Festina Lente

ゆっくり急いでまいります

今日の1冊と1本

2006年10月16日 | CINEMA
大学のときに、フランス語の講読で読まされたのがきっかけだった。
今思えば随分贅沢な授業で、当時ありがたみが解らなかったのがもったいなかった。

ロブグリエは、反レアリスムの旗手みたいな人で、言葉によって存在しないシーンを描写し現実以上に現実的なシーンを作り出す。
それに気づいてから、とても面白く読めた。

「覗くひと」は、クレジオの翻訳でも有名な望月先生の翻訳。



覗くひと

講談社

このアイテムの詳細を見る




反復

白水社

このアイテムの詳細を見る


「去年マリエンバートで」は、ロブグリエの思想のいわば実験場である。
映画自体は、すごくつまらない。でも、その映像自体をよく見ると、彼のこだわりが見られる。


去年マリエンバートで〈デジタル・ニューマスター版〉

ビデオメーカー

このアイテムの詳細を見る


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節

2006年10月15日 | Blog徒然草
秋が深まってきている。庭のキンモクセイもやわらかな香りを放ちながら散りつつある。次はカリンの季節だ。
生きている実感があまりないのだが季節は確実にめぐり髪の毛にだんだん霜が降りていく。

不覚池塘春草夢
階前梧葉已秋声

怖い・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラ・マンチャ

2006年10月14日 | 
また、どこかへ行きたい。
奥さんはスペインの田舎に行きたくなったという。

それは、僕も望むところだ。
セルバンテスが好きだった。だから、やはり、ラ・マンチャに行きたい。

遅くとも、再来年までには・・・


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グラミン銀行

2006年10月14日 | Blog徒然草
高校生の英語の教科書に載っていて、前から知っていた。
貧困を救済するシステムとしてとても優れていると思った。
ただし、そのためには人の可能性への信頼が不可欠である。
これが、真の信頼の姿だと思った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

信頼

2006年10月13日 | Blog徒然草
人の信頼を得るには時間がかかる。信頼を失うのは一瞬だ。
お前と俺の仲だから解ってくれ、というのは、僕はおかしいと思う。お前と俺の仲だから解らないといいたい。
先日、ある本を読んでいて、こんな話題に出くわした。
日本人は子供の時から、親の完全な保護の下に育ち、ヨチヨチ歩きの時、子供が転ぶと親が駆け寄り抱き起こす。この過剰な保護-被保護の関係が、日本人の人間関係の原点であると。ここで重要なことは、保護する側がそういう関係を求めているということである。頼る側というのは、頼ることによって、頼られる側の自尊心を満足させているという役割になっているという。つまりこの関係のはじまりは、頼る側ではなく頼られる側にあるのだという。
ヨチヨチ歩きの子供は、初めて転んだ時、実は助けを求めるために泣いたりはしない。親が心配そうな顔で駆け寄り抱き起こすから、その役割分担として泣くのだという。
欧米では、子供が転んでも、親はじっと見守り自分で起き上がるのを待つという。大切なのは、助けるという行為ではなく、彼に注目し続けるという行為なのだ。
このようにインディペンデントなインディビジュアル同志であってこそ強固な信頼関係が築けるのではないか、僕たち日本人は(またこういう括り方はしたくないのだけれど)、人に対して何かを期待し過ぎていないだろうか。頼る頼られるという関係をもちろん全面的に否定するつもりはないのだけれど、そもそも人に何も期待しなければ腹も立たないし、もう少し穏やかにいられるのではないか。車を運転していて、交通事故に遭わないためには、人の行動を信頼するな、というのはこういう意味ではないか。そうすればマナーの悪い奴や無謀な運転や飲酒運転する奴がいても、腹の立つこともなく、事故も少なくできるのではないか。相手がルールを守るのをあてにしているから腹が立つのだ。
だが、こう書いている自分にいくばくかの違和感があるのは、もちろんこれが風土や文化といった種類のものに根ざしていて、やはりこの日本人的甘えの構造にとりこまれているからかもしれない。
我と彼の信頼関係は、頼る頼られるという関係を超えた、お互いの差異を認めあうものに僕なりにアウフ・ヘーベンしたいと思う。
でも人から頼られたら期待に応えようとしてしまうだろう。仕事上ではサービス残業したり、契約内容にないような負担を負うことも場合によっては余儀なくされるし、仕組みそのものを変えることはできない。
せめて、プライベートでは、インディペンデントな関係を保ちたい。それにはまず自分が人に甘えるのをやめなければならないだろう。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする