オセルタミビル (Oseltamivir) はインフルエンザ治療薬。リン酸オセルタミビルとしてスイスのロシュ社(日本ではロシュグループ傘下の中外製薬)により商品名「タミフル (Tamiflu)」として販売されている。A型にしか効果が無いアマンタジン(商品名「シンメトレル」など)とは違い、A・B両型のインフルエンザに作用する(B型には効きにくい傾向がある)。ただし、C型インフルエンザには効果がない。また、致死率が高い新型インフルエンザ(変異型トリインフルエンザ)にも効果があるとされる。
現在タミフルは、中華料理で香辛料に使われるトウシキミの果実である八角の成分シキミ酸を原料に、10回の化学反応を経て生産されている。
概要
1996年にギリアド・サイエンシズ社(1997年から2001年まで元アメリカ合衆国国防長官のドナルド・ラムズフェルドが会長を務めた)が開発、スイスのロシュ社がライセンス供与を受け製造、販売を行っている。日本においては2000年に厚生労働省が承認、2001年2月に保険適用承認後中外製薬が日本の代理店となり、タミフル®カプセル75とタミフル®ドライシロップ3%として販売されている。
作用・薬物動態
本薬はノイラミニダーゼ (neuraminidase, NA) という酵素を阻害することによりインフルエンザウイルスが感染細胞表面から遊離することを阻害し、他の細胞への感染・増殖を抑制する(ノイラミニダーゼ阻害薬の項も参照のこと)。ザナミビル(商品名「リレンザ®」)と作用機序は同じである。本薬の投与法は内服であるため感染部位への到達時間は遅いが、ザナミビルよりも服用が容易であるため、老人・小児にも処方しやすいという特徴がある。
適応
正作用
海外臨床試験において、インフルエンザ発症2日以内の投与によって、発熱期間を24時間、罹病期間を26時間短縮した(服用しない場合、発熱は通常3~7日間続く。服用した場合には2~6日間継続へ、約1日間の改善)との報告がある。
一般的適応
A型またはB型インフルエンザウイルス感染症に適応(C型への適応は無い)。医薬品安全情報によるとインフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与開始する必要があると注意書きがある。本薬はウイルスが新たに拡散するのを阻害する薬剤であって、既に増殖したウイルスを失活させる効果が無いため、発症発現から48時間経過後の投与開始における有効性が確立されていないため、と発売元の中外製薬は説明している。
健常な成人であれば、タミフルを投与後3–7日以内に体内のウイルスを淘汰する事ができる。ただし、症状が治まる時期と体内のウイルスを淘汰する時期は一致しないので、症状が治まったからといって服用を中止できない点に注意が必要とされる。しかし、幼児・小児など免疫力が弱い者にタミフルを投与し続けた場合、ウイルスの淘汰に時間がかかるため、その間に体内のウイルスがタミフルに対して耐性を持つとされている[要出典]。そのため小児への投与は慎重に行う必要がある。
予防薬としての適応
インフルエンザ予防薬としても有効だという特徴がある(ドライシロップは除く)。ただし、流通量などの問題から、予防薬として処方してもらえるのは、基本的に心疾患・呼吸器疾患や糖尿病などをかかえ、かつワクチンの接種不能な高齢者だけである。また、特殊なケースとして、各地での鳥インフルエンザ発生時に、養鶏業者や職員等に予防目的で処方されたりもする。予防薬としての処方は日本では健康保険の適用外である。
副作用
頻度の高い副作用は、腹痛(6.8%)、下痢(5.5%)、嘔気(3.9%)など。
(重大な副作用)
1) ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
2) 肺炎(頻度不明)
3) 肝炎・肝機能障害・黄疸(頻度不明)
4) 皮膚粘膜眼症候群(stevens-Johnsons症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明)
5) 急性腎不全(頻度不明)
6) 白血球減少、血小板減少(頻度不明)
7) 精神・神経症状(頻度不明)
8) 出血性大腸炎(頻度不明)
