今まで私は
ピアノは鍵盤楽器であり打楽器である、という認識を持っていたのですが、
実は
弦楽器でもあったのだ!
と実感をもって感じるようなことがこの週末におこりました。
第一弾は金曜日夜に聴いたパイプオルガンの演奏。ホールの天井にまで届きそうな長いパイプ、人の指ぐらいの長さの短いパイプ、いろいろな種類のパイプがならんていてみているだけでも楽しいパイプオルガン。そこから音が出る瞬間というのは、キーを押していて空気が通過している瞬間のみだという事実。だから長い音を続けて鳴らすのは非常に難しいそうです。ペダルを踏んでダンパーを解放、つまりゆれる弦をそのままにしておいてあげればしばらく鳴り響いてくれるピアノとは大きな違いがあると認識しました。
第二弾は土曜日に聴いたピアノの演奏。力みのない洗練された演奏であった上に、遊び心のあるプレイヤーさん、なんと演奏の終了時に立ち上がってピアノの中に手を突っ込まれ、「ビヨン」と音をたてられました。その音は明らかに弦をはじいた音でハープみたいでした。もしキーというものがなかったらこのような音がでていたはずなんだ、とあらためて感じました。
第三弾は今日サービスエリア(なぜか)で購入したスタジオジブリの音楽のピアノソロ版のCD。ゆったりした演奏だったのですが、その演奏のピアノの音がまさに弦から出ているように感じられました。確かに伸びる音は伸びているし、メロディーと伴奏もあるし、音色自体がピアノであることには変わりなかったのですが、その直前に聴いていた村治佳織のギターとなんだか共通しているように今日は特に思いました。楽器自体にキーというものが存在せず、おもに弓でこすって音をだすヴァイオリンや指ではじいて音をだすギターのように正確な音程で音をならすこと自体が難しい弦楽器とはあきらかに違うし、そしてキーというものは存在しているものの、はじくことによって音が出ていてより弦の存在をダイレクトに感じやすいチェンバロとも明らかに違うのですが、それでも弦が楽器の中に存在しているからあのような音がでているのだ、と思いました。
純粋な鍵盤楽器だったら、もっと音の出し方は簡単なはず。表面的にはただキーを押しているだけに見えるのだけど、音出しだけでもあんなに奥深いのは、弦楽器でもあるからでは、と思えてきました。一方たくさんの笛から音が出ているパイプオルガンは管楽器でもあったのですね。そう思えば思うほど、一定の音程での演奏をしやすくした(ある意味固定してしまった、ともいえるのかもしれませんが)キーというものを最初に発明した人は天才だと思います。
それから突然感じたおまぬけな疑問。オーケストラの人数構成、ヴァイオリンのような弦楽器の人が一番多いですよね。それに対して管楽器の人は少ないのはなぜでしょう?配置場所についての考察はたくさん出ているのですが、人数の理由についてはあまり記されていないようです。あまりにも基本的過ぎて言及するに値しないからなのでしょうか(汗)管楽器は大きな音が出やすいため、音量の面からそうしたほうがバランスがとりやすいのかもしれない、確かに現在の構成でよき演奏が聴けているし、というのが少ない知識から得た現時点での私の推測です。
途中でこのようなサイト(楽器ーアンサイクロペディア)も見つけてしまいました。よい子(大人でしたね)はさらりと流して読まれることをお勧めします。