いろはにぴあの(Ver.4)

音楽、ピアノ、自然大好き!

近況

2019-01-29 | 日記

 今年中旬まで頻繁に更新していたブログだがまた更新が止まっていた。1月5日の記事で紹介した空港ピアノ、駅ピアノの動画で多種多様なピアノ弾きたちの姿を繰り返し見ていろいろな人たちがピアノを楽しんでいる姿に励まされ、今はピアノをちゃんと練習すべき時ではないかと思えてきて自分なりに頑張っている。音楽の優先順位がさらに上がっている感じ。どうしたら願望の曲が少しでも早くそして正確に弾けるようになるのだろうと思えてきていた。そしてレッスンでそのような話をしたら、時間はかかるものだ、焦らないようにとのことだった。思いに対して実力が及ばず、自分の至らなさに焦りばかりを感じていたが、そのように焦らないほうがよいかもしれない。

 実は今年の春から住処が変わる。すっかり動転ししばらく心の整理がつかずぼんやりした状態だったが、やっと我に返れるようになった。当初は今年中旬まで更新した記事のように、沢山美味しいものをいただき行きたいところに行っておくことが最優先事項で、音楽の優先順位はそこまで高くなかったのだが、今は音楽の優先順位がぐいと上がっている。体が痛くならない演奏ができるようになりたい、弦をちゃんと鳴らし届くような演奏ができるようになりたい、今練習している曲が少しでも早く確実に弾けるようになりたい、願望だけはあるのだからということにならないように。再来月にはそれどころではなくなると思うから今のうちにしっかりやっておこうと思っている。


PLAY ME In The Toyama Station

2019-01-14 | ピアノ、音楽

 富山駅の改札を出ると螺旋階段が見える。その階段を上ったところにこのようなものがある。

ピアノが「PLAY ME」と語り掛けているよ。

 その前には椅子があり時間帯によって座っている人の数や様相が違う。沢山の人に聴いてもらいたいか、こっそり弾きたいかによって適した時間が違うかな。また音量も調節できそうだ。恥ずかしかったら音量を下げて弾くこともできるし、多くの人に聴いてもらいたいと思ったら音量をうんと上げて弾くことができる。 

 生ピアノを置けたらそれはまた素晴らしいけれど、この場所においても大丈夫かという課題もありそうだ。一階や地下だったら安心して置けると思うのだけどどうだろう。

 と私の分際以上のことを書いてしまったが、折角来たからには弾かなくてはと思い演奏。夫も弾いた。こういうとき暗譜で弾ける曲があるといいね。特に楽譜を持っていないときには。

というわけで富山駅に来られたピアノ弾きさんはぜひぜひ構内の螺旋階段を上ってください^^


音楽会に行ってきた

2019-01-14 | ピアノ、音楽

 今年初の演奏会鑑賞。あすなろの森コンサート「宮廷音楽会」に行ってきた。

 魔法使いハルルのもとに、お城の謎を解いてほしいとの1通の手紙が届く。手紙に興味を持ったハルルが向かったお城には、鍵がなくて開かない3つの扉と、鍵があるのに鍵がかけられない1台のピアノがあった。困っていたお城の門番のためにハルルは弟子たちと一緒にピアノで宮廷音楽会を開くことになる

 というお話をもとに、ピアノ独奏、2台ピアノ、バレエ、フルートクラリネットとのアンサンブルの演目で音楽会が繰り広げられた。

 物語の始まりのピアノ独奏は高橋多佳子さんによるショパン作曲ノクターンOp.9-2。これから神秘の扉を開かれようとしているそんな雰囲気がたっぷりだった。

 そして高森静香さんのピアノと和田朝子舞踏研究所のメンバーによるバレエと、選抜された子供たちによるピアノ独奏。子供たちのピアノ、どの子たちも素晴らしい演奏ばかりでさすがだと感じ入るばかり。このような演奏、私にはできないと思うけれど、少しでも見習いたいと思うところは見習わなくてはと思った、他にピアノとバレエのコラボレーションにも心打たれた。バレエの激しく美しい動き、芸術そのものだった。足が痛くなったりしないのだろうかと考えるのは野暮そのものだな。そして踊りに寄り添うピアノも本当に素敵だった。バレエを見る機会、昨年以降急に増えたような気がするのだけどバレリーナって本当にすごいなあ。心から尊敬する。

 めでたく3つの扉が開かれめでたしめでたし。中沖いく子さんのピアノ、増山理恵さんのフルート、西田宏美さんのクラリネットによるゴーベール作曲『3つの水彩画』より第1曲「明るく晴れた空に」、晴れやかさと清らかさに満ち溢れた演奏でうっとり。そして高橋さん、中沖さんによる2台ピアノ、増山さんのフルート、西田さんのクラリネットによるサンサーンス作曲『動物の謝肉祭』から抜粋で豪華なフィナーレ!

