【いてちょう】
シジミチョウには成体で越冬する種類もあるという。
10月末に急に寒くなったある日の夕方、ベランダの手摺に安らいでいる蝶を発見、驚かさないよう、そっと写真を撮った。
翌日、そんなことは忘れて、植木に水を遣りにベランダに出たら、同じ場所で昨日の蜆蝶が端正な姿で居残っていた。
ぁぁぁ…チョウの墓場?と我がベランダの運命に気が差したが、いのどんシジミは、翅を広げて寛いでいたのでホッとした。
私の心の動揺が移ったのか、程なくしてハタハタと飛び立って行ったのが、晩秋のよく晴れた青空であった。
インターネットで見掛けたシジミチョウの図鑑に、命名の原因となる蜆貝の写真を載せていたものがあり、烏の濡れ羽色の漆黒の貝殻の外見と比較して、似てる???とのコメント。
…あのね、シジミをお付けの実にしてご覧なさいな、口を開けた貝殻が、ふた身に別れたところは、殻の内側が薄紫色で、シジミチョウにそっくりだから。
何だか食文化も生活習慣もことごとくが変わってしまった21世紀に於いて、日本語の語源を、躍起になって説明するのも…いえ、知らないとは此方も気が付かないので、分からないことがあったら気軽に訊いて下さいね、と、ここに記すものなり。
シジミチョウには成体で越冬する種類もあるという。
10月末に急に寒くなったある日の夕方、ベランダの手摺に安らいでいる蝶を発見、驚かさないよう、そっと写真を撮った。
翌日、そんなことは忘れて、植木に水を遣りにベランダに出たら、同じ場所で昨日の蜆蝶が端正な姿で居残っていた。
ぁぁぁ…チョウの墓場?と我がベランダの運命に気が差したが、いのどんシジミは、翅を広げて寛いでいたのでホッとした。
私の心の動揺が移ったのか、程なくしてハタハタと飛び立って行ったのが、晩秋のよく晴れた青空であった。
インターネットで見掛けたシジミチョウの図鑑に、命名の原因となる蜆貝の写真を載せていたものがあり、烏の濡れ羽色の漆黒の貝殻の外見と比較して、似てる???とのコメント。
…あのね、シジミをお付けの実にしてご覧なさいな、口を開けた貝殻が、ふた身に別れたところは、殻の内側が薄紫色で、シジミチョウにそっくりだから。
何だか食文化も生活習慣もことごとくが変わってしまった21世紀に於いて、日本語の語源を、躍起になって説明するのも…いえ、知らないとは此方も気が付かないので、分からないことがあったら気軽に訊いて下さいね、と、ここに記すものなり。