次にやって来ましたのは、ストラットフォード・エイボン。ここは――説明するまでもなく、シェークスピアの町であります。
彼の生家だとか、奥さんのアン・アサウェイの生まれた農家だとかを見物できます。
これが、シェークスピア生家跡だとか……しかし、シェークスピアという人も謎が多く、その戯曲作品でさえ、彼が本当に作ったものかと言われているのに、生まれた家や奥さんの家が、今も残っているのは不思議ですね。
シェークスピアが葬られたという教会にも行きましたが、建物はもちろん、庭が圧倒的に美しい! 光溢れる草地の中、気品漂う墓石がいくつも並んでいました。ですが、シェークスピアの墓は、どれかわからずじまいでした……あしからず。
シェークスピア記念館では、「リア王」だとか、作品の一場面を文章とイラストで、活版印刷風にした、美しいハガキを購入しましたが、同じメインストリートには、
ピーターラビットのお店も並んでいましたです。あんまり可愛いので、ピーターの隠し絵絵本を姪にお土産にしたよ。
つづいて訪れたのは、イギリス一麗しいと絶賛されるコッツウォルズ。確かに、ため息がでるほど、美しい村です。ハチミツ色の石壁の家々に、薔薇や茂みが覆いかぶさっているさまは、夢の世界から立ち現れたとしか思えない!
「夢のようって、言葉が本当にあるんだわ」と、それこそ夢見心地で、村の中を散歩したというのに、撮った写真といったら……泣きたくなるほど、貧弱。
こんな感じじゃなく、もっとはるかに素晴らしかったというのに!
これも――確かに曇天気味でしたが、家の壁は、こんな落ち着いたトーンでなく、もっと柔らかく輝いていたはず。
そもそも、私の写真が下手なのだから、仕方ないですね。今度、もっとスマホを勉強しよう。
最後に、川で遊ぶ黒ラブを紹介。これは、ボートン・オン・ザ・ウォーターという川が真ん中を走っている、コッツウォルズの小さな町で撮ったもの。おとぎ話に出てくるような、綺麗な町の中を、澄み切った小川が流れてしましたが、くだんの黒ラブは、水の中でバシャバシャやったり、走ってみせたりと大はしゃぎ。
その様子を、川辺のベンチに座った人々(町の人も、観光客もおしなべて!)が、いかにも楽しそうに見やっていたのが印象的でした。
実のところ、有名な場所や、建物を訪れるより、こうした何気ない一コマの方が、意外に深く心に残ったりするのであります。