久しぶりに旧東海道・品川宿まで歩いてみる。
「街道めん工房」は、立ち喰いの店だからワンコインが売りだ。
"冷やしそばとミニ焼き豚丼" をいただく。野菜のかき揚げをトッピングしてね。
file-055
久しぶりに旧東海道・品川宿まで歩いてみる。
「街道めん工房」は、立ち喰いの店だからワンコインが売りだ。
"冷やしそばとミニ焼き豚丼" をいただく。野菜のかき揚げをトッピングしてね。
file-055
熊谷と「日本一暑いまち」を競う館林市は「うどんの町」でもある。
天日干しして半乾燥させた乾麺は、柔らかさのなかに、しっかりとしたコシがある。
フラワーパークの帰り道、「まるなかうどん」にお邪魔する。8時開店だからね。
"とり天うどん定食" をいただく。光沢のあるきれいな麺、百年饂飩ってブランド。
コシと甘味のあるうどんが美味。ジューシーなとり天にも満足でした。
フラワーパークの「ツツジの海」では、色とりどりのクルメツツジが美の競演だ。
レッド、ピンク、オレンジ、アプリコット、コーラル、彩りはまるでルージュのよう。
この季節、主役はあくまでも "藤" たち。
それでも眉目麗しい、あるいは可憐な助演女優たちに魅せられるのだ。
春咲小紅 / 矢野顕子
早起きして北へ車を走らせる。
あしかがフラワーパークの "大藤" が見頃になったと聞いて。
各地の桜の便りと同様、例年より10日ほど早いと云う。
樹齢150年を超える大藤棚から頭上に花房がさがる。
魅入ってしまうね。あちこちで感嘆の声が聞こえる。
大藤棚から西へ歩くと "うす紅橋" が架かる。青空にさくら色の藤がまばゆい。
うす紅の棚に覆われた橋を渡る。匂い立つね。
"大長藤" からふりそそぐ「紫」。シャワーを浴びる様だね。
あしかがフラワーパーク駅が新設されて、GWには上野から直通快速が走る。
最寄りの県道から少々渋滞するけど、駐車場が大きいのでマイカーもストレスは少ない。
今年こそはとお考えの方、はやめの訪問がお奨めです。
「三春滝桜」が例年より10日も早く満開となったらしい。でっ磐越東線を呑み潰す。
手元に青春18きっぷの残り1回分、偶々仕事も休みなのだ。これ出掛けずに居られない。
東北本線を乗り継いで郡山、始発で飛びだすと09:00には到達できる。
朝食代わりの "春香そば" を食す。タラの芽天ぷら、姫竹磯辺揚げがトッピング。
思いがけず、立ち食いそばスタンドで春を堪能 。なかなか美味なのだ。
磐越東線は郡山といわきを結んでいる。愛称は「ゆうゆうあぶくまライン」と云う。
6番線の2両連結の気動車は満員、皆さんめざすのは2つ先の三春。そして「滝桜」だ。
三春駒のふるさと、東北の小さな城下町までは、2駅10分の乗車。
駅前広場に待機していた数台の臨時バスが、2両編成を空にした乗客の列をさらっていく。
紅枝垂桜の銘木「三春滝桜」が満開だ。
樹齢1000年以上と云われる古武士のような巨木、その美しい立姿に圧倒されるばかりだ。
丘を上って「三春滝桜」の裏手にまわると、菜の花の絨毯に桜が枝垂れている。
紅枝垂桜のピンクと菜の花の濃黄色のコラボレーションが美しい。
地元佐藤酒造の "三春駒" のワンカップを開ける。
気動車の揺れに身を任せ、夏井川渓谷を眺めながらチビリチビリ飲む。気持ち良い。
沿線にもう一つ桜の名所、夏井川両岸5キロ続くソメイヨシノ「夏井千本桜」がそれだ。
車窓から見たところ3分咲き位だろうか。然らば今回はパスにして先を急ごう。
それにしても、鯉のぼりが気持ちよさそうに泳いでいたなぁ。
車窓にはいつしか住宅街、夏井川が左手に離れて、2両編成は大きく左へとカーブする。
