さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

三宝柑を使った乾燥ゼリー 信州銘菓「みすゞ飴」のこだわり

2021-09-19 19:32:12 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、和歌山県固有の柑橘「三宝柑」を加工した菓子などを販売し、苗木を全額補助する取り組みを行う長野県上田市の菓子店、株式会社飯島商店を取り上げた。
今週は同店の看板商品である「みすゞ飴」を紹介したい。

みすゞ飴は明治時代末期に開発され、果実を寒天、グラニュー糖、水飴で固めた乾燥ゼリー菓子。
横幅約4㎝、高さと奥行がそれぞれ約2㎝の直方体をしている。セロファンで包まれ、両端をねじる形で販売されており、どこか懐かしさを覚える。

三宝柑の他に、アンズ、ウメ、ブドウ、モモ、リンゴの合計6種類があり、それぞれ異なる配色であることからとてもカラフル。複数の種類を箱詰めして販売され、箱を開けた時の美しい色合いに思わず声を上げてしまう。


【写真】みすゞ飴(左上が三宝柑)

「みすゞ」の名は、信濃の国の枕詞である「みすゞかる」に由来するという。果物栽培が盛んな信州を代表する菓子として、初代社長が命名した。

無着色、無香料にこだわり、厳選された国産の高品質な果物を使用することで、着色料や香料を使わず、果物本来の味を提供している。
また、機械による大量生産は行わず、職人の手作りであり、飴の断面が機械的に切り取られたものではなく、人の手で切り分けられたものであることから、人の手の温もりさえ感じさせてくれる。

実際に食べてみると、寒天特有の弾力があり、果物そのものの味が口いっぱいに広がる。嫌な甘さや強い香りはなく、子供にも安心して食べさせられる。

京阪神の百貨店の菓子売場で取り扱いがある他、同店のウェブサイトから通信販売で求めることも可能。
三宝柑を使った信州伝統の味、みすゞ飴をぜひご賞味あれ。

(次田尚弘/上田市)
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