若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

ヨーロッパを読む

2011-01-03 22:58:57 | 映画と本
多忙期は大好きなお風呂読書さえままならず(たまに愛読書水没)、さっき読み終わった本も読みはじめは10月末だったんだ、恐ろしいことに。もう冒頭なんて忘れちゃったよ。


私の好きな映画の中で、『本をたくさん読むことで色々な世界を見たつもりでいるけど、実際に体験したことは本当に少ない』と、主人公の女性が自分の人生を『このままでいいのか』と自問自答する場面があります。私も同じこと、よく考える。でもそんなに波瀾万丈人生を送りたい願望はないから、つい本を読むことで満足させちゃう。


でも、ヨーロッパが舞台の小説を読む時だけはウズウズするんだー、行ったことなくて、若い内に行っておけぱ良かったって後悔してるから。実際にこの目で見たい、この足で歩きたい!って。


とはいえ、その願いは暫く叶いそうにないので、当面はヨーロッパについて書かれたものを読んで、擬似欧州体験。そして、きっといつか自分の目で、足で、ハートで、胃袋で(?)、たっぷり堪能するんだ!って読み終える度に決心するのです。

ジョン・レノン

2010-11-01 18:18:54 | 映画と本
ジョン・レノン氏の生誕70年および暗殺から30年が経つ節目の年だそうです。

そうかー。
今でも若いミュージシャンが目標や憧れとして名をあげるビートルズで一世を風靡し、あれだけの名曲を残し、ヨーコさんと一緒に世の中に刺激(波乱)を与え、亡くなるまで40年しかなかったんだなぁ。今でも存命だったら70歳なんて、まだ作品を残し続けていたかもしれないのに。伝説にはなったかもしれないけど、同じ時代を生きる人間としては、やっぱり残念と思わざるを得ないです。

そんな今年。ジョン・レノンがビートルズとして有名になる前を描いた伝記的映画が公開されるそうです。実の母と交流しながらも、伯母さんに育てられたジョンが二人の愛情のはざまで悩んだり成長したりするお話らしい。『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』、11月5日公開、だそうです。観たいな、無理かな。『もうDVDリリースだって!パターン』かな。

しかし、このジョン・レノンの映画の記事を読んでいて驚いたんだけど、この主役の男の子(20歳)が、撮影終了後、この映画の監督(43歳)と婚約したんだって。ある意味、ジョン・レノン的?



<昨日のブログも読んでくださった方へ>
ありました、大人用風邪薬シロップ。今日、二代目が買ってきてくれました『コーヒー風味』。おいしいです!製薬会社さん、ありがとー!

映画『君に届け』を観てきました

2010-10-19 00:52:40 | 映画と本
ゴールデンウィークのある日。足利市民合唱団は、『君に届け』という映画にエキストラ出演するため、一日中舞台の上にいました。そして、なんとそこには二代目の姿も。なんちゃってソリストとして、燕尾服を着て(!)、参加したのです。9月末にその映画が公開され、最後のクレジットで全員の名前が出るらしいという噂を聞き、とりあえず行ってみました(出演シーンは約2秒。歌声は意外としっかり使われたな、と感じましたが)。

「君に届け、のパンフレットください」と窓口で言うのも照れるくらい、きゅんきゅんきゅんきゅん系の青春恋愛おとぎ話でした。殆どと言っていいくらい足利ロケだったようで、自分の家の近所をスクリーンで観ると、こんなにイイ感じなのか、と再発見して嬉しかったな。三浦春馬くんという主演の男の子が、あり得ないくらいに爽やかで、私が高校生だったら迷わず翌日から透明下敷きに雑誌の切り抜きを挟んだだろうな、と。

二代目とは、かなりの回数一緒に映画を観てるけど、こんなに感想が相反したのは初めてでした。ま、エキストラ出演というご縁が無ければ、絶対に観ていないタイプの映画だけど。


