小石川に、善光寺坂といふ坂がある。
その坂を下つてゐると、右方向に猫の顔が描かれたビルを見た。
何かの店があるのかと思ひきや、近くに行つてみると店はなく、個人名の表札が掲げてあつたのみである。
(2009年3月28日、文京区小石川、富士フイルムFinePixA800)
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昭和初期の流行歌に、東京を唄つたものが多い。中でも銀座がよく唄はれてゐる。
佐藤千夜子の歌に「當世銀座節」(西條八十作詞、中山晋平作曲、佐々紅華編曲:1928年)といふものがある。昭和初期のはやりものや無声映画時代のハリウツドのスターの名が歌詞に織り交ぜられてゐる。80年経つてしまつた今、解説なしでは意味不明となつてしまつたものもある。
現在の銀座は、この当時の面影はない。
そんな銀座の裏通りを猫が横切る。
(2008年10月4日、中央区銀座、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO200,プログラムオート)
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文京区の本郷に、菊坂といふ名の坂がある。それゆゑこの附近は菊坂町といふ名の町であつた。
この町には、明治時代の女流作家・樋口一葉が住み、一葉がよく利用してゐた質屋(すでに廃業)の倉が現在も残されてゐる。
また、思想家大杉榮、画家竹久夢二、映画俳優月形龍之介、歌舞伎俳優中村雀右衛門(三代目)、映画監督溝口健二、作家谷崎潤一郎、直木三十五、坂口安吾等の名士が常宿とした名物ホテルの菊富士ホテルがあつた。
かつては菊坂町といふ名だつた町にて、茶トラ白猫が舌なめずりをしてゐるところを写真に撮つた。
(2009年2月28日、文京区本郷、富士フイルムFinePixA800)
(参考文献)
福田国士「地図から消えた『東京の町』」(祥伝社黄金文庫:1999年)
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新聞紙には「白黒つけるんだ」の文字。
しかし、そばにゐる猫は茶白。
(2009年1月12日、港区南青山、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO640,絞り優先オートf4.5)
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かつて、谷中の名所に、天王寺の五重塔があつた。
1791年に再建されたこの塔は、高さ34メートル強あり関東一の高さの五重塔だつたといふ。
幸田露伴の小説「五重塔」は1791年の再建時のことをモデルにしたものである。
この塔は、安政の大地震、戊辰戦争、関東大震災、太平洋戦争のときにも倒壊・焼失せずに済んだのだが、1957年に親子ほど年の離れた不倫カツプルの放火心中により焼失してしまひ、以後再建されずに現在に至つてゐる。
五重塔跡(礎石だけが残る)のそばに、下谷警察署天王寺駐在所がある。
駐在所前にて、長毛のサビ猫に出会つた。
首輪をしてゐて、爪も手入れされてゐる。この近所で飼はれてゐる猫のやうだ。
人懐こいので撫でることができた。
(2009年1月17日、台東区谷中、富士フイルムFinePixA800)
(参考文献)
田中聡「名所探訪 地図から消えた東京遺産」(祥伝社黄金文庫:1999年)
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奥村チヨが唄ふ「終着駅」(千家和也作詞、浜圭介作曲、横内章次編曲:1971年)は冬の歌であるが、私が留萌本線の終着駅・増毛(ましけ)駅を訪れたのは夏のことである。
当然、落葉は舞ひ散つてはゐないし、悲しい女の吹き溜まりと化してゐたわけではない。
増毛駅は、一両編成の列車が一日六本発着するだけの無人駅である。しかし、トイレはきれいに清掃されてゐた。
この駅を降り、一時間ほど増毛の町を歩いた。かなり暑かつた。
残念ながら、猫との出会ひはなかつた。
(2008年7月27日、増毛郡増毛町弁天町、ニコンD80,タムロンAF28~80㎜F3.5~5.6,ISO400,プログラムオート)
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横浜に、港の見える丘公園がある。
平野愛子の歌に「港が見える丘」(東辰三作詞・作曲、小澤直與志編曲:1947年)といふものがあるが、この公園のことを唄つたわけではない。この公園は1962年の開園である。
港の見える丘公園には、横浜港を望める展望台があるが、古い洋館や「鞍馬天狗」の作者・大佛次郎の記念館等の見所もある。
展望台を背景に三毛猫の写真を撮つた。
(2007年7月、横浜市中区山手町、ニコンNewFM2,タムロン28~70㎜F3.5~4.5)
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前回の写真を撮影して、少し歩いた後振り向くと、猫は木戸の下から出てきた。
もつと撮影しやうと思ひ、猫に近づいてみた。
ある程度まで近づくと、猫は逃げる構へを見せる。
ここまで近づくのが精一杯であつた。
(2009年1月12日、渋谷区東、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO500,プログラムオート)
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渋谷区内、かつて丹後町といふ名の町を歩いてゐると、前方に猫の姿を見た。
猫は私が近づいてくるのを見ると、民家の敷地内に入つた。
そして、木戸の下から私が通る様子をうかがつてゐた。
(2009年1月12日、渋谷区東、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO500,プログラムオート)
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南千住の住宅地。
車一台が通れる程度の道幅の道沿ひに一軒の店舗(肉屋だつたかなあ…)。
その店内に三毛猫。
ガラス越しに撮影。
(2009年2月7日、荒川区南千住、富士フイルムFinePixA800)
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たまに、チヨビ髭を生やしたやうな模様の猫を見かけることがある。
多くは黒白猫である。
日本橋室町にて、そんな猫の写真を撮つた。
(2008年10月4日、中央区日本橋室町、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO200,プログラムオート)
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昨年暮れ、赤坂・六本木界隈を歩いた。
六本木ヒルズに用事があつたのだが、そのついでに猫を探して歩いたのだ。
かつて赤坂区の新町といふ名だつた町にて猫に出会つた。
人間が容易に入ることができないところにゐたので、可能なかぎり近づいても逃げなかつた。
レンズの焦点距離目一杯にして大きく写すことができた。
(2008年12月6日、港区赤坂、ニコンD80,タムロンAF28~80㎜F3.5~5.6,ISO800,プログラムオート)
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前回の写真を撮影後、墓地を出てすぐに三毛猫に出会つた。
「ニヤー」と声をかけたが、固まつてこちらを凝視してゐるだけだつた。
近づいたらすぐに逃げてしまふやうな気がしたので、撮影後近づかずにその場を立ち去つた。
(2009年1月12日、渋谷区渋谷、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO500,プログラムオート)
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渋谷区に、かつては金王町といふ名の町があつた。金王八幡がある界隈である。
金王八幡は、平安時代末期の創建といふ古い神社である。
金王町に墓地がある。そこで、黒白猫に出会つた。
ある程度まで近づくと逃げる気配を見せたので、その時点で近づくのをやめて写真を撮つた。
露出は猫の後ろの墓誌には適正で、猫にはオーバーとなつてしまつた。
(2009年1月12日、渋谷区渋谷、ニコンD80,トキナーAT-X280AF PRO28~80㎜F2.8,ISO500,プログラムオート)
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