百花に先駆けて、梅は寒中につぼみをほころばせる。
それがため、梅は「花の兄」と呼ばれる。
そして世を謳歌して咲き誇った花々が、散っていったそのあとに、菊は花開く。
ゆえに、菊は「花の弟」といわれる。
長唄に「君が代松竹梅」という佳曲がある。
梅をうたった曲というと、まず長唄では「梅の栄」という名曲が挙げられるが、私は「君が代松竹梅」の梅尽くしの箇所が、特に好きである。
はつ春らしい、しら梅のかぐわしい、匂うが如き清々しさに満ちている。
同曲の結びの段の詞章を引く。
♪…千歳(ちとせ)の松の色変えぬ、実(げ)にまた梅は花の兄、
南枝(なんし)はじめて開きそめ、薫りは世々に呉竹の……
たとえ何があっても信義を変えぬ、確固たるものにワタシハナリタイ…と思う。
それがため、梅は「花の兄」と呼ばれる。
そして世を謳歌して咲き誇った花々が、散っていったそのあとに、菊は花開く。
ゆえに、菊は「花の弟」といわれる。
長唄に「君が代松竹梅」という佳曲がある。
梅をうたった曲というと、まず長唄では「梅の栄」という名曲が挙げられるが、私は「君が代松竹梅」の梅尽くしの箇所が、特に好きである。
はつ春らしい、しら梅のかぐわしい、匂うが如き清々しさに満ちている。
同曲の結びの段の詞章を引く。
♪…千歳(ちとせ)の松の色変えぬ、実(げ)にまた梅は花の兄、
南枝(なんし)はじめて開きそめ、薫りは世々に呉竹の……
たとえ何があっても信義を変えぬ、確固たるものにワタシハナリタイ…と思う。