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野辺は緑

2023年04月28日 03時04分14秒 | 折々の情景
この一週間は諸事につき、写真を撮る心のゆとりとてなかった。
越冬さなぎのほぼ総てが、透明な抜け殻となり、ベランダのそこかしこに残されている。
やっと環境整理ができる…と安堵に伴う若干の寂寥感が…しかし、責務を果たして空に同じく晴れ晴れとする。

昨年収穫したレモンの種から実生の苗が育って、少しずつ寸を伸ばしている葉っぱに、此方を食べられては大変…と、先週まで気をつけてハーブから精製された防虫剤を撒いていたのに、すっかり手薄になっていたところへ、今朝の発見。

早くもアゲハチョウのお母さんに新たな命を託された者としては…善処するしかあるまい。
孵化したらお隣の鉢の、大きい樹の葉っぱに移住させるとして、さてはて息をつく間も無く、再び生き物の動向に気をめぐらせる季節が到来したのだった。



出先の所用が済み、久し振りに日比谷公園を散策する。
チューリップの花弁が散った花壇で、巣立ったばかりの小雀たちが、ちょこちょこと何かしら啄んでいる。
♪スズメがね、お庭でちょこちょこかくれんぼ…と、幼い頃、母が童謡のレコードをかけてよく聴かせてくれた、眞理ヨシコの歌声が耳に浮かぶ。

かつては灌木で鬱蒼としていた園内は、虎ノ門に日参していた30年前とは随分雰囲気が変わって、下草が整備され、樹下には雑草然としたネモフィラなどの植栽がなされ、むしろ貧相である。
噴水広場の芝生に、かつては見事なバラ園があったはずだが…。
園庭の手入れの予算を減らしては文化国家とは言えまい。

平成ヒトケタ時代、調べものというよりは、日中の息抜きのため周辺のビジネスマンや学生で溢れかえっていた日比谷図書館も、日比谷図書文化館と名を変え、ひそやかに存在していた。
日常が人々の活気で溢れていたあの時代から、何がどう変わって現在の日本になってしまったのか…人も疎らな虎ノ門のバス停に佇み、私は考える。




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けさの昆虫

2023年04月20日 08時21分46秒 | 折々の情景
オードミュゲの爽やかな匂いに誘われ、羽化したばかりなのか、名も知らぬ蠅とおぼしき昆虫が一匹。
スズランには毒が有るらしいけれど、大丈夫でしょうか…
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通り雨

2023年04月16日 16時36分28秒 | 趣味です。
今朝方、一昨日羽化した蝶が悪天で雨宿り三日目の朝を、いのどんと共に迎え、出掛けに様子を伺えば、もう一頭が羽化し、
昼過ぎに戻ればもう蛻の殻と思いきや、新たにもう一匹が羽化しており、
昼下りの諸事を済ませてベランダを覗けば、また一羽がふらふらしている、

https://youtube.com/shorts/jq9-RYtDUdw?feature=share

https://youtube.com/shorts/W2YnEPzXOWU?feature=share

もう、今日は何頭見送ることになるのか…とよく分からなくなっているところで、レモンの葉陰から二頭を陽光のもとに見送ると午後三時を過ぎていた。

今日はもう羽化ラッシュもお仕舞いであろうと、いのどんのご機嫌を見やり、床のあちこちを確かめて戸締りしようとするところへ、バケツの蔭でバタバタする者がいる。

羽化したてで翅がへなへなしており、放っておけば歪んでしまう。
慌てて指を伸べて、網戸に留まらせると、何となく傾いでいる。

レモンの枝振りの水平にぶら下がるのに良さそうなところへ、移し替えた。
どうやら曲がらずに翅が伸びる場所に居られそうである。

陽射しを遮る暗雲で天気は一転し、バラバラと音を立てて雨が降ってきた。
先ほど旅立った連中はどうしていることか、
遅れて羽化したのが、逆に運がよい彼は、ひょっとすると昨秋最後の一匹だった青虫の成虫かもしれない。



