紀伊半島の豪雨被害から1年。復興を祈念して作られた菓子が今年4月から販売されている。
菓子の名前は「詣菓子 熊野の翼」。竹炭を使った真っ黒なラスク。隠し味として、粉末にした紀州南高梅が入っている。黒いラスクは熊野三山の象徴である「八咫烏(やたがらす)」の翼をイメージしているという。
【写真】八咫烏の翼をイメージして作られたという「熊野の翼」
中にはしおりが入っており、菓子に込められた想いが紹介されている。日本再生への心と題され、昨年日本各地を襲った未曾有の大災害を乗り越えていくことを願いこの菓子が作られたことが、製造した辻口博啓さんの言葉で記されている。また、この企画に賛助した熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社の宮司さんからのメッセージも記されている。
しおりの裏面には、熊野三山や熊野詣の紹介に加え、「このしおりを持参すれば、熊野三山の歴史や由緒などを説明します」という案内書きが。再生・出発の地である熊野へ訪れ、前に向かって進んでいってほしいという想いが伝わってきた。
菓子は和楽紅屋が製造。8袋入り1050円。近鉄百貨店和歌山店をはじめ、熊野三山周辺の土産店、大丸東京店などで販売されている。
(次田尚弘/広島)