 舞台演出も見事、演奏も聴きごたえたっぷり、充実そのものの演奏会だった。そうとうの手間と金額がかかっていそうだけど。。。ずっと気になりながらも今まで生演奏で聴く機会がなかったピアニストさんの演奏を聴くことができたのも嬉しかった。


北の命の物語展 倉本聰と点描画

2019-01-14 | 気になる場所、風景

 高志の国文学館に、倉本聰の点描画を見に行ってきた。主に富山県ゆかりの作家や作品を積極的に発信している本文学館、作家、文学作品、川や温泉などの自然、絵画、写真、南砺市に本社のあるアニメーション会社とも提携したアニメーションの企画や富山に滞在したことのある竹久夢二の絵で楽譜の表紙に描かれた作品の演奏など非常に幅広いテーマの企画展を行ってきたとともに、常設展も富山県ゆかりの作家、漫画家、事業者とその作品の紹介がなされていてとても楽しくみごたえのあるところなのだが、企画展に行けたり行けなかったりとまちまちな状態だった(ちなみに昨年は大伴家持の記念の年であったのにも関わらず大伴家持関係の企画展に全く行けなかったのが心残りだ。)今回は倉本聰の点描画、非常に気になる題材、これは行くしかないとばかりに足を運ぶ。

 冬のコーナーから始まる。曲線的で生きている木と雪の様子が巧みに描かれていた。雪と空を表す白、そして木を表す黒とをうまく対比させていた。北海道の寒さとともにたくましく生きている木々の姿が目に浮かんでくるようだった。そして絵の中に描きこまれた倉本さんの言葉がなかなかユーモラスだった。木が語り掛けていたり、木に語り掛けていたり。ときどき、クマヤリスや猪などが登場していた。絵とともに書かれた言葉もすごかった。「雪は冷たい そう思って、まず 人は雪国の訪問者となる 雪はあたたかい そう思ったとき 人は雪国の人となる 雪は何とも心地良く 疲れ果てた体を眠りに誘う そう思ったとき 人は殆ど凍死しかけている」

 春になると白と黒の中に新緑の緑が入ってくる。黒と緑だけの作品の中での緑の存在感。「樹々を冬眠から目醒めさせるのは、鳥たちが呼び交わす愛の唄である。樹は目を醒まし水を飲み始める。この時期、幹に耳を当てると、水を吸い上げている音が聴える」(『点描の森』より引用)

 夏になるとさらにその緑が鮮やかになるとともに木々の生命力や輝きも増してきていた。倉本さんの言葉にもほとばしる生命力が。樹々たちの曲線のなまめかしさを拾った言葉が印象的だった。まさにそういう時期かもしれない。「夏はひたすら樹々たちにとって、愛と繁殖の狂宴の刻である。」

 東日本大震災で帰宅困難地域になった福島県富岡町で描いた「夜の森 桜はそっと呟く」の一連の作品群には涙が出そうになった。花見のシンボル、幸せの門出などで登場し人々に愛されつづけていた桜の木が、その日から誰一人こないところになった。そのかわり木の周りに来ているのは猪と豚たち。普通に四季も回っている。そんな状態でも樹々は人と違って離れられないから、そのままこの地に根を張って生きていくとつぶやいていた。覚悟あふれる言葉。福島の人々や自然に温かいまなざしを向け今も活動を続けている倉本氏の姿勢にも心打たれた。

 秋、葉の色彩に暖色が入ってくる。木々のなにかの集大成ということが書かれていて、まさにその通り、倉本さんすごいと思ったのだが、言葉を忘れた。残念。冬のはじまりは雪虫の登場。色鮮やかな葉っぱの上に白い点。そして冬の声が聴こえながらも散るのを忘れた紅葉の葉が恥ずかしさを感じながらひそやかに散る。

 まさに大自然の中での一大ドラマ、絵とともに絶妙な言葉が素晴らしかった。

 部屋を出ると倉本さんの作品を作るうえでの資料の展示があった。

 見ごたえたっぷりの内容だった。気に入って画集を購入したが、美しい絵ハガキもたくさんあった。

 やっぱりもう一度出かけて絵葉書も買おうかな~まだ迷っている。

 そして私も絵を描きたいと思ったのだが、今現在、絵は優先順位的にピアノの後になっている。けれどもピアノもなんとなくいまいちな現状。本当は両方したいのだ、実際に両方ちゃんとやっている人もいるし。どうしよう~