【追記】
暮れ六つを過ぎて夕闇の中を透かし見たところ、レモンの葉に乗って、ウィンドサーフィンに興じておりました。遊びをせんとや、生まれけむ。


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つゆのひぬま

2023年04月14日 10時41分01秒 | ベランダ実記
 このところ一日の最低気温が10℃を超えているので、そろそろ本格的な昆虫たちの季節が到来したのでは…

 ♪気は早やモミジ…(長唄「越後獅子」の一節)ならぬ新緑の、気がせくので今朝も5時半に目が覚めてしまいました。



 下のほうから釣り鐘が姿を見せ…つまり、鈴蘭が徐々に花開いておりますのに目を止めると、なんと!
 葉先に朝露がこぼれていて、尚いっそう可憐。

  〽つゆのひぬまの スズランの…(改作…(;^ω^))
 文楽で以前はよく通しで上演していた生写朝顔日記の歌、そしてまた、上村松園画伯の深雪の絵を想い出しながら。



 写真だけは撮って纏める間もないまま、当家では昨日7番目の越冬サナギが巣立っていった模様。
 (すっきりした脱け殻が、ベランダに遺されておりました)
 今週の火曜日に三頭ほど羽化したのですが、一頭は何故か翅が伸びず羽化不全に。





 ロールスロイスの女神さまのように翅がたなびいております。
 レモンの花がようよう咲いたので、ポカリスエットよりは…と、蜜が吸えるか心配。






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そは誰人の子なるぞや…

2023年04月06日 09時09分35秒 | ベランダ実記
おはようございます。
昨日は清明でした。
今日が入学式の皆さまは、おめでとうございます。
昨晩早く寝てしまい、ふと、何とはなしの胸騒ぎに目が覚めました朝七時半。



スズランの花芽は雨後の筍のよう。
毎日どんどん伸びます。
ふと網戸側に目をやると、アゲハチョウが強風にあおられハタハタしておりました。
こは、如何に…Σ(・ω・ノ)ノ



把握しております十数匹の越冬サナギの所在を確かめますと、皆スヤスヤと春眠中。
さては、どこかで密かに蛹になって、この春、いち早く無事羽化したか…と思うと感慨深いものです。

ちょこちょこ歩むうしろ紐
♪さても優しき童べと 顔しけじけと打ち眺め

♪そは、たれびとの子なるぞや…

…切禿(きりかむろ:長唄に二種類ある『土蜘/つちぐも』のもう一つの方の曲)の一節。

♪月の澄む 軒端にかかる ササガニの…

本日は、旧暦令和五年、閏の二月十六日。
夕暮れて望月が出るとかや。

風雲急を告げる春の嵐の到来か、薄曇りの朝陽のなかで旅立つ健気な蝶が一匹。
皆さま、今日もお気をつけてお過ごしくださいませ。
檸檬の花も咲きそうです。



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5年目の快哉

2023年04月04日 10時32分02秒 | ベランダ実記
令和婚を祝すために探していた鈴蘭の鉢植えの運命を、密かに案じて下さった方はいらっしゃいますでしょうか、

↓昨年度末、3月29日(水)のスズラン近影。



今年の新芽は何やら恰幅がよいなぁ…と思っておりましたら、
三日見ぬ間の四月馬鹿の朝、おや、随分瑞々しく育った…と、写真を撮る間も無く過ごして、昨日4月3日(月)近影↓



今年もノボタケで元気に育ちそうだなぁ…と嬉しく思っておりましたが、お水遣りの今朝……‼️
何と、花芽らしきものが顔を覗かせておりますょ(*>∀<*)

5年目の奇跡でしょうか、
よく育ったものであります。
無事に花開きますように…

【追伸】
今季の越冬サナギはお寝坊さんです。
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