標題の件の原因は、おそらく、まず第一には、LINEのユーザー数が日本国内に非常に多くて、モバイル回線の容量が不足したか、或いは第二に、LINEの運営会社のサーバーの処理能力の限界を超えたために通信障害が起こったか、或いは第三に、LINEのシステム上の問題があったのか・・・と個人的な感想を持っています。
もし、第一、第二の原因が引き金になって第三のシステムエラーが誘発されたと仮定すると、これは原因が複合しているわけであり、今後もLINEに障害が起こる可能性がないとはいえないでしょう。
これを回避するには、ひとつには、ユーザー各自ができるだけWIFIでスマホを使えばいいでしょうし、二つ目はLINEばかり使わないことも大事でしょう。つまり、お友達がLINEを使っているからといって家族間でもLINEを使う必要性はなくて、家族間ではたとえばVIBERを使えば、こちらは未だ認知度が少なく、ユーザー数も比較的少ないですから、快適に無料通話やチャットが楽しめます。自分の生活経験からも、このことは当たっているように感じます。
世間一般の慣わしとして、「大船にのる」とか「寄らば大樹の陰」というように多数を恃みにするほうが安全・安心だという考え方があります。そこで、スマホではLINEが全ユーザーの70%以上普及したとか、あるいは日本ではIphoneが一番多く普及しているので、これを使えば連絡に便利で、知人にやり方を教えて貰えるし、故障してもすぐお店で復旧して貰えるだろう・・・といったように、「みんなに合わせる」、「同調する」といったことが無難で最善の選択だという雰囲気が根強くあります。
要するに、これが吉に出ればいいのですが、あいにく裏目に出てしまうと、もう、しばらくは復旧しなくて、連絡ができなくてどうしようもなくなって途方に暮れる場合があるのが問題です。
ひとたびLINEの通信障害のようなことが起こったからといって、過剰反応するのもどうかと思いますが、今回のLINEの通信障害の問題は、ちょうど3大キャリアの0円機種販売が2月からなくなった反動で、3月の初旬あたりから急速に格安スマホの需要が高まってきていることと関係があるような気がいたします。つまり、3大キャリアのスマホから格安スマホに乗り換えて、電話料金が1分40円かかるようになったので、通話料金を節約する目的で無料のLINE電話をかける人が、以前よりもかなり多くなったので、通信の混雑が加速されたことが通信障害のひとつの原因だと考えられるし、MVNOの格安スマホを購入した人が、急にキャリアメールが使えなくなってLINEで連絡するようになったのだが、自己責任でLINEの不具合への対処をしないといけなくなったことも、混乱に拍車をかけているのではないかと思われます。
もし、万が一、それが真相であるならば、LINEの運営会社が、今回のような通信障害が二度と起こらないように何らかの対策を講じる必要があるのではないかと希望するものであります。
現在は、LINEを初めとするSNSが、通信インフラを鉄道に喩えると、駅のプラットホーム・線路・変電所・架線などを使って、ほぼ無料でリソースを食い尽くしているかの感があります。現在は3大キャリアが、徴収した電話料金のなかからこのインフラ整備費を賄っているので、快適な通信環境が維持されてきていますが、格安スマホが各種報道によれば3月になってから全需要の17%も占めるようになってくると、これからは、通信の質が低下するので、SNSの着信率の低下が心配になってきます。
数年前からLINEなどのSNS運営会社やプロバイダー各社は、こういう事態を想定していたのかどうかわかりませんが、プレフィックスの有料電話への投資といった企業努力をしてきています。
既に楽天電話は月額850円で5分間だけですが何度でも電話がかけ放題になっていますし、iijというプロバイダーの「みおふぉん」は家族間で20%割り引きですから、1分16円で電話がかけられるサービスを開始しています。また、国際電話会社のブラステルの運営するIP電話050FREEは、6秒間2円の格安の通話料金で通常の電話回線の品質の電話が出来ます。これらは、プロバイダーの自前の電話回線を一部使っていますから、遅延や音声のひずみ、途切れなどが一切無いのです。
そういうわけで、自分の個人的な感想でもあるし、通話相手の率直な苦情でもあるわけですが、今年の2月以降、だんだんと着信が出来にくくなったり、音声が不明瞭で聞き取れなかったりするようになってきている無料で低音質のLINE電話ですが、まあ、だんだんと敬遠されて、プロバイダー独自の有料電話、半額電話に移行するユーザーが増えてくるのではないでしょうか?
また、今後もLINEの障害が繰り返されて、なかなか復旧しないようなことが仮にでもあれば、LINEの音声入りのスタンプみたいな通信容量を酷く圧迫するようなアイテムが一切無くて、文字情報だけのやりとりの簡素なSNSであるWhatsAppメッセンジャーのようなSNSが、これからは日本でも主流になって好まれるようになるのではないでしょうか?