色鉛筆の絵を久しぶりに描いた。今年の冬はこちらではあまり雪が降らなかったので雪景色が非常に貴重に思えた。雪が降った後の富山市南部から見た川と立山連峰。彩度の低さも冬らしくて印象的だった。
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雨晴海岸。雨晴とかいて「あまはらし」と読む。晴れた日には富山湾越しに立山連峰を見ることができるという、海と山を同時に楽しめる風光明媚な場所。真ん中に浮いている島は女岩といい、この絵には描かれていないが南東にある岩を男岩という。本当に美しいところでここに来るたびに私は心洗われていた。
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最後に雪をかぶった椿。曇りや雪の日が多く、彩度の低い富山の冬、そんな中でぽっと華やいだ花をつけた椿の存在感は大きい。雪が積もったときには雪の重みを感じながらもけなげに咲き続けている色鮮やかな椿は私にとっては富山の冬の貴重な風物詩になっていた。
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この絵は富山で描く最後の絵となる。本当はまだまだ描きたかったのだが、時間的に制約がありこちらの3枚となった。自然の美しいところで題材になるものがあふれんばかりにあるところだったと思う。
今は荷造りに追われ一時も無駄にできない状況なのだが、そういう中でもほっとできるひととき、大切にしたい。