<映画のあとの、二人の感想>

若女将:じんとして、くすっと笑って、ホロっとさせられて。実は結構、泣きっぱなしでした。

二代目:ふーん……。

それぞれの癒し

2010-09-11 15:47:40 | 映画と本
先日のヴォクスマーナ定期演奏会が私にとって癒しになっていると言ったら、歌っていた超本人のお一人に「癒しとは、全く思いもしませんでした」と言われちゃいました。そこで、私なりの『癒し』の定義を。


東京で数時間を過ごすことになり、単館(銀座のシネスイッチ)上映の映画を観てきました。その映画のタイトルは『小さな村の小さなダンサー』

中国人ダンサー、リー・ツンシンさん(後にアメリカに亡命)が、文化大革命の波に翻弄されながらも、自分のバレエを貫いていった約10年間の物語。俳優ではなく、バレエダンサーを主役に起用し、そのバレエシーンが素晴らしいと知り(特に私が今年ハマっている『春の祭典』のバレエシーンが絶賛されている記事を偶然読んだ)、舞台を観にいく感覚で行きました。正直、『春の祭典』は、オケだけで聴いたときの方が何十倍も感動したんだけど、映画のストーリーとして、とても引き込まれる映画でした。歴史を熟知した人にとっては、想像に難くない筋だとは思いますが。

平日の昼間だというのに映画館には大勢の人。後ろの方は殆ど満席になってしまったので「えい、この際!」とぐぐーーっと前の方へ座り、自分の前にはスクリーンだけ!という大迫力で映画を楽しみました。視界に現実的なモノが何一つ入ってこない状態で観る映画はまさに私にとって癒しの時間。

全てのしがらみも恥じらいも忘れ、カラダの中の感動センサーのカバーを全てはがして、ぐにゃぐにゃのココロで泣いたり笑ったり好き勝手に反応することが出来ること。それが私にとっての『癒し』です。

Everybody Needs Somebody♪

2010-09-02 13:52:04 | 映画と本
久しぶりに、映画『ブルース・ブラザース』を観ました。

あの熱いんだか冷めてるんだか、いいヤツなんだか悪いヤツなんだか分からない主役二人のキャラの、黒いサングラスで全く目の演技が伝わってこないところが魅力で、大好きな映画。

レイ・チャールズ、ジェームス・ブラウン、アリサ・フランクリンという大御所がちょい役で出てきて見せ場ノンストップだし、他には何に出演してるのか知らないスター・ウォーズのレイア姫とか、ミニスカートで有名なツィギーとかも何気な~く出てて、カッコイイんだよ。特にレイ・チャールズのシーンは、昨日もガンガン踊ったり跳ねたりして、疲れも吹っ飛んだ!

……と。
階下のお義母さん、ごめんなさい。昨日も「どうしたのかしら、バタバタして?」って思ってたかな?前にも、横綱が負けて「きゃぁぁぁ」と悲鳴をあげたら、「大丈夫!!!?尚美ちゃん!!!」と二階に駆け上がってきちゃったしな。静かにしなくちゃ。


※タイトルは、ブルース・ブラザースの中の代表的な一曲。どうやら『Everybody needs somebody to love』という曲名が本当っぽいです。

お気に入り映画の探し方

2010-08-21 00:31:10 | 映画と本
昔は、映画館でも一度お金を支払えば、何回でもスキなだけ観ることができました(私の友人は高校生のとき、『プラトーン』を連続5回観たのが自慢でした。ちなみに女子です)。

同時上映なんていう面白い制度もあって(今でも三軒茶屋の小さな映画館とかはやってるのかな)、「こっちは観たいんだけど、こっちはな~」なんて思っていた方の作品が印象に残っていたりして。映画ってそういう思いがけない出会いが意外と多くて、『タイタニック』だったか『ボディーガード』だったかが立ち見で入れなくて、でもせっかくだから何か観て帰るか、とふらっと入った小さい古い映画館で観た『ダンシング・ヒーロー』っていうオーストラリアの映画なんて、全く話題になっていなかったけど、ものすごく熱くなった記憶があります。

