宮古島にドラマのロケに行った事がある。ロケはディシーン(昼間のシーン)だけだったので、夜はキャスト・スタッフと酒を飲んだり、麻雀をしたりした。すでにその連続ドラマは放送中で、徹夜で麻雀をして、朝自分の部屋に戻って会社に電話して、視聴率を聞いた。悪かった。電話しなければ良かったとさえ思った。僕はその日一日、携帯電話を電源OFFにして、ホテルの部屋のベッドの中で寝ていた。スタッフ達は撮影オフの日だったので、海水浴や観光に行っていたようだ。視聴率が沖縄・宮古島まで「追いかけてくる」・・・自分の弱さを感じた一日だった。よく考えれば、ベッドに倒れこんで寝ていても、観光しにいっても、宮古島にいる限り、視聴率に関してはなす術も無い事だったのに・・・。その時は、「地獄に突き落された様な鬱な気分」だったので、多分観光に行っても面白くなかっただろう。連続ドラマのプロデューサーをやるのは、大変な重労働だ。体も心も。燦燦と太陽の光が降り注ぐ沖縄の大自然の中、視聴率に振り回された男の馬鹿な話である。















