いろはにぴあの(Ver.4)

音楽、ピアノ、自然大好き!

万葉線の旅ー紅ガニ、越ノ潟フェリー、新湊大橋、奈呉の浦

2019-01-13 | 気になる場所、風景

 夫と富山県高岡市から射水市に向かって走っている路面電車、万葉線に乗ってでかけた。万葉線という名前、先祖と歴史を大切にする思い、ここにも出ているね。乗る人はあまりいないのではないかと思っていたのだけどどっこい、結構沢山の人が乗っていた。

 乗車予定の電車、高岡駅に到着。可愛いドラえもんトラム!夢を感じる。高岡市出身の漫画家、藤子・F・不二雄さんの代表作「ドラえもん」の生誕日である2112年9月3日の生誕100年前を記念して2012年9月に運航を始めたとのこと。乗る前からテンション上昇。まだ折り返す前だから行き先が「高岡駅」になっている。

 乗車、窓と天井にはドラえもんのキャラクターたち、そして柱にはどこでもドア、タケコプター、どら焼きなどの絵が描かれていてとっても楽しい。

 のび太の天井画!最強なものを感じる。

 しかしそれだけではなかった、運転席の前にはこんなかわいいお方が!やばすぎます。勝手に持って行ってはだめですよ~

 万葉線、米島口まではゆったりしたスピードで路面を走っていく。電車から高岡市の風景を見たのは初めてだったのだが、こんなに奥深いところだったとは!

 米島口から路面ではなく鉄道のような路線になるところが出てきた。「吉久」というところ、古い町並みが美しいところらしい。北西部の伏木、氷見方面へとつながりそうな「中伏木」という駅も通過しテンションアップと同時に次は射水市の「六渡寺」。「六渡寺」から「小川口」間で庄川を渡る。よい見晴らし。あいにく曇っていたものの晴れていたら立山連峰も見えてさらに素晴らしい見晴らしだっただろう。

 この橋を渡るといよいよ目的地の新湊。今回新湊へと向かった目的はこちら。途中駅の新町口駅で下車。

 新湊、いや富山の名物。セリで購入したばかりのベニズワイガニたちが生簀の中にごっそりと。高志の紅ガニとこちらでは呼ばれている。この方たち、その後の運命が決まっているのでかわいそうなのだけどこればかりはお許しを。人々の舌と胃袋に最上の喜びを与えてくれるのだ。感謝して、いただかなくてはいけません。店の中も蟹の香りがいっぱい。

 店内のポスター。いきのよい魚の前で立川志の輔さんが「だいてやる」と言っている。大丈夫なのかこのポスターと思いながら左下を観たら、「おごってやる」という意味だと書かれていた。「おごる」「ごちそうする」という意味なんだ。それにしても強烈。私の周辺ではこの言葉聞くことはほとんどないのだけどね。

 

 塩ゆでの高志紅ガニ到来。すごい迫力。そして綺麗。蟹を一杯いただくという夢ついに実現!

 店員さんがさばき方を丁寧に教えてくださり、はさみと蟹スプーンを駆使しながら足から脳みそまでしっかり頂いた。あまくて風味たっぷりのお肉がぎっしりと詰まっていて最高の美味しさだった。蟹って、いままであまり食べる所がないような印象を受けていたけれど(今回蟹を食べたいと言ったのは夫だった)とんでもない、一杯でも充実しまくりの内容だった。後で調べてみたら、ビタミンB12、ビタミンE、銅、亜鉛、タンパク質、タウリン、カルシウムなど体によい栄養素が豊富に詰まっているとのことだった。おそるべし、蟹様!

 蟹の後はこちらのメニュー。蓋を取る前だったのだけど、海鮮鍋、出汁が極上の美味しさだった。

 食後にはこちら。白エビとクッキー、ちょっとシュールなのではと思いながらもいただいたら、さっくりふわふわとても美味しかった。

 おなかを満たした後は新町口駅に戻り万葉線で終点の越ノ潟駅まで向かう。新町口から越ノ潟までの間、海側には内川に沿って素晴らしい景観が楽しめるのだけど、今回はそちらには目をつぶり全線踏破を最大目的に。ラッキーなことに再びドラえもんトラムに乗ることが出きた。

