先日息子と歩いた中山道(塩名田宿~芦田宿)、ちょうど「第5回中山道ウォーキィングinたてしな」が開催されていた。
100名の参加者は60~70代のアクティブシニアが多そうだが、小学生を伴ったファミリーや華やかな20代の女性グループもいる。
装いも本格的なノルディックウォーキングスタイルの方もいれば、散歩にお出掛けのような軽装の方もいて、実に幅広い層から関心を得ているようだ。
イベントは立科町や教育委員会がサポートしているが、主催は「たてしなの中山道を歩く」実行委員会。民間の有志から起こったそうだ。
そのせいか町の方のホスピタリティーが素晴らしい、受け入れ側もこのイベントをお祭として楽しんでいる雰囲気が伝わってくる。
茂田井にさしかかった私たちは、公民館の前で和装の女性に声を掛けてもらった。
抹茶とお菓子を振舞ってくれるとのこと。公民館には裏千家の教室の看板、駐車場には茶席が設けられている。
2時間ほど後にやってくるウォーキングの参加者に提供するのだそうだ。
グリーンのウインドブレーカーを着たボランティアが設営の準備をする中、近所のお祖母ちゃんがお茶のみに来たりしている。
日本橋から歩いて来ていることを褒められた息子は、はにかみながらも満更でもない。
芦田に到着すると役場前にお休み処が設営されていた。
甘酒のサービスをしてくれる子どもたちが恥ずかしがりながらもシャッターに応じてくれた。
コーヒーサービスや信州りんごの試食のブースもあり、叔父さん叔母さんから「飲んできなさい」「食べてきなさい」の声が掛かる。
近くのコミュニティーセンターでは、きのこ汁をご馳走になった。きのこに白菜・豚肉の入った味噌仕立てはとても旨い一汁だ。
奨められるままにセンターの中でカレーもいただいた。ボランティアスタッフ向けの賄だろうか、観光客も地元の人もOKのようだ。
ガイドに案内された10名くらいずつのグループが芦田宿に到着しはじめた。
それぞれ公開している旧本陣土屋家に吸い込まれたり、サービスコーナーに人だかりを作って笑い声に溢れる。盛況だ。
バスの時間が迫っていたのと、にわかにスタッフが忙しくなったので、肝心なことがインタビューできずに終わった。
訊ねたかったのは「サービスしたり展示されている地場産品をどこで求められるのか」つまり地元にどうお金が落ちるかだ。
でも、訪れた人々にも、もてなす人々にも、笑顔と元気を与えるイベントであることは間違いなさそうだ。