日本共産党草加市議団は今日、高木教育委員長に対し公民・歴史教科書について以下の内容の要望書を提出しました。
来年度から中学校で使用する教科書の展示会が、中央図書館でおこなわれており、これに関する要望です。(期間は7月2日まで)
展示されている教科書の中から、採択地区ごとに教科書を選ぶことになります。
「自由社」の公民・歴史教科書を採択しないよう求める要望書(原文)
2011年6月29日
現在、来年度から中学校で使用する教科書の選定準備がおこなわれています。
草加市は蕨・鳩ヶ谷・戸田とともに第3採択地区となっており、8月末には協議会で意見の取りまとめを行うとうかがっています。
この採択教科書候補の中に、「自由社」の「新しい公民教科書」・「新しい歴史教科書」が入っています。
その公民教科書における日本国憲法の解説では、国民主権の解説より天皇についてより大きく扱い、時の「政治権力の正統性をあたえる」「元首としての待遇を受けることがある」などと子どもたちに誤解を与えるような表記があります。また、現在問題になっている原子力発電については、「安全性の高い技術を確立し…」と断言しており、何より科学的であることが求められる教科書にふさわしくない記述となっています。
歴史教科書については、「日本の国のなりたちは『古事記』『日本書紀』に神話の形で書かれている」と断定的に表記し、4ページにわたって「イザナギ・イザナミ・国譲りの神話」が掲載されており、歴史資料の扱いの域を越えています。
さらに、アジア太平洋戦争は「大東亜戦争」と表記。「ABCD包囲網によって」日本はいたしかたなく真珠湾攻撃を行い、「軍事的に成功した」と靖国史観そのままの歴史を中学生に教えようとしており、国際社会の常識から外れています。
明日の日本をになう主権者として生き、グローバル化する国際社会に飛び立とうとしている草加の中学生には、科学的根拠にもとづいた偏りのない教科書を手渡すようお願いします。したがって、「自由社」の公民・歴史教科書を採択しないようお願いします。
以上
日本共産党草加市議会議員団
※育鵬社の歴史・公民教科書につきましても後日、同様の要望書を提出しました。
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