 越ノ潟駅に到着。先ほどまで乗っていたドラえもんトラム。

 越ノ潟駅から対岸に向けて県営渡船のフェリーが出ているという話を聞き乗ることにした。あるいて1分ぐらいのところで見えた港。フェリーに乗るの、久しぶりだな。最高!建物の中には時刻表があり電気ストーブがついていました。

 フェリーがやってきた。この区間には新湊大橋もできたのだが、この県営渡船は今も無料で運航を続けている。地元の人たちの足として今も使われているのかな。

 船上からの景観のすばらしさ!万葉集の大伴家持の歌にでてくる「奈呉」「奈呉の浦」はこのあたりだったのね。

  波が思ったよりも荒く2階に乗っていたのもありかなり揺れたのだけど、それも含めてなんともかけがえのない貴重なひとときだった。

 舟から降りて向こう岸の堀岡発着場。発着場の待合室はこんな感じ。この寂れた感じがたまらない!通常運行という文字の主張も。維持、運営も大変だと思うけれど、このままでずっといてほしいと思った。行ける方、ぜひ、この「越ノ潟フェリー」に乗りましょう!

 堀岡から越ノ潟へとUタ―ン、復路は新湊大橋の歩道「あいの風プロムナード」を通ることにした。人や自転車が通ることのできる「あいの風プロムナード」車道の下にあるのだった。しかしそこに行くまでにエレベータに乗る。そしてそのエレベータのあまりの高さにびっくりした。ビルで言ったら6、7階は軽くいきそうな気がする。車で橋を渡るときにはそれだけ激しい傾斜の道を通っているのだ、改めてびっくり。ちなみに富山マラソンではこのプロムナードはとおらずに車と同じ道を通るとのこと。相当の傾斜に違いない。体力いりますね~。プロムナードのエレベータに乗る前に見えた新湊大橋。

 「あいの風プロムナード」の様子の写真は撮りそびれたのだけど、まことに貴重な経験だった。行けてよかった。

 プロムナードを渡った後の新湊大橋の写真を。向こう側に見える帆船は海王丸だ。今まで何回か見に行ったな、本当に美しい船だった。

 新湊大橋の余韻、もう1枚。

  万葉線、越ノ潟駅からふたたび高岡駅まで乗車。今度は赤くて古めの一両電車だったのだが、射水市出身だいてやるの立川志の輔さんの愉快なアナウンスと、見た目よりもかなり頑丈でしっかりした感じの乗り心地ですっかり快適なひとときを過ごせたのだった。楽しかった!スピードは遅いかもしれないけれど遠距離を走り続け楽しい工夫がたっぷり凝らされた万葉線、これからもずっとずっと運行し続けてほしい。


散歩 いたち川と立山連峰

2019-01-04 | 気になる場所、風景

 南富山行きの電車通りからさらに東に向かって行ってみた。川に巡り合えるとは全く思わずに。。。

そうしたら橋を見つけました。いたち川。常願寺川と松川を結ぶ川。

心休まります。

神様もいるようだ。

この橋は辰泉橋というのね。

遠方を見ると。。。

 

立山連峰発見!

 いたち川は平成の名水百選にも選定され、宮本輝の『蛍川』の舞台にもなったところ。こんなに大切な川なのに、今までほとんどまともに見てこなかった。勿体ない。

 今度はいたち川の源流や、松川との合流点に行ってみたい。

 天気にも恵まれた。立山連峰も喜ばしい表情。

 

 

 


松川と越中万葉

2019-01-03 | 気になる場所、風景

 富山市を流れていた神通川はかつては氾濫が多く大洪水まで起こったが、明治時代の改修によって神通川の本流は西部を直線的に流れるように流れが変えられた。そして都市計画により元の本流は埋め立てられ平地が出来、県庁や市庁舎などが建てられ、その結果狭まった川幅の旧流路を松川と言い、富山市の中心部を流れ、憩いの場となっている。とはいえ、松川は、神通川の名残でありながらも、神通川の水位が下がったため、神通川ではなくて富山市の東側を流れている常願寺川からの水が流れているそうだ。

 春は桜が非常に美しい松川沿いだが、今回は真冬に歩いてみた。

最も神通川から近い西方面から。

松川水門。

 少し北のほうに行く。白鷺発見。

 松川の歴史と越中万葉について書かれたこのような看板があった。奈良時代に越中に赴任した大伴家持は越中の豊かな自然と風土に心打たれ万葉集に223首の歌を残している。富山県ではふるさと文学の振興に取り組んでおり、松川べりに大伴家持の歌碑を設置したり埋め込んだりしている。今まで歌碑が気になりながらも通過していた松川べり、今回はその歌碑をできる限り写真におさめるという試みをやってみた。

