今の仕事には、入力作業というのが少しある。その入力作業がピアノを弾いているみたいで気持ちがいい。入力元データが楽譜でキーボードが鍵盤。この入力をピアノの打鍵コントロールを鍛えることにも生かせたら、とふと思う。跳躍や三度というのがないのがちょっと残念。あるほうが変なのだけど。
ちなみにそのデータには非常に難解な漢字も含まれている。そこで活躍するのがIME手書きパッド。このパッド、本当にかしこいと思う。マウスで書いた汚い字でもちゃんとこの字だろうと判断して選択肢の中に入ってくれるのだから。今は当たり前のように使っているが、十数年前のことを考えてみたら夢のような話だ。
しかもマウスパッドでやっていたようなことが、今は指だけでできるようになっているのだからますますすごい。二、三次元の世界における情報機器の認識面、入力面、出力面の利便性、精密さの進歩には本当に驚かされるばかりだ。
一方そうなればなるほど、地に足がついた、泥臭い感覚が貴重にも思える。たとえば字をちゃんと書くこともかけがえのないことに思えてくる。なかなか字を書く機会は持てないけれど、一日一字は紙に書くようにしたい、と思うこのごろ。ひとまず家計簿に感謝。