思わずおねしょをしたときの
なんともいえない気持ちを僕は
今ありありと思い出す。
すぐにおきなきゃと分かっているのに
どうしてもおきれなくて
気まずさと恥ずかしさと自己嫌悪が邪魔をして
頭の中も布団の中も混沌としたまま結局
朝を迎えたあの頃。
さて今は
身体がおねしょをすることはないけれど
心は時々おねしょする。
そんなときはやっぱり
自己嫌悪に包まれながら
気まずい朝を迎えます。
でもきっと、半分確信を持ったその
気まずさに僕は微かに恍惚している。
あの頃とは違うのです。
それが大人のずるさだろう。