藤波の 影なす海の 底清み 沈く石をも 玉とそ我が見る

珠洲の海に 朝開きして 漕ぎ来れば 長浜の浦に 月照りにけり

彫刻もあり

  春には桜が素晴らしいところ。

春の様子

 向こう側に見える橋は舟橋、江戸時代には神通川にかかる唯一の船の橋だったそう。

 歌碑

 東風 いたく吹くらし 

 奈呉の海人の 釣する小舟 漕ぎ隠る見ゆ

 大伴家持

 

 

 

 

 

 

 

 

手前の蕾に注目。春にはふくよかな桜の花を見ることができるから。

石瀬野に 秋萩しのぎ 馬並めて 初鳥狩だに せずや別れむ

皇祖の 遠い御代御代はい敷き祈り 酒飲みきといふそ このほほがしは

朝床に 聞けばはるけし 射水河 朝漕ぎしつつ 唄ふ船人

 

 舟橋。画像右側に見える二層の船をかたどったもの、そして解説レリーフ内の連なる橋に注目。

舟橋の上からは鴨が見えた。

 わが園の 李の花か 庭に降る はだれのいまだ 残りたるかも

分かれているところがあった。

なでしこが 花見るごとに 娘子らが 笑まひのにほひ 思ほゆるかも

ほととぎす いとねたけくは 橘の 花散る時に 来鳴きとよむる

ほととぎす 厭ふ時なし あやめ草 蘰にせむ日 こゆ鳴き渡れ

 直線的でモダンな彫刻もあった。タイトルは「伸びる」

安住橋。市電や多くの車が通り下はコンクリートのアーチになっている。

安住橋から東を臨む。

春、間近で桜を撮った。

雄神河 紅にほふ 娘子らし 葦附 取ると 瀬に立たすらし

 スケールが大きくてユニークな彫刻。「曼〇」という名前もいい!

この橋を渡ると城址公園。七十二峰橋と言って平成時代につくられた橋。高欄の花の絵が綺麗。

 そして案内。有難い。

 歌碑

 春の苑  紅にほふ 桃の花 

 下照る道に 出で立つ娘子

 大伴家持

 

 

 

 

 

 

 

 

この雪の 消残る時に いざ行かな 山橘の 実の照るも見む

山吹を やどに植ゑては 見るごとに 思ひは止まず 恋こそ増され

磯の上の 都万麻を見れば 根を延へて 年深からし 神さびにけり

あしひきの 山の木末の 寄生取りて かざしつらくは 千年寿くとそ

 愛らしくてほっとする彫刻に遭遇。

この地はさくら名所100選の地であるだけでなく、彫刻プロムナードでもあったんだね。

 歌碑

 立山に 降り置ける雪を 常夏に

 見れども飽かず 神からならし

 大伴家持

 

 

 

 

 

 

 

 

そして中心地へとつながる大きな橋で松川遊覧船の拠点に最も近い、塩倉橋に到着。

 ここを拠点に松川遊覧船が出発。左に見えるのが船着き場。

 距離的にも時間的にも短かかったのだが充実したひとときだった。プロムナードを人々のこの川に対する思いの深さに改めて心打たれた。大伴家持による越中万葉の言葉の美しさも見事だった。今は雰囲気を味わっているだけの状態に過ぎないのだけど深く学んだら面白いだろうな。富山市中心地にありますのでぜひ!


神通川べり

2019-01-03 | 気になる場所、風景

 冬の朝、神通川べりにと向かう。木々から漏れる光のきらめきが美しい。

 雪が積もった堤防が見えてきた。

 堤防を越えると当たり一面雪景色。向こうに見える橋は有沢橋。

 川に近づく。秋にはもっとススキが生えていたけど今はちょっとさみしいね。

 反対方向を向くと向こう側に見えるのは富山大橋。市内電車も通っている。

  分流へと分かれているところもある。水流の速度が速くなっていてよくわかる。

 富山大橋の北に向かう。

 反対方向を見る。神通大橋が見える。歴史を感じる橋。

積雪している堤防が美しかった。

 橋の反対方向を見ると柔らかい陽の光が印象的だった。