『旅をする木』を読んでその勢いで『魔法のことば』(星野道夫の講演集)も読みました。語り口は優しいのですが、内容はとてもハードで潔いものがあります。人間や動物、自然に向ける目もどれもあたたかくて優しいのになぜだろう。たぶん常に死と隣り合わせの大きすぎる自然に寄り添って生きてきたからだろう。と思いました。憬れます。44歳の死はあまりにも早すぎると今になって切々と思います。もっとたくさんの生きたことばを聴きたかったです。
ガラスのコップに生けている。
一輪のバラが挿して在る。
葉っぱが二枚蕾が一つ。
咲くか咲くまいかの葛藤が。
匂うか匂うまいかの葛藤が。
柔らかな蕾の中に。
固く在る。
ただ人は。
待つのみ。
この世に死なないものは無く。
この世に壊れないものは無い。
こころも。
記憶も。
吐く息でさえも。
全てのものは一瞬で。
覆り去る。
一輪のバラが挿して在る。
葉っぱが二枚蕾が一つ。
咲くか咲くまいかの葛藤が。
匂うか匂うまいかの葛藤が。
柔らかな蕾の中に。
固く在る。
ただ人は。
待つのみ。
この世に死なないものは無く。
この世に壊れないものは無い。
こころも。
記憶も。
吐く息でさえも。
全てのものは一瞬で。
覆り去る。