すると常磐線の複線がアッと云う間に近寄っていわき駅。磐越東線の旅を終えるのだ。
名物 "カジキソースカツ丼" と缶ビールを買って常磐線の電車に飛び乗る。
桜の余韻に浸ってもう一杯。だって上野までは3時間も乗るのだから。
磐越東線 郡山~いわき 85.6km 完乗
<40年前に街で流れたJ-POP>
飛んでイスタンブール / 庄野真代 1978
C57-180号機は戦後生まれ。1969年に廃車となるまで雪国で急行列車を牽いて走った。
大きな動輪と細いボイラー、その優美なその姿は "貴婦人" の愛称で親しまれる。
この朝の新津駅は時ならぬ雪模様、白く染まった構内に貴婦人の「黒」が際立つ。
沿線の銘酒、津川の "麒麟山" は、新潟らしい淡麗辛口の酒だ 。
列車がガクンと動き出すのを待ちわびて、大吟醸のスクリューキャップを切る。
ニシン煮付、鮭ハラス焼、いくら醤油漬け、新潟の旨いものが酒の肴なのだ。
碧の水面を見せる阿賀野川の向こう側が麒麟山、この酒のふるさとだ。
機関車の点検をする津川では15分の長めの停車になる。で、貴婦人をじっくり眺める。
貴婦人に従う客車は、マルーンに塗られたレトロ調大正ロマンの客車7両。
でも、大正ロマンっておかしな話ですよね。貴婦人自身が戦後生まれなのだから。
蕎麦で有名な山都を過ぎると「SLばんえつ物語号」の有名な撮影スポット一ノ戸川橋梁。
長さ445m、1910年の開業時から使われている堂々たる鉄橋を汽笛を響かせて渡る。
車窓には貴婦人の流れる黒煙に霙が白いドットを付けていく。
貴婦人と7両の従者が会津盆地へと下りる頃には、南から西へと青空が覗いてきた。
13:35、ほとんど駅員総出とも思える出迎えの中、貴婦人は車止めの2番線に終着する。
そう、どこまでも "しなやか" にね。
僅かに覗いた晴れ間に桜咲く鶴ヶ城を訪ねてみた。
日本で唯一、美しい赤瓦の天守閣を背景に約1,000本のソメイヨシノが映える。
桜を愛でたら、2両編成の電車に乗り換えて、磐越西線をラストスパート。
郡山まではあと70分の旅だ。
磐越西線 新津~郡山 175.6km 完乗
世良公則&ツイスト / 宿無し 1978
GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)に乗り合わせた長岡から新潟の短い旅。
注目のアーティストの現代アートを展示したユニークな車両が新潟平野を疾走する。
14号車には石川直樹氏の作品。岩と雪と人の営みが切り取られた作品群が展示される。
K2(8611m)にむかうカラコルム山脈で撮影された風景だそうだ。
15号車には荒神明香氏の作品。浮遊感あるファンタジックな作品が微妙に揺れていた。
現代アートに微かに触れた20分、今回ばかりは缶ビールも冷酒もない。
1940年、関西生まれ、山陽育ち、戦後は雪国を転々としたD51-498号機。
谷川岳を描いたのだろうか、空色に白い雪山のヘッドマークが誇らしげだ。
すでに完乗している上越線だけど、SLみなかみ号ともう一度辿ってみる。
沿線一押しは永井酒造の "水芭蕉"、フルーティーで華やかな香りの純米吟醸酒。
高崎名物 "鶏めし" を肴に、客車に揺られながら一杯。汽笛を聴きながらね。
D51-498号機とは渋川でお別れ。SLみなかみ号を追い越して行く各駅停車に乗り換える。
東京や上野で見ることが無くなった211系で水上に到着する。
上越国境を越える長岡行きは跨線橋の向こう側、老いも若きも席取りのかけっこだ。
かけっこに参加しないので最後部に立ち席、トンネルと鉄橋の眺めを楽しむ。
