奈良散策 第1124弾
4月5日、春日大社の摂社の水谷神社で鎮花祭がありました。鎮花祭は午前10時から1時間ほどで終わったのですが、午後13時から、春日禰宜座狂言会主催による水谷神社鎮花祭奉納狂言があるというので見学することにしました。説明によると、鎮花祭には昔から神楽と禰宜座狂言が奉納されてきたそうです。禰宜座狂言と言われるのは春日禰宜が演じる狂言だからだそうです。
若草山の麓を歩いたりしてから、13時ちょっと前に水谷神社に着くと、午前中に巫女さんの舞のあった舞台に椅子が並べられていました。
鎮花祭のときは神社の中に入れなかったのですが、今回は入ることができたので、本殿を撮ってみました。桜の花が飾ってあるのは鎮花祭だからでしょうか。
初め、舞台の横にある椅子に座っていたのですが、後ろの方だったので、写真が撮りにくいし、舞台が始まると途中で席を立ちにくいかもと思って、舞台の正面で立って見ることにしました。
13時になると、4人の演者が入場し、狂言が始まりました。
事前に演題などが書かれた紙をもらっていたので見てみると、小舞の「末社の神」という演題のようです。演じているのは、二十五世 大蔵彌右衛門です。
次は若い演者の登場です。袴狂言で「口真似」という演題です。袴狂言というのは演者が面や装束をつけずに紋付袴姿で演じるものをいうそうです。
その場では筋が十分には分からなかったのですが、後でネットを見ると、あらすじが書いてありました。ある人から銘酒をもらった主人は一人で飲むのもどうかと思って、酒の相手を見つけて来いと太郎冠者に申しつけます。
太郎冠者が呼んできたのは有名な酒乱の人でした。
追い返すわけにはいかず、仕方なく、太郎冠者に客人に粗相のないように「私の言うとおりにしなさい」と命じますが、太郎冠者は自分が主人に命じられたことをそっくりそのまま客人に命じます。
主人はそのことを知って、そちらに行っては駄目だと引っ張りますが、太郎冠者も同じようにそちらに行っては駄目だと引っ張ります。
最後に主人は太郎冠者を押し倒すのですが、今度は太郎冠者が客人を押し倒してしまうという、そんな内容でした。セリフはよく分からなかったのですが、動作が大変面白かったです。この後、まだまだ演目が続くのですが、朝早く家を出てきたので、この辺りで帰ることにしました。
奈良に引っ越してから、お神楽、猿回し、式包丁、田楽、獅子神楽、南京玉すだれなど、昔の芸能を間近でみることができて大変幸せです。
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