異常行動との関連については後述する。
耐性ウイルスの問題
タミフルに耐性を持つインフルエンザウイルスの発生が実験室内で確認され、臨床における発生も危惧されたが、後に耐性をもつウイルスによる感染例も報告されている。
タミフルと異常行動の関連について
2003年のDutkowskiらの研究[5]で、1歳以上の子供に投与した結果、副作用はまれで軽微と報告された。
2004年6月、日本の厚生労働省は「医薬品・医療用具等安全性情報No.202 2.重要な副作用等に関する情報・・・リン酸オセルタミビル」に(重大な副作用)「精神・神経症状:精神・神経症状(意識障害,異常行動,せん妄,幻覚,妄想,痙攣等)があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,観察を十分に行い,症状に応じて適切な処置を行うこと。」を追加した。
2005年1月のOkamotoらの研究で、1歳未満の子供に投与した結果が報告された。
2005年11月、オセルタミビルの副作用が疑われる事例として、オセルタミビルを服用していた2人の患者が異常行動の結果事故死(転落死など)したことが報道された。しかし一方で、インフルエンザ自体の症状で意識障害がでるなどとして、オセルタミビルが原因でないとの一部専門家の見解がある。
2005年11月17日、アメリカ食品医薬品局 (FDA) は、インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用した日本の小児患者12人が死亡したと公表した。4人が突然死、4人が心肺停止でそれぞれ死亡、意識障害、肺炎、窒息、急性膵炎(すいえん)により4人が死亡。他国の死亡例はない。また、皮膚超過敏症が十二件、幻覚、異常行動などの精神神経病的な症状が32件、世界で報告されたが、ほとんどが日本であった。FDAは「タミフル」との因果関係の特定は困難としている。
2005年11月18日、日本の厚生労働省は、日本国内の死者数について13人と把握していることを明らかにした。FDAは「タミフル」が米国で認可された2004年3月から2005年4月までに安全性に関する調査を全世界で行ってきた。その結果を公表し、「タミフル」の副作用に関する監視を二年間継続する方針を明らかにした。
2006年7月19日、異常行動が相次いでいるのにもかかわらず、適切な対策をとらない厚生労働省に業を煮やした遺族たちが立ち上がり、「薬害タミフル脳症被害者の会」を結成した。
2006年10月、日本の厚生労働省は「インフルエンザに伴う随伴症状の発現状況に関する調査研究」の報告書をまとめた。これによると、異常言動に関しては、タミフル未投与群と投与群とで有意な差は出ていないとされる。その後、この報告を取りまとめた研究班の国立大学教授が中外製薬から大学事務局を通じて寄付を受けてたことが報道されこの報告書の正当性に遺族から批判が起きている。
2007年2月28日、タミフル服用後に仙台の中学生がマンションから転落死するなどの事故の報告が続いたことから、日本の厚生労働省は「インフルエンザ治療に携わる医療関係者の皆様へ」という文書を発表し、「現段階でタミフルの安全性に重大な懸念があるとは考えておりません」としつつも、医療関係者に対し「万が一の事故を防止するための予防的な対応として、特に小児・未成年者については、インフルエンザと診断され治療が開始された後は、タミフルの処方の有無を問わず、異常行動発現のおそれがあることから、自宅において療養を行う場合、(1)異常行動の発現のおそれについて説明すること、(2)少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること」と患者や家族に説明するよう、注意を喚起することとなった。
上記の厚生労働省発表を受けた『朝日新聞』記事によると、「タミフルは2001年2月の日本国内発売以来、のべ約3500万人が処方された。服用後の死亡が報告されたのは54人(2006年まで)。転落などの異常行動で亡くなったのは2007年2月28日までで5人となる。5人の死亡時の年齢は12~17歳」(要旨)と記載されている。なお、本記事中での死亡例54例には、直接タミフルと因果関係の無い、肺炎やぜんそく、腎機能障害など、インフルエンザとは無関係の併発疾患が死因とされた死亡例も含まれる。
