かつて、谷中の名所に、天王寺の五重塔があつた。
1791年に再建されたこの塔は、高さ34メートル強あり関東一の高さの五重塔だつたといふ。
幸田露伴の小説「五重塔」は1791年の再建時のことをモデルにしたものである。
この塔は、安政の大地震、戊辰戦争、関東大震災、太平洋戦争のときにも倒壊・焼失せずに済んだのだが、1957年に親子ほど年の離れた不倫カツプルの放火心中により焼失してしまひ、以後再建されずに現在に至つてゐる。
五重塔跡(礎石だけが残る)のそばに、下谷警察署天王寺駐在所がある。
駐在所前にて、長毛のサビ猫に出会つた。
首輪をしてゐて、爪も手入れされてゐる。この近所で飼はれてゐる猫のやうだ。
人懐こいので撫でることができた。
(2009年1月17日、台東区谷中、富士フイルムFinePixA800)
(参考文献)
田中聡「名所探訪 地図から消えた東京遺産」(祥伝社黄金文庫:1999年)
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