「危ない中国 点撃(クリック)!」 産経新聞中国総局記者福島香織の「北京趣聞博客」 2007産経新聞出版
福島香織さんはご自分でちゃんと理解されている通り、客観的な評価ではあまり高い能力を持っているとは言えず、評価やら予想をすると大怪我をしそうな人のようですが、誘導的な文章表現はさすが産経新聞記者と唸らされます。50%くらいで読んでいても65%くらい信じてしまっています。また、実際、格差や腐敗した社会制度など、中国が抱えている問題点の中に、日本にも見られる現象を発見してしまう。程度の差こそあれ、中国の問題点は日本のそれであり、中国を笑うことは日本の問題点を見つけ出す手段になるのだ!
まあ、この本は色物扱いされてしまうんだろうけれど、同じような情報をきちんとした形で後世へ残すような活動をされている人たちもきっといるに違いない。
中国がどのように、いつごろに、安全な(信頼できる)国になっていくのか、またはそうならずにもっと危なくなっていくのか。それを判断するための指標として2006~2007年の中国情勢を現地で記録したもの。
この本が出された2007年は2008年の北京オリンピックに向けて中国が海外へ向けて大きく社会を改善して(いるように見せて)行こうとしている時期だった。それでも、このあとも冷凍餃子問題やメラミン混入粉ミルクなど、中国の安全管理への不信は止まらない。
2010年の上海万博へ向けて改善の姿勢は変っていないらしい。
また、経済成長の味を占めてしまった中国国民は、世界的な評価を上げる必要があり、徐々にではあるが確実に安全と信頼を表面的には高めていくと予想される。ただ、気を緩めればいくらでも付け込んでくる国だということは忘れてはいけないのだろう。
日本に生まれてよかった。
できれば生涯中国には行きたくない。
中国に行くとしたら、食事は高級ホテルやレストランだけにしたい。
福島香織さんは今国内政治のほうを担当しているそうなので、消費者庁の大臣も福島(みずほたん)である事から、福島つながりで「危ない特保」記事でも書いてもらえないだろうか。