『東京新聞』はタミフルと異常行動の因果関係は確実であるとの趣旨の報道をしている。
厚労省は2006年10月、タミフル服用、未服用の児童の異常行動を比較し、有意な差は出なかったという調査結果を発表(前述)したが、浜六郎医師はこの調査結果に疑問を呈している。
2007年3月21日、日本の厚生労働省は、自宅の2階から転落する事故が新たに2件発生したとして、中外製薬に対し、添付文書の警告欄に「10歳以上の未成年の患者に、原則として使用を差し控えること」を書き加え、医療関係者に緊急安全性情報を出して注意喚起するよう指示したと発表した。
2007年3月の現時点においては、異常行動はインフルエンザ脳症による可能性も指摘されており、タミフル服用との因果関係については不明な点が多いのも事実である。「タミフルを服用しなければ安心」などと、安易に考えるのは間違いである。家庭においては、タミフル服用の有無に関わらず、未成年のインフルエンザ患者から目を離さないことが大切である。
トピックス
日本では毎年医療機関で大量に処方されるため、2002,3年頃には全国的にタミフルが枯渇したことがあった。また、一部の卸売り業者や大病院が大量に買い占めしているため、実際に必要としている人に行き届きにくいのが現状である。
タミフルの全世界での使用量の内およそ75%を日本での使用が占めており、世界各国の内で最も多く使用されている上、同2位のアメリカと比べ、子どもへの使用量は約13倍とされる。
2005年現在、新型インフルエンザの発生懸念のため、一部の大病院などで買い占めがおこり、世界的に品薄状態が続いている。また、原料であるシキミ酸を含む八角(トウシキミの果実)の買占めが懸念されている。
2006年に入ると、八角のような天然物では無く、石油由来のより安価な化学物質を原料としたリン酸オセルタミビルの化学合成法を日本とアメリカの複数の研究グループが発表。安定供給につながる成果として期待されている。
代替薬
ザナミビル 専門家から新型インフルエンザの備蓄薬として有効といわれている。
「厚生労働省」は「タミフルで被害を受けられた人達」の立場に立って、行政をして欲しい。「人の命」がかかっているのだから、自らの「保身」はかなぐり捨てて真摯に、この問題に早急に取りかかるべき。
現在タミフルは、中華料理で香辛料に使われるトウシキミの果実である八角の成分シキミ酸を原料に、10回の化学反応を経て生産されている。
概要
1996年にギリアド・サイエンシズ社(1997年から2001年まで元アメリカ合衆国国防長官のドナルド・ラムズフェルドが会長を務めた)が開発、スイスのロシュ社がライセンス供与を受け製造、販売を行っている。日本においては2000年に厚生労働省が承認、2001年2月に保険適用承認後中外製薬が日本の代理店となり、タミフル®カプセル75とタミフル®ドライシロップ3%として販売されている。
作用・薬物動態
本薬はノイラミニダーゼ (neuraminidase, NA) という酵素を阻害することによりインフルエンザウイルスが感染細胞表面から遊離することを阻害し、他の細胞への感染・増殖を抑制する(ノイラミニダーゼ阻害薬の項も参照のこと)。ザナミビル(商品名「リレンザ®」)と作用機序は同じである。本薬の投与法は内服であるため感染部位への到達時間は遅いが、ザナミビルよりも服用が容易であるため、老人・小児にも処方しやすいという特徴がある。
適応
正作用
海外臨床試験において、インフルエンザ発症2日以内の投与によって、発熱期間を24時間、罹病期間を26時間短縮した(服用しない場合、発熱は通常3~7日間続く。服用した場合には2~6日間継続へ、約1日間の改善)との報告がある。
一般的適応
A型またはB型インフルエンザウイルス感染症に適応(C型への適応は無い)。医薬品安全情報によるとインフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与開始する必要があると注意書きがある。本薬はウイルスが新たに拡散するのを阻害する薬剤であって、既に増殖したウイルスを失活させる効果が無いため、発症発現から48時間経過後の投与開始における有効性が確立されていないため、と発売元の中外製薬は説明している。