国境の長い清水トンネルを抜けると雪が残っている。
冷たい雨の中、塩沢で途中下車。この町には "鶴齢" の青木酒造が在る。
三国街道塩沢宿は「牧之通り」として、雪国の旧い町並みを再現している。歩いて楽しい。
雁木通りの中ほどに「魚沼さんちのおすそわけ」で、魚沼の "美味しい" をおすそわけ。
地元お菜三種盛りと天ぷらを肴に、サッポロの新潟限定ビール "風味爽快ニシテ" を一杯。
つなぎに布海苔(ふのり)を使った "へぎそば" をツルっと味わったら
家庭の味 "けんちん" と魚沼産コシヒカリをいただく、ホクホクと美味しいね。
駅への戻り道、青木酒造のショップで "純米吟醸 鶴齢" を買い求める。
長岡行きの鈍行に乗ったら早速スクリューキャップを切る。ほのかな香りの優しい酒だ。
上越線は高崎で行き分かれた信越本線と宮内で落ち合ってその旅を終える。
列車はもうひと駅進んで長岡が終点、夏の大花火大会が有名な町だね。
いつしか満員の乗客の半分は、ホーム反対側の新潟行きに乗り換えてさらに北へ向かう。
ボクはと云えば、酔い覚ましに駅を降りてみる。冷たい雨はまだ降っている。
上越線 高崎~宮内 162.6km 完乗
冷たい雨 / ハイ・ファイ・セット
小学生の頃、国語の教科書で「三春駒」の話を読んだ。
坂上田村麻呂が793年、蝦夷征伐の際に苦戦していたところ、どこからともなく現れた
木馬に助けられたという話だ。この伝説から生まれた子どもの玩具が三春駒だと云う。
郷土玩具シリーズで年賀切手にもなっているので、イメージが湧くのではないだろうか。
三春駒のふるさと、東北の小さな城下町に紅枝垂桜の銘木「三春滝桜」が満開だ。
樹齢1000年以上と云われる古武士のような巨木。その美しい立姿に圧倒されるのだ。
日本で唯一の赤瓦の天守閣。鶴ヶ城を背景に約1,000本のソメイヨシノが映える。
越後から会津へと抜けてきた今朝の阿賀野川ラインは季節外れの雪模様だった。
僅かに覗いた晴れ間に桜咲く名城を訪ねてきた。7分咲きってところだろうか。
この寒さで一日でも見頃が永らえると良いね。
甲武信岳に生まれた信濃川370kmの長旅は、萬代橋を潜り日本海に注いで終える。
河口近く信濃川両岸の「やすらぎ堤」の桜は8分咲、まもなく満開になるだろう。
久しぶりに訪ねた新潟の街は、爛漫の桜花と冷たい霙、春と冬が迎えてくれた。
さあ、今宵は旨い鮨で一杯。古町あたりでね。
会社からスマートフォンを貸与されて久しい。ここ数年 iphone 2台持ちだった。
実際煩わしい。スーツに入れたらシルエットが崩れるし、鞄に入れたら用を成さない。
新年度のスタートを機会に、心機一転、プライベートの1台をガラホに替えてみた。
メタリックな "ダークネイビー" の二つ折を手にして、気分も爽やかに高揚する。
ところがだ、電話が鳴らない。 機種変更をしてこの方1週間、ただの1本も。
昼休みのCoffee shop、堪えきれずボクの携帯にコールする。社用の iphone からね。
二つ折は、LEDの小さなブルーが点滅して、軽快な電子音で歌い出すのだ。
水面を覆うように桜が枝垂れて美しい。
ひと雨きたら、石神井川も桜色に染まることだろう。
並木の向こうから鉄橋を叩く音が聞こえてくる。
エメラルドグリーンのラインが桜色のカーテンを揺らして往く。
You Really Got Me / Van Halen 1978
石神井川の桜が満開。
桜並木に埋もれるように「板橋」の欄干。
「距 日本橋二里二十五町三十三間」
春の日、中山道を往く旅人も桜を愛でたろうか。
Night Fever / Bee Gees 1978