「ぼくのメジャースプーン」辻村深月 2006講談社
ふみちゃん/うさぎ・・・市川雄太
ぼく/秋山一樹先生/お姉さん(月子) でた!うわぉ!(『子供たちは夜と遊ぶ』)
ちょ、そんな能力が!『子供たちは夜と遊ぶ』を読み直そうかと思っちゃったけど、ちゃんとどこで使ったのか教えてくれた。うん、親切。
ダブルバインド~
「責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、その人が悲しいことが嫌だから。そうやって、『自分のため』の気持ちで結びつき、相手に執着する。その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです」
でね、この作品自体をプロローグとした大作が作れたかもしれないよね。
ぼくの出した条件を市川雄太がどう解釈して、そしてその行動がいつ現れるのか。結構相手任せのままなので、このような反応にならずにさらなる展開があってもいい。ぼくの仕掛けが空振りするのね。
殺そうとしない、首を絞めるだけ。それもすぐにじゃなくて他の人間に見られない時と場所を選ぶ。とか、もしくは被害者を市川本人の父親にしてみるとか。まあ、それをやるとすれば秋山先生の仕事になるんだろうけど。そうしたらその父親殺しが隠ぺいされたり罪の擦り付けがあったりして、市川雄太は無事に医学部に入って医者になってしまうというのはどうだ。そうすると、二人の能力がもう効かない相手が、社会的な地位を得てぼくとその大切な人たちの前に現れることになるわけだ。それも時間が経ってやっと精神的に安定して忘れたころに。まあ!はらはらしますね。