旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

津々浦々酒場探訪 旬菜料理でんご@浦和

2024-10-30 | 津々浦々酒場探訪

立ち飲み「ひとりあじ」から、REDSファンの集まる「力」に、吉田類も運んだ「弁慶」と、
裏門通りには点々と個性的な居酒屋がある。がっ呑み人のお勧めは、少し落ち着いて「でんご」かな。

今宵はめずらしく生ビールをパスして、白神山地の蔵 “山本 サンセットオレンジ” からはじめる。
日本海の沈むオレンジ色の夕陽をイメージした純米吟醸は、美山錦と6号酵母で醸した穏やかで爽やかな香りだ。

おすすめ一品から “カニ玉 田中農場さんの宝玉” を択ぶ。
サンセットオレンジに負けないくらいの橙と濃厚な味が、とろぉりカニ肉を包んで美味しい。

白河の “楽器政宗” に代わって、紫のラベルは雄町で仕込んだ純米吟醸、甘やかな香りで濃醇な旨味の酒だ。
アテに択んだ “さつま芋天ぷら” は、上品に甘やかで 、これは案外いいマリアージュ。

ここの店でお気に入りのアテは “ねぎ豚ポン酢”、豚バラ肉の唐揚げを青ネギとポン酢でさっぱりと美味しい。
“仙禽 あかとんぼ無ろ過原酒” は氏家の酒、甘酸っぱい香りで芳醇な味わいの食中酒、秋のひやおろしだ。

かつて東北本線・奥羽本線を経由した寝台列車が上野から青森まで走った。
秋田、福島、栃木と居酒屋のカウンターで擬似的に呑み鉄して、浦和を通過するのは明朝06:00頃かな。
ご馳走さまでした。

<40年前に街で流れたJ-POP>
泣かないで / 舘ひろし 1984


ウルトラマンと小田原城と松みどりと 小田急小田原線を完乗!

2024-10-26 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

地上ホームからローズバーミリオンのGSE70000形が滑り出して来た。
こんな優雅な車両で箱根まで旅行したいと思うけれど、呑み鉄の旅は有料特急には乗らないのがルールだ。

そしてボクはと云えば、各駅停車の本厚木行きでのんびりと小田急線の旅を始める。
2019年度に完成した複々線、内側の急行線を快速急行やら急行が後から後から各駅停車を追い越して行く。

最初の途中下車は祖師ヶ谷大蔵駅、ここにはかつて特撮の円谷プロダクションがあった。
駅前広場には巨大なウルトラマンのモニュメントが屹立する。正に僕らの世代のヒーローなのだ。

ウルトラマン商店街(祖師谷きた通り)を北上する。
ある意味名所となった木梨サイクルを行き過ぎると、赤い看板の「祖師酒家」が見えてくる。
開店時間に飛び込んで、先ずは町中華で軽く一杯といきたい。

ゴマだれをたっぷりかけて “蒸し鶏サラダ” が登場。ヘルシーな一皿でしょう。
よく冷えた一番搾りのジョッキを片手に、さっぱりと蒸し鶏が美味しい。

“焼き餃子” を一つ放り込むと、ジュワーっと肉汁が口に広がる。
爽やかな “レモンサワー” で流して、ちょっと一杯のつもりが、案外満腹感のある昼呑みなのだ。

多摩川を渡って来たのは最新鋭の5000形、なかなか精悍なマスクの男前だ。
河川敷の野球少年を眺めて、小田急線は登戸から神奈川に入る。ここで急行に乗り換えて先を急ぐ。

新百合ヶ丘駅では1番線に待避して、追いかけてくるフェルメール・ブルーに先を譲る。
特急はこね93号は北千住を出て、大手町、霞ヶ関、表参道に停まって、千代田線を潜ってくる変わり種だ。

二度目の途中下車は伊勢原駅、北口に抜けると大山阿夫利神社の大鳥居がある。
そして④乗り場から「かなちゅう」の黄色いバス、臨時便に乗車して大山ケーブル山麓駅へ。
477‰の最急勾配をケーブルカーで登って、終点の阿夫利神社駅は標高678m、
振り返ると鈍く光る相模湾の向こうに三浦半島が横たわっている。

大山阿夫利神社を詣でた後は徒歩で山を下る。途中の大山寺は関東にあって紅葉の名所だ。
大山寺へと続く見上げるような階段の両脇には、ずらりと三十六童子像が並んでいる。
その前掛けと、階段に覆いかかぶさるモミジの色付きが、鮮やかな赤を競って楽しい。

弱々しい午後の陽を背負って、緑の切り通しをEXE30000形が新宿へと戻って行く。
大山に登ったら、伊勢原のひとつ先、鶴巻温泉に降りてくると良い。

鶴巻温泉駅の近くには公営の日帰り入浴施設「弘法の里湯」があって山歩きの疲れを癒してくれる。
湯に浸からないまでも、足湯に浸せば、帰りの小田急線に乗る足取りも軽くなるだろう。

