北陸新幹線延伸開業前は特急はくたか号が高速で走り抜けた北越急行ほくほく線。
今では単行電車が走るローカル鉄道は、超快速導入、えちごトキめき鉄道乗入を実現。
ドル箱の特急を失った後、地域の鉄道として利便性向上に創意している。
北越鉄道ほくほく線の起点は犀潟駅。幹線国道端にのどかな駅舎を構えている。
犀潟駅を出発した単行電車は、高田平野(頸城平野)の田園地帯を高架線で突き抜ける。
ネームバリューは魚沼産に敵わないけれど、頸城産のコシヒカリもなかなか美味しい。
高田平野を走り抜け、何本かの長大トンネルを潜ると、雪解け水を集めた信濃川を渡る。
やがて単行電車はJR飯山線とクロスする沿線の中心駅十日町に滑り込む。
コンコースでは新潟のご当地アイドルNegiccoの等身大ボードが迎えてくれる。
最近では中野サンプラザやNHKホールでのライブが決まって中央に進出しつつある。
十日町で途中下車するのは、本場越後妻有の「へぎそば」を食べるため。
布海苔(ふのり)をつなぎに使ったコシの強いそばを手繰りにして、へぎ(片木)に盛る。
十日町では「そば」=「へぎそば」なのだ。
駅から歩いて10分、へぎそばの名店小嶋屋本店は、GWの親戚一同的グループで満席。
素朴で耳にやさしい新潟弁が飛び交ってなんだか良い雰囲気だ。
突き出しの野沢菜、きんぴら、雪下人参を肴に、淡麗辛口の「松乃井」を冷でやる。
淡麗辛口でほろ酔いになったところで「へぎそば」をいただく。
本当は大きな片木の5~6人前を、大勢でいただくのがお作法。お一人様はちと寂しい。
それでも地野菜の天ぷらと一緒に美味しくいただきました。満足です。
再びほくほく線に乗車する。高架ホームに滑り込む六日町行きは2両編成だ。
長大トンネルで今度は魚沼丘陵を潜り抜けると一面の田圃は魚沼産コシヒカリの産地だ。
田圃の中を大きく右カーブすると、上越線の複線と合流して六日町駅に終着する。
大河ドラマ「天地人」の舞台六日町にはいい湯が湧き、「八海山」など美味い酒がある。
寄りたい宿屋、酒蔵があるのだけれど...訳あって今日は先を急ぐのだ。
北越急行ほくほく線 犀潟~六日町 59.5km 完乗
圧倒的なスタイル / Negicco