「模倣犯」宮部みゆき 2001小学館
『週間ポスト』1995年11月10日号~1999年10月15日号加筆改稿
す、すげー!
引きずり込まれましたよ。
準主犯ヒロミの見る夢、モウコハンが追いかけてくる!モウコハンを追い払おうとして錯乱した意識の中、人を殺してしまう。その相談を受けたのは『モーホーはん』であるピースだった。(嘘
被害者のね、そっちのね。
犯罪者側のね。
「大衆なんていない」だよね。
これはいいなー!
気持ちもいい。
警察もそれなりに仕事をしているし、
登場人物たちのどこが迂闊なのかよく見えて、しかも納得して許してしまう。
むふー=3
「楽園」を先に読んでいたから、前畑滋子がもっと活躍するのかと思ったら、重要人物ではありながらも凡人扱いでしたね!おおっ、そうだよね!これも納得。ガソリンスタンドの君恵ちゃんのテレパシー(夢、直感)は違和感あったけど。
あれだ、ピースがもっとすごい天才だったら、滋子も死んでいたよね。
うん、「楽園」とどちらを先に読んだ方が良いということはないだろうけど、私は「模倣犯」を後から読んでラッキーだったような気がする。だって、「模倣犯」を期待して「楽園」を読んだら失望すると思うから。
なにがいいって、一番は読後の自分をこっち側に持ってこられることだね。
読んでいる最中は何度でもあっち側に感情移入してしまうんだけど、その暗黒面から見事に救ってくれるよね。
時間をおいてまた読み直したい作品だ。