初登場のサツマニシキ 清酒か焼酎のような名前ですが、れっきとした蛾です。 幼虫はヤマモガシ、クヌギ、ナンキンハゼなどを食べるそうです。 初めての出会いは悲劇的でした。
初めは池の面に亀が頭を出しているのかと思った。 それにしては水面の動きが慌しい。 近寄ってみると見たこともない蝶らしきものが溺れている。 土手から3メートルくらい離れていたのが、バタバタしながら1メートルくらいまで近づいてきた。 「ガンバレ! あと少し! あと1メートルよ ガンバレ!」 心の中で叫ぶ。 木の枝くらい差し出したいが、フエンスが張り巡らされているので、どうすることも出来ない。
波紋の広がりに反比例して、蝶らしきものの命の灯火は段々小さくなっている。 なんとも切ない光景に心が沈んだ。
いつもは閉まっている神社のわき道の門が開いていた。 緩やかな坂道を登っていくと、さっき溺れていたサツマニシキの仲間が何匹も飛び回っていた。 飛んでいる様は、野球ボールくらいの華やかな珠が、くるくる回りながら飛んでいるようでした。