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レッドとオレンジがグラデーションしたラインの17480系、オールステンレスの都会的な電車でしょう。
東急大井町線から嫁いできた2両編成は、特急扱いで寺田駅の4番ホームに入ってきた。
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本線と立山線が分岐する寺田駅は、Yの字をした2面2線×2の変わった構造になっている。
昭和6年(1931年)の開業時より使用されている木造駅舎は、駅名表札が「驛田寺」と右書きで表記されている。
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まだ真夏日が続いている頃、本線と分岐した立山線に乗って常願寺川扇状地の東の端をまっすぐ南へと走る。
午前の陽射しにシルエットになったゴツゴツした岩峰は、クライマー憧れの剱岳だと思う。
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扇状地の豊な田園地帯をひた走るレッドとオレンジのラインは、線路の微妙な歪みに大げさに揺れる。
線路の両脇にはススキの花穂が揺れて、ゆく夏くる秋を感じさせる。
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岩峅寺(いわくらじ)駅で交換するマリンブルーはJ3カターレ富山のラッピング電車。
昨日の本線呑み鉄旅で、電鉄魚津から新黒部の間、この電車に揺られた。
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扇状地の要に位置する岩峅寺を過ぎると、レッドとオレンジのラインは徐々に進路を東に変えていく。
左右から山肌が迫り谷を深めていく常願寺川を眺めながら “立山” をマイ猪口に注ぐ。
ブルーのラベルはキレのよい爽快感とコクを併せ持った特別純米酒だ。
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深い緑の谷間に山小屋風のリゾートホテルが見えてきた。
ガタゴトとガーダーを響かせて常願寺橋りょうを渡ると終点の立山駅だ。
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午前中のお祭りのような騒ぎが過ぎ去った立山駅、それでもケーブルカーの切符は3時間先まで取れない。
黒部立山アルペンルートの最初の関門である「立山ケーブルカー」は法律上は鉄道路線。
呑み鉄というゲームのプレーヤーとしては、乗らないといけない1.3kmなのだ。
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この3時間を使ってちょっと寄り道、ワンコインの称名滝探勝バスが絶景へと誘ってくれる。
とは言うものの、バス終点からは30分のだらだらとして登り坂。汗が噴き出す。
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落差350mは日本一という「称名滝」が目の前に現れた。
青空の裂け目から噴き出したような怒涛の雪解け水が、4段の滝を流れ落ちて滝つぼで飛沫をあげる。
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立山駅に戻ったら「おにぎりの志鷹」で “山菜そば” を啜る。とろろ昆布が入るのが富山流か。
ふわふわの “おにぎり” を頬張りながら、温かいそばが美味しい。
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ようやく乗れた13:50発のケーブルカー、クライマーや観光客に紛れて短い旅に出る。
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立山駅と美女平の間は1.3km、標高差がおよそ500mをだから、植生が変化していく様が興味深い。
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中間の複線区間で急坂を降りる2号機とすれ違った。この時間帯の立山方面行きは満員の乗客だ。
柱状節理の岩肌を左手に見ながら、ケーブルカーはつるべ式に繋いだ車両がバランスをとって上り下りする。
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わずかに7分の旅でケーブルカーは美女平に到着した。
乗客の波は足速に引き続き室堂へと登るバスへと流れて、ぽつんとホームに残るのはボクだけだ。
今ごろの称名滝や美女平は、きっと紅や黄に輝く紅葉が盛りだろう。
富山地方鉄道・立山線 寺田〜立山 24.2km 完乗
立山ケーブルカー 立山〜美女平 1.3km 完乗
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<40年前に街で流れたJ-POP>
蒼いフォトグラフ / 松田聖子 1983