そしてボクはハイカーとは反対のホームから、西陽を追いかけて小田原までラストラン。
この先の小田急線といったら、大小のカーブをくねり、谷間を抜け、トンネルを潜り、地方の幹線を行く様だ。
15:25、各駅停車は小田原駅の7番ホームに終着する。鶴巻温泉からは約30分の乗車となる。

冬至が近いこの頃だから、日没までは30分を残すだけだ。西口の北条早雲公にすでに陽は当たらない。
馬上の北条早雲公が睨みを利かせる先には小田原城天守閣があるはずだ。

急足で八幡山古郭東曲輪跡に登ってみる。
曲輪は戦国時代の小田原城中心部で、東海道新幹線を隔てて小田原城を一望するスポットだ。
深い青の相模湾を背景に、夕陽を浴びた天守閣が美しい。

日が暮れて小田原駅に戻ってきた。今宵は駅前東通り商店街(おいしいもの横丁)で一杯。
老舗の練り物屋や豆腐屋の種を仕込んだご当地おでんを梅味噌で味わう「小田原おでん本陣」に伺う。
この店、神奈川県下13蔵の日本酒を楽しめるのがポイント高い。

先ずは神泡の “The Premium Malts” を呷る。
本日のお刺身は、“ハナダイ” に “シロウマ” それに “カツオ”、厚切りの旬が嬉しい。

刺身に合わせて日本酒へと急ぐ。丹沢の “松みどり” は穏やかな香りの純米酒。
ボクは断然に冷酒派だけれど、これは燗をつけても美味しいんじゃないかな。やや辛が刺身によく合うね。
おでんは季節限定の「秋冬おでん」から択んで “大根そぼろあんかけ”、三種の薬味から柚子こしょうが良いかな。

もう一品は “ゆず味噌田楽焼きとうふ”、ご当地の梅味噌を付けながら箸で崩して美味しい。
大井町の “曽我の誉” は、酸味が強くて苦味も感じる純米酒、昆布とカツオ節の出汁と相性がよい。

ほどよく酔いがくる頃には、人気店の外には席待ちの列が出来ている。
それではっと升に残った純米酒をグイと呑んで「おあいそ」しましょうか。

ほろ酔いで小田原駅、帰りくらいはロマンスカーに乗ろうか。缶ビールでも買って。いやまだ呑むんかい?

小田急電鉄 小田原線 新宿〜小田原 82.5km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
Chance! / 白井貴子 1984


津々浦々酒場探訪 大衆割烹 八べゑ@名古屋 太閤通口

2024-10-23 | 津々浦々酒場探訪

屹立する3棟のタワーが圧倒的な存在感で、太閤通口に居ても覆い被さってくるような感覚がある。
そんな名駅に背を向けて1本入ると、ビジネスホテルと大衆酒場が混在した、出張者の巣のような一角がある。
立ち呑みの有名店を袖にして、今宵はとあるホテルの地下にある大衆割烹への階段を降りる。

 

厨房を囲むカウンターに席を占めて、先ずは “SUPER DRY” の生中を。お通しの “辛子明太子” がいいね。
アテの “大人のポテサラ” は、トッピングの半熟卵天を割るところから始まる。マイルドで美味しい。

三河湾に揚がった新鮮な魚を “お刺身五貫盛り合わせ”、なぜ貫と云うのか分からないけど、
解凍ものではないことは分かる。ほんと新鮮なのを一口ずつ、美味しくいただく。

続いて “天ぷら5種盛り”、なにを揚げてもらうか迷うよりお任せでいい。
「天ぷらにはこちらがgood!」と推しているから、“甘くないレモンハイ” で継なぐ。
凍らしたレモンがぎっしり詰まっているから、ナカをたのんで二杯目も楽しむ。

昨晩も飲み過ぎたから、今宵は蒸留酒で継ないでで4杯目もジョッキーで “ハイボール” を。
アテは “のどぐろ出汁の湯豆腐”、寒いから最後は美味しく温まりたい。なかなか旨い出汁で感心しきり。

カウンターに座って、料理人の包丁さばきを眺めながら呑めば、お一人様だって楽しい。
さてとしっぽりと呑んだら納屋橋のホテルに戻りますか。きしめんでも啜ってね。

<40年前に街で流れたJ-POP>
君が嘘をついた / オフコース 1984


風を感じて! 白亜の蒸留所とZと八ヶ岳高原ライン

2024-10-19 | 単車でGO!