健常な成人であれば、タミフルを投与後3–7日以内に体内のウイルスを淘汰する事ができる。ただし、症状が治まる時期と体内のウイルスを淘汰する時期は一致しないので、症状が治まったからといって服用を中止できない点に注意が必要とされる。しかし、幼児・小児など免疫力が弱い者にタミフルを投与し続けた場合、ウイルスの淘汰に時間がかかるため、その間に体内のウイルスがタミフルに対して耐性を持つとされている[要出典]。そのため小児への投与は慎重に行う必要がある。
予防薬としての適応
インフルエンザ予防薬としても有効だという特徴がある(ドライシロップは除く)。ただし、流通量などの問題から、予防薬として処方してもらえるのは、基本的に心疾患・呼吸器疾患や糖尿病などをかかえ、かつワクチンの接種不能な高齢者だけである。また、特殊なケースとして、各地での鳥インフルエンザ発生時に、養鶏業者や職員等に予防目的で処方されたりもする。予防薬としての処方は日本では健康保険の適用外である。
副作用
頻度の高い副作用は、腹痛(6.8%)、下痢(5.5%)、嘔気(3.9%)など。
(重大な副作用)
1) ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
2) 肺炎(頻度不明)
3) 肝炎・肝機能障害・黄疸(頻度不明)
4) 皮膚粘膜眼症候群(stevens-Johnsons症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明)
5) 急性腎不全(頻度不明)
6) 白血球減少、血小板減少(頻度不明)
7) 精神・神経症状(頻度不明)
8) 出血性大腸炎(頻度不明)
異常行動との関連については後述する。
耐性ウイルスの問題
タミフルに耐性を持つインフルエンザウイルスの発生が実験室内で確認され、臨床における発生も危惧されたが、後に耐性をもつウイルスによる感染例も報告されている。
タミフルと異常行動の関連について
2003年のDutkowskiらの研究[5]で、1歳以上の子供に投与した結果、副作用はまれで軽微と報告された。
2004年6月、日本の厚生労働省は「医薬品・医療用具等安全性情報No.202 2.重要な副作用等に関する情報・・・リン酸オセルタミビル」に(重大な副作用)「精神・神経症状:精神・神経症状(意識障害,異常行動,せん妄,幻覚,妄想,痙攣等)があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,観察を十分に行い,症状に応じて適切な処置を行うこと。」を追加した。
2005年1月のOkamotoらの研究で、1歳未満の子供に投与した結果が報告された。
2005年11月、オセルタミビルの副作用が疑われる事例として、オセルタミビルを服用していた2人の患者が異常行動の結果事故死(転落死など)したことが報道された。しかし一方で、インフルエンザ自体の症状で意識障害がでるなどとして、オセルタミビルが原因でないとの一部専門家の見解がある。
2005年11月17日、アメリカ食品医薬品局 (FDA) は、インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用した日本の小児患者12人が死亡したと公表した。4人が突然死、4人が心肺停止でそれぞれ死亡、意識障害、肺炎、窒息、急性膵炎(すいえん)により4人が死亡。他国の死亡例はない。また、皮膚超過敏症が十二件、幻覚、異常行動などの精神神経病的な症状が32件、世界で報告されたが、ほとんどが日本であった。FDAは「タミフル」との因果関係の特定は困難としている。
2005年11月18日、日本の厚生労働省は、日本国内の死者数について13人と把握していることを明らかにした。FDAは「タミフル」が米国で認可された2004年3月から2005年4月までに安全性に関する調査を全世界で行ってきた。その結果を公表し、「タミフル」の副作用に関する監視を二年間継続する方針を明らかにした。
2006年7月19日、異常行動が相次いでいるのにもかかわらず、適切な対策をとらない厚生労働省に業を煮やした遺族たちが立ち上がり、「薬害タミフル脳症被害者の会」を結成した。
