梅雨の最中、今日は一日中晴れるという予報に、休日ながら出掛けることに。
誰もが同じことを考えるだろうから、出来るだけ人が少なそうなところを選ぶ。
4年前にトライ仕掛けたが、実行できなかったので、リベンジへ。
地図には破線か未掲載のバリエーションルート、標準タイムはないが、13時間以上は掛かるようだ。
時間で区切り、13時をリミットとして引き返せば、日帰りも可能だろう。
今の時期なら陽が長く19時過ぎまで明るく、最後は林道歩きなので、少し遅くなっても大丈夫。
しかし今月に入り、金山~雨飾山、燕岳~大天井岳 と11時間を越える強行日帰りが続いている。
04時自宅出発。国道20号線より釜無林道へ入り約5km走ると、ゲートがあり一般車通行止め。
現地まで約80km、05時35分、ゲート前に駐車。 既に4台の車が停まっている。
出発準備中を済ませ5時50分スタート。 準備中に1名が先行して出発して行った。
林道には500m毎に距離表示、何kmあるのは不明なので、覚悟していた5~6kmを過ぎても一向に
終点に辿り着かない。 2時間を過ぎ、ついに9kmを越えた時、やっと終点のログハウスが見えて来た。
ある意味、この長い林道歩きが、一つの核心とも言える。
ログハウス前で一休みした後、河原を渡り登山道へ入る。
踏み跡は薄いが、ペイントとマーキングテープに従えば、問題ない。
30分弱で富士川水源の水場へ到着。 1名が給水休憩している。
一口水を啜った後、先に進もうとしたところ、「そっちは水源へ行く道で、横岳峠へはこっちから
トラバース気味に上がる」と右側を差して、聞いてもいない余計なアドバイスを頂く。
良く知った方かと思い、それに従い進むが、マークも踏み跡も見つからない。
稜線へ出れば何とかなるだろうと、土砂崩れのガレ場を直登、ガレ場の上から藪漕ぎをし、約40分弱で稜線へ。
結果的には横岳峠の12~13m横へ出て、稜線登山道へ復帰することが出来た。
小休止の後、稜線道を三角点ピークを目指して登る。 この登りはかなり急登(激登)。 結構辛い。
1時間20分ほど掛けて登ると三角点ピークの曲がり角。 三角点は見つからない。
目の前に鋸岳が見えているが、ここからアップダウンの繰り返しで、意外と時間が掛かる。
三角点から約40分、ついに鋸岳(第1ピーク)に到着。 【ゲートから約5時間35分】
360°の眺望に暫し見とれる。 第2ピーク越しに甲斐駒ヶ岳も美しい。
現在11時30分、このまま引き返せば充分余裕で戻れる。
しかし目の前の第2ピークまでの核心部を攻めないと、鋸岳を征したことにはならない。
行くか戻るか暫し迷い、往復2時間半で戻れそうなので、次回はないかも知れないので行くことに。
数分で小ギャップのクサリ場。 ここでストックを仕舞い、手袋を半指から長指に交換。
ほぼ垂直のクサリを使って鞍部まで降りると、直ぐに今度は長めのクサリを使って登る。
小ギャップを越えると、次は鹿窓の岩間。 穴の中のクサリに伝わって下り始める。
しかし相当下まで下るようなので止めて戻り、稜線伝いに進むことに。
これが大失敗の元、稜線エンドまでは見晴らしも良く快適に歩けるが、最後は垂直の絶壁。
捨てザイルがあるが、これを使って降りても、大ギャップを越えられるかわからない。
それでも少し降りてみると、逆にもう登って戻るのはほぼ不可能。 先に進むしかない。
大ギャップの北側に降りるので、登り返して南側へ回らなければならない。
ここにはザイルもなく、ザレた足場と手で掴むと崩れる岩とで、冷や汗を掻きながら、何とか越える。
南側へ回っても、今度は登山道へ復帰するために、長いガレ場を下らなければならない。
慎重に慎重に一歩一歩踏み出し、何とか登山道へ復帰出来た時には、やっと生きき返ったような気がした。
帰りはこのルートからでは帰れないが、正規登山道の違うルートがあるだろうから何とかなるだろう。
急登を喘ぎながら第2ピークへ到達。 第1ピークから約1時間。 無謀な挑戦だったと反省する。
遅めの昼食を慌しく摂り、13時下山。 予定通りの時間なので、明るい内に下山はは可能だろう。
帰りのルートはどこを通っているかは不明なので、踏み跡とテープを探しながら進む。
大ギャップは一旦かなり下まで下って、ガレ場をトラバースし、鹿窓まではまたかなり登り返す。
鹿窓を抜けるとやっと安心、行きに比べればこのルートならそれほど難しくはない。
小ギャップのクサリ場を越え、50分ほどで再び鋸岳(第1ピーク)に戻る。【往復:2時間10分】
セルフで記念撮影を済ませ、早々に下山へ。 まだ三角点ピークまでのアップダウンが待っている。
45分ほどで三角点ピーク、後は下るだけなので快調に下る。
横岳峠まで50分ほどの激下り。 流石に脚の筋肉が悲鳴を上げる。
一休みの上、正規ルートに従い下山。 ここの下りも結構激しいが、20分強で富士川水源の水場へ到着。
やはりこのルートで良かったのだ。今朝の余計なアドバイスに腹が立つ。
喉を潤し顔と手を洗いサッパリし、残りのルートを急ぐ。
鋸岳第1ピークから2時間25分ほど、登山道入口のログハウスへ到着。
これからまだ長い長い林道歩きが待っている。
今度は距離もわかっているので時間の計算も出来るのが、一向に足が捗らない。
1時間40分ほど18時、9kmの林道歩きを終え、やっとゲートの車へ戻る。
10分ほどで帰り支度をし、往路と同じ道を戻り、19時55分、無事帰宅。
(右下のボタンで全面表示のスライドショー)
04:00 自宅出発
05:50 準備を済ませスタート(930m) 長い林道歩き 約9.2km
11:40 15分ほど休憩後 鋸岳(第2ピーク)へ向けて縦走
13:55 5分ほどの休憩で早々に下山へ
18:10 帰宅へ向けて出発
05:35 釜無林道ゲート 約80km (国道20号線より約5km)
08:00 林道終点 ログハウス 暫し休憩
08:30 水場 富士川水源標 (間違った情報を受け ガレ場直登へ)
09:10 稜線到達 横岳峠(1984m)
10:45 三角点ピーク(2603m)
11:25 鋸岳(第1ピーク 2685m)登頂 【20100歩】 【ゲートから5時間35分】
11:53 鹿窓
12:22 大ギャップ越え
12:40 鋸岳(第2ピーク 2675m)登頂 20分ほど休憩後、第1ピークへ向けて下る
13:28 鹿窓
13:50 再び 鋸岳(第1ピーク)へ戻る 【24600歩】 【第2ピーク ピストン2時間10分】
14:40 三角点ピーク
15:30 横岳峠 5分ほど休憩 正規ルートに従い下山へ
15:57 富士川水源標 水場 暫し休憩 (やはり教えられたルートは間違いだった)
16:20 ログハウス これから長い林道歩き
18:00 ゲート帰還 【45500歩】 【鋸岳から4時間05分】 【12時間10分】
19:55 無事帰宅 【トータル:15時間55分】
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