カリブー、ムース、熊、狐、兎、リス、梟、その他様々な動物、森、草花、木の実など、アラスカの自然を写し撮った写真集のひとつ。星野道夫のフィルターを通したアラスカの自然が写されている。星野道夫の自然にに対するまなざしは、やさしい。淡々としていてなおかつ深いやさしさを湛えている。そこには動物のかわいさが写っているのではなく、動物のやさしさが写っている。しかもそれは自然の厳しさをも含んだ上のやさしさである。
ここに写っている動物達や植物達は、特別であり、特別ではない。川原にある無数の石のようにありふれた存在でありながら、一個一個がそれぞれ輝いている。そう感じることのできる世界はきっと美しいと思う。
「さまざまな生きもの、一本の木、森、そして風さえも魂をもって存在し、人間を見すえている。」
「個の死が、淡々として、大げさではないということ。
それは生命の軽さとは違うのだろう。
きっと、それこそがより大地に根ざした存在の証なのかもしれない。」
いつか必ず来る死を意識してこそ、生きている今日が輝く。
ここに写っている動物達や植物達は、特別であり、特別ではない。川原にある無数の石のようにありふれた存在でありながら、一個一個がそれぞれ輝いている。そう感じることのできる世界はきっと美しいと思う。
「さまざまな生きもの、一本の木、森、そして風さえも魂をもって存在し、人間を見すえている。」
「個の死が、淡々として、大げさではないということ。
それは生命の軽さとは違うのだろう。
きっと、それこそがより大地に根ざした存在の証なのかもしれない。」
いつか必ず来る死を意識してこそ、生きている今日が輝く。
小鳥は高く遠くへ飛び。
見えなくなりました。
見えなくなった後しばらく。
見えなくなったあたりを眺め。
毒ワニは。
水へと帰りました。
いつもの水底に沈み。
いつものように。
瞼のない目を。
閉じました。
羽毛の感触が。
まだ背中に残っていました。
毒ワニは。
生まれて初めて。
触られました。
見えなくなりました。
見えなくなった後しばらく。
見えなくなったあたりを眺め。
毒ワニは。
水へと帰りました。
いつもの水底に沈み。
いつものように。
瞼のない目を。
閉じました。
羽毛の感触が。
まだ背中に残っていました。
毒ワニは。
生まれて初めて。
触られました。