2006年10月、日本の厚生労働省は「インフルエンザに伴う随伴症状の発現状況に関する調査研究」の報告書をまとめた。これによると、異常言動に関しては、タミフル未投与群と投与群とで有意な差は出ていないとされる。その後、この報告を取りまとめた研究班の国立大学教授が中外製薬から大学事務局を通じて寄付を受けてたことが報道されこの報告書の正当性に遺族から批判が起きている。
2007年2月28日、タミフル服用後に仙台の中学生がマンションから転落死するなどの事故の報告が続いたことから、日本の厚生労働省は「インフルエンザ治療に携わる医療関係者の皆様へ」という文書を発表し、「現段階でタミフルの安全性に重大な懸念があるとは考えておりません」としつつも、医療関係者に対し「万が一の事故を防止するための予防的な対応として、特に小児・未成年者については、インフルエンザと診断され治療が開始された後は、タミフルの処方の有無を問わず、異常行動発現のおそれがあることから、自宅において療養を行う場合、(1)異常行動の発現のおそれについて説明すること、(2)少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること」と患者や家族に説明するよう、注意を喚起することとなった。
上記の厚生労働省発表を受けた『朝日新聞』記事によると、「タミフルは2001年2月の日本国内発売以来、のべ約3500万人が処方された。服用後の死亡が報告されたのは54人(2006年まで)。転落などの異常行動で亡くなったのは2007年2月28日までで5人となる。5人の死亡時の年齢は12~17歳」(要旨)と記載されている。なお、本記事中での死亡例54例には、直接タミフルと因果関係の無い、肺炎やぜんそく、腎機能障害など、インフルエンザとは無関係の併発疾患が死因とされた死亡例も含まれる。
『東京新聞』はタミフルと異常行動の因果関係は確実であるとの趣旨の報道をしている。
厚労省は2006年10月、タミフル服用、未服用の児童の異常行動を比較し、有意な差は出なかったという調査結果を発表(前述)したが、浜六郎医師はこの調査結果に疑問を呈している。
2007年3月21日、日本の厚生労働省は、自宅の2階から転落する事故が新たに2件発生したとして、中外製薬に対し、添付文書の警告欄に「10歳以上の未成年の患者に、原則として使用を差し控えること」を書き加え、医療関係者に緊急安全性情報を出して注意喚起するよう指示したと発表した。
2007年3月の現時点においては、異常行動はインフルエンザ脳症による可能性も指摘されており、タミフル服用との因果関係については不明な点が多いのも事実である。「タミフルを服用しなければ安心」などと、安易に考えるのは間違いである。家庭においては、タミフル服用の有無に関わらず、未成年のインフルエンザ患者から目を離さないことが大切である。
トピックス
日本では毎年医療機関で大量に処方されるため、2002,3年頃には全国的にタミフルが枯渇したことがあった。また、一部の卸売り業者や大病院が大量に買い占めしているため、実際に必要としている人に行き届きにくいのが現状である。
タミフルの全世界での使用量の内およそ75%を日本での使用が占めており、世界各国の内で最も多く使用されている上、同2位のアメリカと比べ、子どもへの使用量は約13倍とされる。
2005年現在、新型インフルエンザの発生懸念のため、一部の大病院などで買い占めがおこり、世界的に品薄状態が続いている。また、原料であるシキミ酸を含む八角(トウシキミの果実)の買占めが懸念されている。
2006年に入ると、八角のような天然物では無く、石油由来のより安価な化学物質を原料としたリン酸オセルタミビルの化学合成法を日本とアメリカの複数の研究グループが発表。安定供給につながる成果として期待されている。
代替薬
ザナミビル 専門家から新型インフルエンザの備蓄薬として有効といわれている。
「厚生労働省」は「タミフルで被害を受けられた人達」の立場に立って、行政をして欲しい。「人の命」がかかっているのだから、自らの「保身」はかなぐり捨てて真摯に、この問題に早急に取りかかるべき。