レンタルで映画を観るのが主体になった最近の自分の中で「あー、この映画気に入ったんですね」の判断基準は、「観終わった後、間髪入れずにもう一回観ようとする」か否か。中にはすっごく良かったけど、つら過ぎてもう二度と観られないという映画も存在しますけど(例:『サラフィナ!』、『ライフ・イズ・ビューティフル』。でも両方とも観て良かったとは心底思ってます)。

先日、『今話題の「告白」という本を読んだ』→『この本は映画化されていて、松たか子さんが主演』→『あ、この映画も松たか子さんが主演だ』という理由で借りてきた『ヴィヨンの妻』。多分太宰治だったよな~程度の知識で借りてきましたが、映像も美しく、松さんも大変美しく、周囲の登場人物は魅力的な人が多く、筋も妙に納得してしまい、真夜中にゴソゴソもう一回観てしまいました。また私の中の『適当に選んだ割に、結構なお気に入り映画リスト』にもう一本加筆致しました。

いまを生きる (seise the day)

2010-08-16 11:05:50 | 映画と本
今までで一番感動した映画は?と尋ねられると真っ先に頭に浮かぶのは、20歳のときにたった1回観ただけの映画『いまを生きる(原題:Dead Poet Society)』。

その映画を観た部屋の感じも忘れられない位に(友人の部屋で観た)、震えるような思いを記憶しています。自分で自分のことを考えて、声に出して、勇気を持って『いまを生きるんだ(seise the day)』というメッセージが、何不自由なく愛情と生活を与えられている自分に、強く届いて。

それ以来観ないようにしていたこの映画(ほら、初恋の人がおやじぃになっていたら嫌だから会いたいような会いたくないような……と同じ気持ち)を、急に思い立って1人で観てみました。あれから20年経って、同じ映画を観て、自分がどういう反応なのか、期待と不安が半分半分で。


で、思ったより素直に感動した自分に正直驚きました。銀行時代・転職時代・足利不遇時代とくぐり抜け、「ささやかだけど本当に幸せだ」と思える暮らしにたどり着いた今、もしかしたらあの頃の精神状態に一番近いのかもしれないな。私にはまだ色々な可能性があると実は意外と本気で思っているところも、あの頃と近いのかもしれない(恥ずかしいね、こんなこと言う40歳も)。

それでいて、どうしようもない大人の悔いや背負う責任を(観てない人、ごめんなさい)、今だからこそ理解できるのかな、と少しは自分の成長も確認できて安心してみたり。若い頃に観た映画を見直すことの面白さを知りました。


60歳くらいでタイタニックを観直したら、泣けるのかも……ね。

♪Joyful joyful♪

2010-08-12 09:05:24 | 映画と本
若者たちが集まって、困難を乗り越えて、何かを達成する……タイプの映画・ドラマは大抵好きです。どちらかというと、同年代だった学生時代は恋愛モノを好み、今の方が青春モノを好んでいるかも。両方とも、無いものねだり、かな。

『ウォーターボーイズ』(私はテレビドラマ版の方が好き。1も2も。)や『スウィングガールズ』、『フラガール』、『うた魂』、『コーラス(洋画)』など、みんな大好き。いかにも~って感じですが。もしかして、監督も同じ人だったりするのかな(二代目と違って、映画セレクトにあまり監督を重視しないので、よく知らない。でも、好きな映画って監督が同じことが多いので、やっぱり映画の空気を決めるのって監督次第なのかも)。