楓が真っ赤に色付いて、赤岳(2,899m)から吹き下ろしてくる風が冷たい。
八ヶ岳高原ラインを駆け上がって、まきば牧場までやって来た。谷の向こうには清泉寮が見える。

急に山が見たくなった。10時を回ってから中央フリーウェイに飛び乗る。
澄んだ秋の空だから、富士、甲斐駒、八ヶ岳はその秀麗な姿を見せてくれるだろうか。

韮崎ICを降りたらR20を信州方面に向かう。10年ほど前に甲州道中を歩いたのがなつかしい。
見覚えのある火の見櫓から右手に旧道を入ればそこは台ヶ原宿。
閑静な集落の中に “七賢” の山梨銘醸と “信玄餅” の金精軒が在って、そこだけ賑わいがある。

ロッジ風の建物は、七賢が直営するレストラン臺眠(だいみん)がある。
ここでは「発酵」の技を活かした酒蔵の伝統料理を味わうことができる。

択んだのは “甲州豚の塩糀づけ焼き”、七賢塩糀で漬け込んだ富士桜ポークが美味しい。
これに “麦ご飯” と “とろろ” がよく合う。田舎汁が泣かせるね。

ここからZで10分、南アルプスの麓に抱かれて白州蒸留所がある。
どうやらリニューアルしたばかりの白亜の蒸留所は完全予約制に変わっていて、今回は入場が適わなかった。

ところで白州からの八ヶ岳は美しい。
もう時計は15時を回っているんだけど、この山容にもう少し近づきたくなる。

無茶を承知で小淵沢ICを通過、右に左にZを倒し込んで八ヶ岳高原ラインのワインディングを駆け上がる。
徐々にシルエットに変わっていく八ヶ岳連峰と眼下に見渡す色付き始めた高原がキレイだ。

さてと震えて帰るか、山裾を下っていく赤や黄と競うように麓のICを目指してZを走らせるのだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
悲しきダイアモンド・リング / 稲垣潤一 1984


ご当地旨ラーメン事情 「台湾ラーメン」味仙@名古屋 柳橋

2024-10-16 | 旅のアクセント

鶏ガラスープに中太麺、炒めたひき肉とニラがたっぷりのって、あと唐辛子の赤が目に沁みる。
中太麺を大掴みして大胆にズズッと啜る。っと思わずせき込み涙ぐむ。かっ辛い。
少し遅れて頭頂に薄っすら汗が滲むような、この病みつきになりそうな辛さが名古屋の “台湾ラーメン” だ。

当たりをつけていた酒場がいずれも満席の名古屋4日目だから、方針を変えて台湾ラーメンの「味仙」へ。
先ずは冷えた瓶ビールをグラスに注いで「お疲れさま!」グラスの店名にプライドを感じる。
焼きたての “餃子” が運ばれてきたから、熱々を突っつきながらゆるりと始める。

 

傾けた瓶ビールが滴を垂らしたから “レモンサワー” を注文、もう少し飲みたい。
ごろっと大きめに揚げた豚肉にたっぷり刻みネギを散らして甘酢をかけて、ここの “酢豚” は美味いアテだ。
さて、そろそろ “台湾ラーメン” を。名古屋だけで食される(台湾にはない)ご当地ラーメンを食べておきたい。

<40年前に街で流れたJ-POP>
哀しくてジェラシー / チェッカーズ  1984


津々浦々酒場探訪 小料理バル ドメ@名古屋 柳橋

2024-10-12 | 津々浦々酒場探訪

甘味と酸味が調和した “蓬莱泉 和” は設楽郡の酒、藤色のレベルがいいね。
そしてアテの小鉢は “こはだ 卯の花和え”、渋いでしょう。こはだの酢〆をおからに絡めて美味しい。

名古屋駅の近くに柳橋中央市場ってのが在って、場内やその周辺には気の利いた酒場が点在している。
奥行きのある木のカウンターで、地の食材を使った一品料理と地酒を味わう。ご機嫌なお店でした。

一番搾りを馴染ませながら、黒板の「おすすめの一品」を択ぶ。これが楽しい。
お通しはちょっと贅沢に “鯛の押し寿司”、昆布締めにした鯛の旨味がいい。

“ポテトサラダ” をレンゲで崩すと、中に薫製たまごが入っている。トッピングしたいくらが彩を添える。
ポテサラの下には、千切りにしたポテトのフライが敷いてあって、二通りにも三通りにも楽しめる逸品だ。

知多半島の天然塩でいただくのは “厚切り三元豚の天然塩炭火焼き”、旨みと甘みが強調されるね。
代わって “長珍” は津島の酒、爽やかな口当たりでキレある辛口、洒落た錫の酒器で注げばなお旨い。

〆に “名古屋コーチンときの子の土鍋ご飯” をいただく。土鍋って開けた瞬間に広がる香りといいですね。

この週は名古屋オフィスで勤務、さすがに3日目の晩ともなると誰も構ってくれない。
っと云うことで、お楽しみの酒場探訪となる訳です。
当たりをつけておいた店が、文字通り「当たり」で、自分を褒めてあげたい今宵なのだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
君のハートはマリンブルー / 杉山清貴&オメガトライブ 1984