先日、広島市内の旅行代理店を訪れた際、ユニークな企画のポスターに目が留まった。
「JALひろしま宝しまキャンペーン2012」。日本航空と広島県内の自治体、観光連盟や企業が協力し、広島空港利用者に抽選で地場産品をプレゼントする企画だ。期間中に広島空港発着路線に2回搭乗すれば応募資格が得られる。
このようなキャンペーンは各地の観光連盟などで実施されてきたが、これは地場産品や地元企業をPRし知名度を上げることによる、地域活性化に着目されている。商品はお菓子や酒に加え、調味料やくつ下が8市町の各企業からそれぞれ1品ずつ提供されている。ポスターには商品の写真や説明とともに、各首長の顔写真とメッセージを掲載するなど、市町と地元企業が協力し産業の活性化を目指す姿勢、それが県全域で行おうという気運が感じられる。
和歌山県でも各市町村の地場産品をPRする「プレミア和歌山(県優良県産品推奨制度)」があり、製造、生鮮、観光資産の各分野から「和歌山らしさ、和歌山ならでは」の地場産品や観光資源を認定している。首都圏などでのPR活動も盛んだ。
県外に向けて、地域の魅力を情報発信するという気運が高まる今、和歌山は「プレミア和歌山」というトリガーを持っている。大阪市内や関西空港に近いという利点を活かしながら、様々な切り口でのキャンペーン活動が実施されれば、魅力ある和歌山の更なる知名度アップにつながるように思う。
(次田尚弘/広島)