今日の話題は、あの日本が誇る大女優岸恵子であります。 ある年齢以上の日本女性たちの憧れの的(?)と言われる彼女もすでに81歳。 とうに傘寿を越えているのです。
若い頃の代表作は、「君の名は」…いっちゃあ、何だけど、古いなあ…。 「真知子巻き」なんていう、マフラーの巻き方が一世を風靡したそうだけど、作品の名前を知っているだけで、我ながら凄いと思えるほど、古い古い作品であります。なんせ、かのヴィヴィアン・リーとロバート・テイラーが共演した「哀愁」の和製と言われたメロドラマ--こんな作品があるというだけで、岸恵子がいかに長い時を映画界で生きてきたか、わかろうというもの。
岸恵子という人を語る上で避けて通れないのが、その文筆の才。幾多のエッセイ集や小説も出していて、感性の輝きや鋭い知性は並の作家以上! 数年以上前出た「私のフランス 私のパリ」もその絢爛たる人生を描いていて、楽しく読んだのですが、この方、笑えるほどのナルシストなのであります。
ちょっと気どった才気あふれる文章や、口角をキューッと上げて笑う(口紅の色もややきつめ)口元や、不自然に豊かな髪…岸恵子でしかないものが全身から溢れていて、「ああ、大スターって凄いものなんだなあ」とため息をつかされるのですが、こんな風にパワフルに美しく時を重ねていけたら、と皆思うのではないでしょうか?
この間、TVで彼女の特集を見たのだけど、橋の上でホームレスの男性と安酒を飲み交わすところ、市場で娘のデルフィーヌと食料品を買って楽しんだ思い出など、その人生の過去の情景が一つ一つ語られていました。そうして、セーヌ河が流れていくように、時を刻んだ彼女が真っ赤なコートをまとい高いヒールのブーツを履いて、パリの街を闊歩してゆくところなど、あっぱれというしかない見事さ。
雑誌のグラビアや映像で、「時は彼女を素通りした」といわしめるほどの美しい姿を保ち続けていた岸恵子。でも、この時のTVでは、渋紙色の肌や風が吹いてもあまり揺れない髪に「これって、カツラ?」とさすが80歳を過ぎた年齢は隠せなかったようです。 そして、「私が人生を考える場所」とパリの橋のたもとに座る彼女の姿にはスターとしての栄光の陰にあるひんやりとした愁いさえ感じられました。
岸恵子--彼女が憧憬の対象となるのは、その美貌や頭の良さもさることながら、何より人間として面白く、ダイナミックであることではないでしょうか? 他の女優さんは、あんまり面白味が感じられない方が多いように思われませう。
若い頃の代表作は、「君の名は」…いっちゃあ、何だけど、古いなあ…。 「真知子巻き」なんていう、マフラーの巻き方が一世を風靡したそうだけど、作品の名前を知っているだけで、我ながら凄いと思えるほど、古い古い作品であります。なんせ、かのヴィヴィアン・リーとロバート・テイラーが共演した「哀愁」の和製と言われたメロドラマ--こんな作品があるというだけで、岸恵子がいかに長い時を映画界で生きてきたか、わかろうというもの。
岸恵子という人を語る上で避けて通れないのが、その文筆の才。幾多のエッセイ集や小説も出していて、感性の輝きや鋭い知性は並の作家以上! 数年以上前出た「私のフランス 私のパリ」もその絢爛たる人生を描いていて、楽しく読んだのですが、この方、笑えるほどのナルシストなのであります。
ちょっと気どった才気あふれる文章や、口角をキューッと上げて笑う(口紅の色もややきつめ)口元や、不自然に豊かな髪…岸恵子でしかないものが全身から溢れていて、「ああ、大スターって凄いものなんだなあ」とため息をつかされるのですが、こんな風にパワフルに美しく時を重ねていけたら、と皆思うのではないでしょうか?
この間、TVで彼女の特集を見たのだけど、橋の上でホームレスの男性と安酒を飲み交わすところ、市場で娘のデルフィーヌと食料品を買って楽しんだ思い出など、その人生の過去の情景が一つ一つ語られていました。そうして、セーヌ河が流れていくように、時を刻んだ彼女が真っ赤なコートをまとい高いヒールのブーツを履いて、パリの街を闊歩してゆくところなど、あっぱれというしかない見事さ。
雑誌のグラビアや映像で、「時は彼女を素通りした」といわしめるほどの美しい姿を保ち続けていた岸恵子。でも、この時のTVでは、渋紙色の肌や風が吹いてもあまり揺れない髪に「これって、カツラ?」とさすが80歳を過ぎた年齢は隠せなかったようです。 そして、「私が人生を考える場所」とパリの橋のたもとに座る彼女の姿にはスターとしての栄光の陰にあるひんやりとした愁いさえ感じられました。
岸恵子--彼女が憧憬の対象となるのは、その美貌や頭の良さもさることながら、何より人間として面白く、ダイナミックであることではないでしょうか? 他の女優さんは、あんまり面白味が感じられない方が多いように思われませう。