僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

プールでの どひゃ~ん な話

2011年01月06日 | 日常のいろいろなこと

元日の朝日新聞の生活欄に 「1千メートル目指して」 という投稿記事があった。

健康のために運動をしなければと、最近スイミングクラブに入った男性の話だ。

初日は25メートルプールを5往復、250メートルをようやく泳ぎ、プールサイドにへたりこんだが、それから徐々に距離がのびてきた。 知人の60代の女性は毎日1千メートル泳いでいる。 自分も今の目標は、20往復千メートルを泳ぐことである。

…というような内容であった。
文末に住所・氏名とともに年齢が書かれていたが、この男性は73歳であった。

そういえば、僕が通うコスパのプールも、高齢者の人たちが多い。

コスパでは、更衣室を出て、階段を上がってプールへ行くのだが、両手で手すりを持って、ゆっくりと這うようにして階段を上がるくらいヨボヨボした人も何人かいる。 それでも、プールでは元気に泳いだり、水中ウオーキングをしたりしている。 8割以上が、女性だ。 水泳もウオーキングもそっちのけで、プールサイドやジャグジーで話に夢中になっている女性たちも多い。 そんな光景を見ていると、スポーツクラブというより、なんだか老人のサークルのように錯覚することもある。 …いや、まぁ、それは言い過ぎですけれども。

さて、昨日、今年初めて、コスパへ行って泳いだ。
何人かの顔見知りのおばさんたちとプールサイドで雑談をしたが、皆さんベテランで、泳ぎは達者だ。 その中のお1人は、1年くらい前、僕のクロールの泳ぎ方を見て、「手をもっと前に伸ばせばいいのよ」 とコーチをしてくれた人で、おかげでかなり楽に泳げるようになり、僕はその女性を 「お師匠さん」 と呼んでいる。 そのお師匠さんも、70歳そこそこのようにお見受けする。 昨日は、そのお師匠さんともう一人、僕より少~し年上くらいと思われる、なかなかべっぴんさんの女性と雑談をしていたのだけれど、何かのはずみに年齢の話が出た。

「あなたはお若いから上達が早いですよね」 と彼女が僕に言った。

僕は見かけは若く見えるみたいなので、プールではよく 「何のお仕事をしておられるのですか…?」 と尋ねられたりする。 そんな時はいささか照れ臭いけれど、「えぇ、まぁ、もう定年退職しちゃいまして…」 などと頭を掻く。 

その時も、若いから上達が早い…などと言われ、どう返事していいのかわからなかったけれど、僕にそう言ったべっぴんさんの女性は、70歳そこそこと見受けられる 「お師匠さん」 にタメ口で話すので、ちょっと不思議な気がしていたのである。 すると、その女性は、
「わたしももう年だから、少し泳ぐとしんどいわ~」 と言い、
「今年で、 “く” になるんですよ」 と、指を9本差し出した。

年齢の下一ケタが9、という意味なのだろう。

「はぁ…? “く” ですか…?」 と僕。
「そうよ。 “く” ですよ」 とその女性。
横で、お師匠さんが、ニコニコ笑っている。

“く” というと、69歳なのか … ? 

「あぁ、そうなんですか」 と僕が相槌を打つと、
「そうなんです。 今年で79歳になるんです。 来年は80歳よ。 うふん」

ひやぁ~。 僕は足を滑らせて水中に沈みかけた。

来年、はちじゅう…

「私もよく似たものよ」 と、横から 「お師匠さん」 が言う。
「あ、あ…、そうですか…。 はぁ…」
どこから見ても、そんな年齢とは思えない。

なんでそんなにお若くて元気なんですか…? と問いたかったほどである。

ふう~、とため息が出た。

間もなく62歳になる僕など、このプールへ来ると、ほんの 「ひよこ」 である。

 

 

 

 

コメント (3)
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