鶴岡八幡宮近くの川喜多映画記念館前にて。 戦後間もなくから、洋画を沢山輸入し、日本映画も海外に広く紹介するなど、尽力された文化人川喜多夫妻の業績を記念に、建てられたものですが、ご覧の通り、平屋の木造の上品な建物です。中に入ってみると、一転してモダンな空間には、映写室や配給された当時の洋画のポスターが。 ルキノ・ヴィスコンティのファンなので、「ルードヴィヒ」や「家族の肖像」のポスターがあったのは、凄くうれしい。イタリア映画「木靴の樹」や「ドイツ 青ざめた母」などタイトルだけ知っていて、見たいと昔から思っていた映画のポスターも・・・。 映画を愛し、映像文化の普及に力を注いだ人々がいたのだなあ、としばし感慨にふけっていたのだけど、この館内には私一人。外の小町通りには、人があふれかえっているのに・・・。 でも、外には、鎌倉らしい風情ある日本庭園が広がり、木のざわめきも聞こえてきそう。
こちらは、北鎌倉の円覚寺。名高い山門であります。夏目漱石が「門」の小説にも登場させ、若き日には、座禅にも通っていたという寺。 境内の中の思いもかけぬ広大さにもびっくりしましたが、文豪がノイローゼに苦しみながら、通っていたというエピソードもうなずける風格・・・よし、もう一度「門」を読もう。