今日、カリグラファーズ・ギルドの作品展から、出品作品が帰ってきましました。実は、これ二年前の東京オリンピックを題材にしたもの。だから、ギリシアの神殿っぽいイラストやオリーブの葉もちょこっと書き加えてます。忙しいので、東京と京都で行われた展示会にも足を運べないままでしたが……。
あまり良い出来ではないけれど、飾るには手ごろな大きさなので、自室のベッドの近くの壁にかけることにしました。
ばたばたと家の用事を片づける間に、短編を五十枚ほど書き上げる。
そして、以前から、読みたいなと思っていた三島由紀夫の「英霊の声」収められている短編集も何とか読了。何といっても、掉尾にある「英霊の声」が圧巻! 三島文学にはつきものの、あまりに端正な構成美のせいで、いささか情感に欠ける恨みはあるのだけれど、この神事の最中、よりましの中に降りてくる、英霊――二・二六事件の将校や特攻で若い命を散らした霊の言葉や彼らの語る「真実」は、鬼気迫る物凄さ。天皇制についてもふれた、永遠の問題作ともある通り、この作品を書いた三島のある種の覚悟のようなものが行間の影からも読み取れて、気味悪くも、胸がざわついて仕方ない異様な作品となったもの。
たぶん、この「英霊の声」は、私の内でも長く印象に残るのでは、と思います。
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