で、昨夜。二代目が遊んでくれないので、1人でぼんやり観る当てもなくテレビをつけたところ。『天使にラブソングを2』をやっていました。もともと大好きな『♪Joyful Joyful』のシーンですが、昨日は異常に泣けてしまって我ながら吃驚。蔵王の旅行計画とか立てながら適当に映画自体は眺めていたはずなのに、その曲が始まった途端に釘付けになって。終った後、自分で「なんじゃこりゃ!?」と思わず吹き出してしまうほど、号泣してました。今まではこのシーンを観ても、「いいねぇ。うまいねぇ。この子」くらいだったのにな。

年をとると涙もろくなると聞きますが、それって40歳になると始まる現象なのかっ。

モーツアルトとせみ

2010-08-10 17:53:21 | 映画と本
東京で気ままな2人暮らしをしていた時は、週末ごとに近所のレンタルビデオ屋さんに繰り出したものですが、最近では会員カードを作るのが勿体無いと感じてしまうほど。あの頃は「もう観る映画がないね」状態でしたが、今はたま~に行くので「あぁ、この映画も!うわっ!この映画も!」と、観たい映画が目白押しで嬉しい悲鳴。

2人の映画趣味が180度違うので、昔は暇に任せて一緒にお互いが選んだ映画を観ていましたが、今はバイオレンス系は私の就寝後、ラブコメ・ドラマ系は二代目の仕事中、にそれぞれバラで観ることが多くなりました(『カールじいさんの空飛ぶ家』は一緒に観ました)。

昨夜二代目の留守中に、『モーツアルトとくじら』という映画を観ました。私のご贔屓のジョシュ・ハートネット君(パール・ハーバーの可哀相な方)が出てるから!というミーハーな理由でセレクトしましたが、ココロを揺さぶった末に、幸せ気分になれるとてもイイ映画でした。私はこういう、終了後にほっこりする映画がやっぱり好きだなー。この映画に『モーツアルトとくじら』という題名を付けた、そのセンスも素敵でした。

で、今日はずっとモツレク(って言うと毎回怖い顔して「モーツアルトのレクイエムと言いなさい!」と叱る人我が家に約1名)を聴いています。まぁ、せっかくほっこりしたのなら、モーツアルトでもハッピーなヤツを選べばいいじゃんって感じだけど、とりあえず手元にレクイエムしか無かったもんで。ばんな寺(大日様)の蝉の大合唱と、レクイエムの重く厳しい合唱が一緒になると、何ともいえない悲しみを感じます。蝉の命がはかないと知っているせいかもしれませんが。

出会い

2010-08-06 10:30:20 | 映画と本
遂に読み終えました、『最後の手紙』戦場に遺された二十四万語の届かなかった手紙 重松清・渡辺考 著


戦場で拾われた手紙の内容が羅列されている本なのかと思っていました。でも、実際は手紙というより、アメリカやオーストラリアが敵国(日本)を研究するために翻訳し戦争の史料として保管していた日本兵の手帳や日記を、NHKがテレビ番組とするために作家の重松清さんを迎えて取材した、工程の記録でした。


ラジオでこの本の存在を知ったことも、合唱の先生の絡みで『六本木男声合唱団倶楽部』のコンサート ~最後の手紙~』を聴きに行き、「(この本を)読むんだ」と背中を押されたことも、偶然の出会いでした。そして、本を読んでいる最中にも、不思議な出会いが。

それは、重松さんのあとがきに記されていたエピソード。この記録を、携帯世代の若者たちにも読んで欲しい、と取材先を探していたとき。栃木県足利市出身の兵士の記録が目に留まり、その親戚筋から、足利工業高校(足工)の定時制の生徒たちに読んでもらうことになったとのこと。その学校の全日制の卒業アルバムを作っているので、私にとっては今や母校よりもよっぽど近い存在の学校です(実際担当しているのは、影の二代目ですが)。何だか妙に吃驚しました。

「2003年か。この番組見たかったな。NHKのドキュメンタリーなら、過去のも見られる方法がありそうだけどな」と思って、何気なくググったら、今月の28日23時~、再放送があるそうな。

出会いは偶然且つ必然……。