今日は博多の名娼と言われる遊女明月の追悼の日。埋葬された彼女の口から茎が伸びて蓮の花が咲いたという、その花が5年に1度見られるというので、小雨の降る中お参りに行きました。
物語 本名「お秋」は両親も許嫁もなくして生きる気力を失い海に身を投げます。しかし助けた男によって博多柳町の妓楼薩摩屋に遊女として売られ、源氏名を「明月」として暮らすようになります。信仰心の厚い彼女は両親、許嫁の冥福を祈って萬行寺までの日参りを欠かしませんでした。行けないときは妓楼の廊下を萬行寺までの歩数を歩いたそうです。しかし天正6年(1578年)22歳で亡くなります。亡骸は萬行寺の境内に埋葬されました。そして49日を迎えた朝、墓に一茎の白蓮華の花が咲きました。不思議に思って墓を掘り返してみると、明月のわずかに開いた口から茎が伸びていたそうです。400余年の歳月を経た5月15日、5年に1度その花を見ることができます。住所 福岡市博多区祇園町
普賢山 萬行寺 明月の墓がある
明月の墓 山門を入るとすぐ右側にあります。文字は赤色で書かれています。死んだ後も生き続けるという意味でしょうか。
萬行寺の本堂 すでに法要が始まっていました。
明月の図 福岡市博物館所蔵
明月の掛け軸 左側 ↑と同じ図柄です。
明月の掛け軸 右側
口蓮華
口蓮華 400余年も経っているからでしょうか金属のように見えます。
明月尼のまんじゅう 帰りに頂きました。